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May 2005

第31話:来期の目標設定の方法についての提案

私の所属する大和バイリンガルクラブでは、本日次期役員の選挙が無事終了しました。
Officerマニュアル「Presidet2004-2005」の43ページにある手順に忠実に実践し、クラブとしてもよい経験を蓄積することができました。

いよいよ2005-2006に向けての準備が本格的に動き出します。日本全国(District76)にあるすべてのクラブでも同じ動きをしていると思います。

さて、次期Presidentになる何人かの方から、クラブとしての目標をどのように設定したらよいかわからないという相談をちょくちょく受けます

目標設定については、このToastmasters徒然草でも過去に「不安でいっぱいの新任Presidentからの相談」でも触れましたが、もう少し具体的な方法を提案してみます。

大変簡単です。2005年District76日本語スピーチコンテストで3位になった大嶋友秀さんの「死ぬまでにやりたい100のリスト」の中で説明された手法と基本的に同じです。来期やりたいことをすべて書き出せばよいのです。

ここでは、私が来期も自分のクラブの会長を続投するつもりになっていくつか書き出して見ます。(実際は、私は来期はVPEです。あくまで来期もやる「つもり」)

①D76日本語ほら話コンテストを無事成功させ実行委員の皆さんとおいしいお酒を飲む。
②7月の最初の例会で、Installation Ceremonyを大和の北京飯店で行いおいしい料理とスピーチを楽しむ。
③大和バイリンガルクラブ初のCTMの誕生を祝う。
④DCPで9ポイントを目指す。
⑤年間でワークショップを6回行う。
⑥「子連れ」で参加できる例会を実現する。
⑦SAAチームを結成し、会場の設定をもっと効率よく行えるようにする。また備品の在庫管理を行い、TMIに対して定期発注できる体制とする。
⑧クラブのWebサイトをYahooのHTMLベースのものからBlogに変換する。これにより、クラブのWebサイトは専門家がいなくてもだれでも更新できるようになる。
⑨クラブからD76スピーチコンテストへのコンテスタントを出す。
⑩クラブ内Officerトレーニングを行い、By Lawsの内容の確認、Parliamentary Procedureのトレーニングも実施する。

とりあえず10個の「やりたいこと」が出てきました。

では、これがすべて実現したらどんなことが起こるでしょうか?2005-2006も私たちのクラブはいつもわくわくの連続のすばらしい活動ができ、2006年6月30日の任期の最終日には皆で「よくがんばったねー」と大きな達成感を味わうことができます。これがPresidentとしてのゴールです。

それを具体的にするには、それぞれの「やりたいこと」にたいして、When(いつ), Where(どこで), Who(だれが), Why(なぜ)、How (どのように)、How much(いくらかかるか?)を決めていきます。とくに、WhenとWhyとHow muchで、実行の優先順位が決まります。

優先順位に関しては、それぞれの項目がMandatory(必須)なのかNice to have(あったらいいな)なのかの二つの観点も入れてみると、より鮮明に優先度が浮かび上がります。

やりたいこと、優先順位、実行責任者が決まれば、あとは「Just do it!」。勇気を持って恐れずやるだけです。

もし、やりたいことが出ない場合は(そんなことは無いでしょうけれども)、逆に「自分のクラブの直したい点」を書き連ねたらよいのですが、だんだんと暗い気持ちになるかもしれません。しかし、それがそのクラブの現実の姿であれば、それを謙虚にとらえて地道にやるのも貴重な経験になり、かつ次のTM Yearの幸せのためになるかと思います。

お楽しみください!

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第30話:こんなのあるといいな (Districtの運営品質の向上のための常任委員会の設置)

Districtの運営品質の向上に関する提案です。ただし、本提案は筆者である東が自分のWebサイトを使ってひろくディスカッションするための試案であり、正式にDistrictに対して行う提案ではありません。将来、私が正式に提案するかもしれませんし、どなたかがして下さってもかまいません。

【提案】
District運営品質の向上のために、必要な常任委員会(Committee)をDistrict Officeの下部組織として設置する。提案する組織としては、District Administrative BylawsのArticle XI Committees (d) Other Committeesにある、1. District Education and Training, 2. District Marketing, 3. District Public Relations, 4. Administrative Policies and Procedures, 4. Awards, 5. Speakers Bureau, 6. District Newsletter, 7. Past District Governors Committeeの7委員会すべてか必要に応じたものを設置します。.必要に応じてこの中に無い委員会の設置も考えてよいと思います。たとえば、Contest Management Officeなど。
各委員の任期は2年で、District Governorの指名の形をとります。一年ごとに半数が交代します。Executive Committee Meetingへの出席の義務はなく、位置づけはDistrict Officerではありません。

【設置によるメリット】
分野別の常任専門委員会を設置することで、拡大するD76の成長を支える基盤ができます。
各常設委員会は、TMの活動におけるさまざまな問題の分野別の専門家ですので、クラブ、エリア、ディストリクトを迅速にサポートすることができます。
District Officerが改選されても、常設委員会の委員の半数が交代するだけですので、さまざまなプロジェクト、問題に対しても継続的に取り組んでいくことができます。

【提案理由】
2004-2005だけで、6つのクラブがチャーターしました。日本のTMC50年の歴史をみてもクラブ数の増加曲線は90年代後半から急激に上昇に転じています。クラブの会員が増えるということは、TMの知名度が上がるということにつながり、さらにクラブ数は加速して増えていくものと思われます。クラブが増えると、エリアも増え、ディビジョンも増え、そしてこれまで無かったような問題にもすばやく対応する必要が出てまいります。JTC, District76Pそして正式なDistrictから来る変化への対応にも当時のDistrict Officerの皆さん、とくに三役の方々は大変なご苦労をされていました。今後に向けてそれなりの体制をいまから築いておく必要が強く感じられますが、2004-2005のDistrict Officeを見る限り将来への対応に対して明確なアクションは見られませんでした。

また、継続性の問題もディスリクト運営品質の向上のために至急解決しなければならないと思います。今年は、District OfficeはDG, LGET, LGM, Secretary, Treasurer, PR Officer, Immediate Past DG, Division Governor, Area Governorという24人の構成でしたが、7月1日から全員が改選されます。とはいっても、その中の何人かは、そのまま残りますので今年やりたくてもできなかった目標、解決できなかった問題はその内容を知る人が来期も継続して対応できるようにはなっています。ただ、問題はたとえば今年のLGETやLGMは来期もそのポジションで留任ではないので、継続性が完全に保証されるわけではありません。Offierが交代する中で、解決すべき問題が置き去りにされてはなりません。達成すべきプロジェクトが未達成のままお蔵入りしてもいけません。Officerが交代しても目標達成の努力や問題解決の努力は切れ目無く継続されなければならないのです。それには継続性をより積極的に保証するスタッフ組織が必要です。

【留意点】
会社の労働組合や日本の官僚機構に見られるように、このような組織が力を持ちすぎてかえって組織の健全な成長の阻害要因となることがあります。そうならないようにExecutive Commiteeは、リーダーシップを絶対に放棄しないようにこの組織を監督する必要はあります。

あくまで試案ですが、今後のDistrictの成長を支える基盤の整備は急ぐ必要があると思います。

こんな組織があるとよいと思いませんか?

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第29話:TMにおける選挙のケーススタディ(District Council Meetingから学んだもの)

昨日(5月22日)東京代々木で開かれたDistrict Council Meeting(総会)に参加してまいりました。

さて、皆さんはどんな感想をお持ちになったでしょうか?「長すぎ」「司会者が会を仕切っていなかった」「何が議論されているのかわかりにくい」「部屋が暑かった」「資料配布の段取りに改善点があった」「事前準備が悪かった」「ディストリクトに失望した」などの声を私は個人的に聞きました。

District Officerの端くれである私も責任がありますので同感ばかりしていられませんでしたが、そういう会であっても学んだことも多かったのです。大きく次の3つを学びました。

①TMの正式な選挙のプロセスを見ることができたのは収穫であった
②Parliamentary Procedureの運用についての実例と問題点を目の当たりにすることができたのも収穫
③大会議の場合は、スクリーンを使ってのプレゼンが混乱を避けるためのツールとして必須であることを再確認できたこと

ここでは、①について私が何を学んだのかを述べてみます。②については、超簡単Parliamentary Procedureシリーズで書いてみます。③については、これ以上とくに述べることはありません。

①TMの正式な選挙のプロセスを見ることができたのは収穫であった
昨日の手順でDistrict Officerを選出したのは、私の記憶では初めてのように思います。(昨年の淡路島は出席していないのでわかりませんが。2002年のDGは選挙だったのでこの手順だったかもしれません。)

しかし例年のやり方がどうあれ、私にとって「President2004-2005」マニュアルの43~44ページに説明されているElectionの手順と「ほぼ」同じ手順を実地で見たことは大きな収穫でした。
実は、私の所属する大和バイリンガルクラブは5月28日(土)に選挙を実施しますが、ここでこの手順に添った形で行おうと考えていました。しかしPresidentマニュアルのElectionの説明を何回か読んでみても具体的なイメージがわかなかったのですが、昨日の手順をみてようやく納得しました。(ある意味、私は偶然選挙手続きについて予習しており、昨日の本番で実際のやり方をみて素晴らしくよく理解できたのです。)

昨日の手順はこうでした。

a) 各Officeの選出に際し、フロア(会場)から候補者の推薦を募る
b) 推薦を締め切るMotionを起こす。Secondを受けてVoteしました。(Voice Vote)
b-1) 推薦された人が一人の場合は、District Secretaryが有権者を代表して投票して選出でした。
b-2) 推薦された人が複数の場合は、推薦を受けた人がLast Nameのアルファベット順に2分間のスピーチを行いました。その後有権者は投票用紙に意中の候補者の名前を記入して投票し選出でした。
     ※ここでは「自分はそのOfficeにふさわしい」という演説をする人もいましたが、「別のOfficeを考えているので推薦をお受けできない」という演説もありました。c) 

以上をLGET, LGM, 4人のDivision Governorについて繰り返しめでたく選出されました。

なお、「President2004-2005」マニュアルの43~44ページに説明されている手順はもう少しやることが多く時間がかかります。
お持ちの方はぜひ一度ご覧ください。お持ちでない方はお持ちの方に見せてもらってください。


さて、昨日のDistrict Council ミーティングをごらんになって落胆されたかもしれません。たしかにあの姿も私たちDistrict 76の偽らざる姿です。

でも、失望しないでください! ここからがんばりましょう! 

なぜなら、皆さんも私も「District」の一部なのですから。Districtを良くするのは、結局私達なのですから。望みも夢もいくらでもありますし、実現できます。

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第28話:こんなのあるといいな(District Contest Management Office)

今回は、こんなのあるといいなと思っているものです。

それは、District76 Contest Management Office(以下CMO)です。これはD76で行われるコンテストがスムーズに行われるように主催クラブをサポートするLt. Governor Education & Training直属のサービス組織です。

【何をするのか】
- CMOは、秋と春に全国で行われるコンテストの主催クラブのサポートを一気に引き受ける機関です。
- コンテストを主催するクラブが、運営の企画、運営にあたっての迷い、あるいはコンテストルールに対する質問に対して積極的に回答し主催クラブがスムーズにコンテストを運営し、そして成功裏にコンテストを終了することに寄与します。
- また、積極的に成功事例などの情報提供も行い、だれでも一定レベルのコンテストができることを目的としています。
- あらかじめ登録してある審査員候補の名簿を持っており、主催クラブからの求めに応じて審査員の斡旋も行います。

【何をしないのか】
- 主催クラブが行うべき会場の選定、予約、コンテストの運営は行いません。

【守秘義務】
- CMOには、守秘義務があります。知りえた情報は不適切に公開することはありません。

【主催クラブなどの関係組織との情報交換】
- コンテストをホストするクラブは、CMOに日程と場所を連絡します。
- CMOは全国のIn-houseを除くすべてのコンテストの日時と場所を把握します。
- CMOは、ジャッジになってもいいというボランティアも登録しておきます。
- CMOには、コンテスタントの名前も連絡します。
- CMOは、コンテストジャッジ候補者が同じシーズンのコンテストでコンテスタントになっていないことを確認します。

【あると良いなとおもう理由】
- 毎年、毎回のコンテストで主催クラブはさまざまに悩みます。
- とくに、チーフジャッジ(審査委員長)は主催クラブから選んでよいのか?などといったルールに関する疑問。
- またジャッジがなかなか見つからないといった悩み。

こうした悩みは、実は全国レベルでみると結構同じ時期に複数のクラブが持っていることも多いのです。
こうした質問は、Area Governor、Division Governor, LGETに寄せられることもおおいのですが、もっとコンテストに専門に対応できる組織にサポートしてもらえば早いし、またCMOは全国的にみてるため同種の質問があがってきた場合は先手を打って対応することも可能です。

こんな組織あるといいと思いません?

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第27話:超簡単!Parliamentary Procedure 実例 応用編 新入会員入会に関するDiscussion

クラブの活動の中で最もParliamentary Procedureを使う頻度の高い場面は、新入会員入会のディスカッションではないでしょうか? 今回は、厚木座間クラブで使われているPPの実際の運用例を引用してみます。本スクリプトはTM歴20年以上というベテラン米国人会員の推敲を受けております。

厚木座間クラブでは、ゲストとして3回クラブに見学に来た人に入会の意思を確認し、その後のRegular MeetingのBusiness Portionで、下記のDiscussionを経てInduction Ceremony(入会式)につないでおります。

TM A : Mr. President.
President : TM A.
TM A : I move that we consider Ms. XXXXX for membership.
TM B : Second!
TM C : I second the motion.
President : It is moved and SECONDED that we consider Ms. XXXX for
membership. Any discussion?

(no discussion occured.)

President : Are you ready for the question?
The question is on the motion that we consider Ms. XXXX for membership.

All in favor of the motion raise their hand.
(Secretary counts the number of votes.)
All opposed raise their hand.
(Secretary counts the number of votes.)

President : The "Ayes" have it. The motion is carried.
We consider Ms. XXXX for membership.
Sergeant-at-arms, please take Ms. XXXX out of the room?

(Sergeant-at-arms takes Ms. XXXX out of the room and closes the door.)

注:ここから先は入会希望者が退席したうえでのDiscussionとなります。つまり上のDiscussionは、「入会審査を行いましょう」というMotion(動議)に対するものであり、ここから下は「XXXXさんの入会を認めましょう」というMotionに対するDiscussionです。

President : TM A. Can you state the reason why you so moved?
TM A : I want to welcome Ms. XXXX to our club as a member because she is very enthusiastic about improving her communication skills and she is interested in joining our club
President : Any discussion?
TM B : President!
President : TM B.
TM B. Thank you, president. Yes, I support TM A, and I also want to welcome her.
Because we need more new members. Membership growth is important to our club.
President : Any discussion?
President : Are you ready for the question?
The question is on the motion that we consider Ms. XXXX for membership.

All in favor of the motion raise their hand.
(Secretary counts the number of votes.)
All opposed raise their hand.
(Secretary counts the number of votes.)

President : The "Ayes" have it. The motion is carried.
We welcome Ms. XXXX to our club.
Sergeant-at-arms, please bring Ms. XXXX into the room.
Vice President Membership, can you carry out an induction ceremony?

今回は、ダブルアクションのDiscussionを紹介しましたが、近いうちにシングルアクションのDiscussionを紹介いたします。

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第26話:超簡単!Parliamentary Procedure 実例 Main Motion編

以前このBlogでの「Parliamentary Procedureを気楽に使おう!」の中で、日本のトーストマスターズクラブでのParliamentary Procedureの普及率に対する危機感を(ちょっとだけ)述べました。私は事実を確認したわけではないので本当の普及率はわからないのですが、私の5年のTM経験の中での実感としてはやはり普及していないだろうと思っています。

毎年11月と5月のD76 Council MeetingでのDiscussionのフォーマットを見ても、Parliamentary Procedureに従ったDiscussionを見た例は残念ながら余りありません。今年の5月はきちんとPPにしたがって議論が行われることを強く期待しております。

普及を妨げる理由のひとつに、TMに入会して初めて目の当たりにしたPPを見て「PPは難しい」という苦手意識を初期の段階で刷り込まれてしまい、その後のPP Workshopでも1時間や2時間でMain Motion、Subsidiary Motions, Incidental Motions, Privileged Motionsまで詰め込まれる混乱の中で苦手意識はさらに増大してしまったからではないかと考えております。

たしかに、普通の英会話とはちょっと違った言い回しやルールが使われますので難しくみえるのかもしれません。しかし、PPの流れを文章にしてじっくり見てみると、そんなに難しいものではないことがわかります。

自分の英語力をさらに磨きをかけるつもりで、取り組んでみませんか?

まずは超基本編です。Main Motionのみです。(実際の現場ではMain Motionだけでかなりいけるのです。)

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サンプル
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TM A : President.
President : TM A
TM A : I move that ABC Toastmasters club contribute $100 to Ralph Smedley Memorial Fund.
TM B : Second.
President : It is moved and seconded that ABC Toastmasters club contribute $100 to Ralph Smedley Memorial Fund. Are there any discussions?

TM A : I move the motion because our contribution will help keep the vision of our Founder alive.
TM D : I am against the motion because our club treasury should be used for benefit of its members.
President : Are you ready for the question?
The question is on the motion the ABC Toastmasters club contribute &100 to Ralph Smedley Memorial Fund.
All in favor of the motion raise their hand.
(Club Secretary counts the numbers of vote.)
All opposed raise their hand.
(Club Secretary counts the numbers of vote.)

The ayes have it. The motion is carried. ABC Toastmasters Club contributes $100 to Ralph Smedley Memorial Fund.

これが、一番基本的なParliamentary Procedure(PP、議事および意思決定の手順)の実例です。世界中にあるトーストマスターズクラブは、Bylawsの中でRobert's Rule以外のParliamentary Procedureを明示しない限り、Robert's Rule of OrderをParliamentary Procedureとしてクラブビジネス(運営)での意思決定の手順として使うことになっております。
(Standard Bylaws for Clubs of Toastmasters Internationalの(Bylawsの)Article VI Rules of Order Sec. 1をご参照ください。TMIのWebsiteでもPDFバージョンが閲覧できます。サイズ88K。小さいです。こちらをクリック。)

クラブの中で、何かクラブ全体としての意思決定をする場合は、Robert's Rule of OrderによるParliamentary Procedureに従うということです。

PPは、日本の英語教育の中で実習することはまずありませんので、多くのTMメンバーが大変混乱しますが、理解してなれるとたいしたことはありません。

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日本語
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まず、上のやり取りを日本語で見てみましょう。

TM A : 会長
会長 : TM A
TM A : ABCトーストマスターズクラブは、ラルフ・スメドレー記念基金に100ドル寄付することを提案いたします。
TM B : 審議することに賛成いたします。
会長 : ABCトーストマスターズクラブは、ラルフ・スメドレー記念基金に100ドル寄付するという動議があがりました。ご審議をお願いいたします。

TM A : 提案しました理由は、私たちの寄付により創始者のビジョンの実現に寄与するからです。
TM D : 私は反対いたします。なぜならばクラブのお金はメンバーのために使うべきですから。
会長 : それでは、採決に移ります。
動議は、ABCトーストマスターズクラブは、ラルフ・スメドレー記念基金に100ドル寄付するというものです。
賛成の方は挙手をお願いします。
(Secretary(書記)は、賛成者の数を数えます)
反対の方は挙手をお願いします。
(Secretary(書記)は、反対者の数を数えます)

会長 : 賛成多数により動議は可決されました。
ABCトーストマスターズクラブは、ラルフ・スメドレー記念基金に100ドル寄付いたします。

英語にすると、難しげですが実は決まりきった言い方を覚えてしまえば簡単です。

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ポイント
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それでは、PPのポイントをいくつか挙げます。

TM A : President.
(かならず、Presidentに発言の許可を求めます。勝手に発言してはいけません)

President : TM A

TM A : I move that ABC Toastmasters club contribute $100 to Ralph Smedley Memorial Fund. Main motion
(これをMain Motionといいます。I moveで提案を述べます。ここでは理由を述べる必要はありません。Discussionのところで挙手のうえ述べます。)

TM B : Second.
(これを「Second」といいます。この例では省略形でSecondとしていますが、I second the motion. ともいいます。誰からもSecondがなければMotionはDeadとなります。それで終わりです。SecondがなければDiscussionも始めてはなりません。)

President : It is moved and seconded that ABC Toastmasters club contribute $100 to Ralph Smedley Memorial Fund. Are there any discussions?
(Presidentは、はっきりとMotionの内容と、Secondがあったことを全員に伝えます。そしてAre there any discussion?と聞いて審議に入ります。)

初めてPresidentを担当する人にとって、Motionをきちんと聞き取るというのがひとつの鬼門となっている例をよく見ます。わからなければ聞き返してよいのです。また動議を出す人は、Presidentを混乱させないようにシンプルに動議を述べることが必要です。

TM A : I move the motion because our contribution will help keep the vision of our Founder alive.
(ここで、提案者であるTM Aは初めて提案理由を述べます。)

TM D : I am against the motion because our club treasury should be used for benefit of its members.
(反対があれば、ここで述べます。)

President : Are you ready for the question?
(これも決まり文句です)

The question is on the motion the ABC Toastmasters club contribute &100 to Ralph Smedley Memorial Fund.
(これも決まり文句です。Main Motionをはっきりと提示します)

All in favor of the motion raise their hand.
(これも決まり文句です)
(クラブの書記が賛成者の数を数えます。Presidentの役目ではありません。)

All opposed raise their hand.
(これも決まり文句です)
(クラブの書記が賛成者の数を数えます。Presidentの役目ではありません。)

The ayes have it. The motion is carried. ABC Toastmasters Club contributes $100 to Ralph Smedley Memorial Fund.
(Ayeというのは賛成という意味です。ここも決まり文句です。最後に何が決まったかを明確に伝えることが大事です。)

★反対多数の場合
The nays have it. The motion is defeated.
(これも決まり文句です。反対多数により、動議は否決されました。)

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第25話:スピーチとエッセイの違い(原稿を丸暗記することについて)

私がトーストマスターズに入ってマインドマッピングに出会うまでの3年間くらいはスピーチを丸暗記していました。
マインドマッピングはいずれ取り上げることにして、それまでは原稿を暗記してそれをいかにもスピーチっぽくやっていたのです。(今でもまだ原稿依存症から脱しきってはいませんけど。)

厚木座間クラブにはIさんというTM歴20年ほどのベテランATMさんがいらっしゃいます。この人のスピーチは、メッセージもクリア、アイコンタクトもすばらしく、Deliveryも申し分なく、「間」も効果的に使われていて本当に尊敬しております。この方は、原稿を暗記されません。そもそも原稿を作らないのです。
私は、いつもIさんのようになれればいいなど思っていました。どのようにすればそのようになれるのか?

その自問自答という思考の過程で、自分の「原稿丸暗記スタイル」がいかに効果的でないスピーチを生んでいたかがわかりました。

下記私なりの「原稿丸暗記の功罪」に関する分析結果です。

① 言葉がうわすべりになる。

紙に書いた考えはどうしても、硬くなりがちです。ここでは文語とでもいいましょうか?
文語での文章は、相手に読む時間、読んで理解する時間、読み返す時間を想定しているのに対して、口語を主体とするスピーチは、相手にその場で理解されることを想定しています。後戻りはできません。したがって、スピーチに文語(あるいはBig Words)を混ぜてしまうと、どうしてもAudienceの理解度は落ちてしまいます。
Speakerは、Audienceが自分のスピーチに対する理解度が下がっていることは、壇上からでも見ていればわかりますから、話しながらだんだんと自信をなくしていって言葉がうわすべりになってしまいます。うわすべりになった言葉は強さを失っていますから、メッセージも弱くなっています。

② アイコンタクトが不十分になる。(暗唱目線になる)

アイコンタクトは重要です。「目は口ほどにものを言う」のとおり、人間は、相手の言葉をきいて、そして相手の目を見て、相手を理解します。目をそらされてしまうと、聞き手は話し手に対して「?」と思ってしまいます。
暗唱していると、どうしても空中にうかんだ見えない原稿を見ながら話しますので、視線が聞き手のところに向きません。これはあまりよろしい状態ではありません。

③ Audienceと対話ができない。

視線がそれているのですから、Audienceと対話ができません。Audienceと考えのキャッチボールができません。
上手なスピーカーは、このキャッチボールをしながらどんどんスピーチを盛り上げていきます。

では、どうしたか?

丸暗記と暗唱をやめようとことさら努力したことはありません。どうしていいかわからなかったからです。
しかし、あるときマインドマッピングと言うノート術を学んでそれがスピーチ作成に応用できることを学んで、始めてから文章ありきの暗唱志向から、アイデアありきのスピーチ作成志向に自然と変わっていきました。
なお、マインドマッピングはあくまで、私にとって暗唱志向・原稿依存症から離脱するきっかけとなっただけで、そうなるために必須というわけではありません。

収穫は暗唱志向、原稿依存症からだんだん離れる中で、アイコンタクトの大事さ、Audienceとの対話の大事さを痛感したことです。これは大事な発見でした。

さて、いろいろと書き連ねてきましたが、私は決して原稿丸暗記を否定しません。クラシック音楽を考えると、皆さん楽譜を暗記(暗譜)して、そこにさまざまな表現をつけて発表会、コンサートに臨んでいらっしゃいます。
ただ、やはりクラシックの場合の暗譜はたんなる暗記ではなく徹底的に楽譜を読み込んで、そこにある物語(主テーマ、伏線、隠し味)を理解したうえで自分なりの表現、人生観を盛り込んで発表しますので、その点がたんなる暗記とは異なります。
およそ原稿のあるPerforming Art(音楽、踊り、落語・講談などの話芸)は、発表までに徹底的な解釈というプロセスが入りますので、原稿の丸暗記といってもはるかに高い次元で演じられます。

ちょっと混乱してきましたが、楽譜を使わないJazzのアドリブと、楽譜を徹底的に読み込むクラシック音楽をどちらがよいか比較することはできません。ただ、どちらも音楽の真髄に迫るために究極のアプローチをしていることを私は忘れないようにしたいと思っています。

英語が母国語でない私にとって原稿を完全にやめてしまうのはまだまだ難しいです。完全に原稿がいらなくなる日がいつ来るのかはわかりません。当面、紙に書かれた「エッセイ」をいかに読み込んで「スピーチ」にするか?についてもうすこし悩んでみたいと思います。

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第24話:Table Topics Workshopやりました!

4月30日(土)に私の所属する大和バイリンガルクラブで、Table Topicsのワークショップを行いました。ここでは、その内容について報告するとともに、次回に向けてどのように改善していくかを考察してみます。また、同時に皆様からのコメント、アドバイスをぜひとも頂戴したくお願いいたします。このBlogをお読みになった方と一緒にD76のTable Topics Sessionのいっそうの盛り上がりを達成できればと思います。

日時:4月30日 13:30-15:10 (100分)
場所:大和市生涯学習センター
言語:英語
講師:
達成したいゴール
- テーブルトピックスに対する恐怖心を取り除く
- PREPについて、実践をとおして理解する。
- Workshop中に全員が一回以上、Table Topics Speechを行う。
参加者:15人(メンバー10人、Non-TMゲスト 4人、TMのゲスト 1人)

内容
導入編
 - Case Study 「Table Topics Speechに失敗したメンバーにどのようなアドバイスをするか」
 - TTセッションを乗り切る4つのスキル
      1. FIFO (First-In First-Out)
      2. PREP (Point, Reason, Examples, Point)
      3. ストーリーを創作する
      4. 嫌な事は忘れる

実践編 
 - 練習1, FIFO 浮かんだイメージをすぐ言葉にする
 - 練習2, FIFO 浮かんだイメージをすぐ言葉にし、理由を述べる。
 - 練習3, FIFO 浮かんだイメージをすぐ言葉にし、理由を述べ、具体的な事実、例を1つあげる。
 - 練習4, FIFO 浮かんだイメージをすぐ言葉にし、理由を述べ、具体的な事実、例をがんばって3つあげる。
 - 講義 FIFOからPREPへ。PREPからTable Topics Speechへ。
 - 講義 ストーリーを創作する (知らないテーマを質問されたときの対処法)
 - 講義 嫌な事は忘れる (失敗した嫌な気持ちを引きずらないために)

実戦編
 - 参加者が、一回交代でTable Topics Masterになり質問を出す。  

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解説
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- Case Study 「Table Topics Speechに失敗したメンバーにどのようなアドバイスをするか」
TM入会二年目のAさんが、TTマスターから次の出題を受けました。
「今度中国に出張するのですが、どんな本を持っていけばよいか提案していただけませんか?」
この質問を受けたとたんAさんの頭の中にはたくさんの本のイメージが浮かびましたが、最初に浮かんだのは「ドラえもん」でした。しかし、こんな本をTable Topicsのスピーチで話すとみんなに笑われるかもしれないと思って、別の本を探す事にしましたが、時間だけがどんどん過ぎていき、部屋を支配する沈黙に耐えられなくなり、とりあえず何とか形ばかりのスピーチし、着席しました。次の質問で指名されたBさんは、素晴らしいスピーチを行いました。Aさんは、自分のスピーチの失敗からくるもやもやした気持ちを振り払う事ができないのと、Bさんのスピーチと自分のスピーチを比べることから来る憂鬱な気持ちから、例会後も嫌な気持ちを引きずって家路につきました。トーストマスターズを辞める事も考え始めています。

★ このケースに対して参加者の皆さんに、Aさんに対するアドバイスを求めました。
会場からは主に次のアドバイスが寄せられました。

- ドラえもんで話していけばよい。なにも恥じる事はない。
- ドラえもんで話すのであれば、ゼスチャーを交えて膨らませて話せば楽しい。
- ひとつの本にこだわる事はなく、もし2,3秒まっていくつか本が浮かべばそれを話せばよい。
- 失敗をくよくよするのではなく、失敗から何を学ぶか考えた方がよい。

FIFO
FIFOとはFirst In First Outの略です。もともとはコンピュータ用語で情報をどういう順番で処理するのかという意味です。Table Topicsのスキルとしては、最初に浮かんだイメージをスピーチにするという意味で使います。
テーブルトピックに慣れないうちは、とかく更によい答えを探してあせってあがって時間切れになってしまう事が多いのです。
今回は、浮かんだイメージをすぐに言葉にすることを目標にやってみました。

PREP
この徒然草の過去記事「Table Topics Speech上達法」をご覧下さい。

ストーリーを創作する
質問がどうしてもわからない事があります。その場合は聞き返すのもOKです。しかしそれでもわからない場合は、あるいは与えられたお題に対しての知識が全くない場合は「ストーリーを創作する」のもありです。Table Topicsのスピーチは考えながら同時に話しますので、ときどき「舌が滑って」自分が意図していなかった方向に話が進んでしまい、つい自分の本来の意見とは異なることを行ってしまうことがありますが、こういう場合も「自分はTable Topics SessionというMental Flixibilityを鍛える訓練の場」で、「ストーリーを創作」しているんだ、という割り切りもありだということです。

嫌な事は忘れる
私たちは、過去を変えることはできません。しかし、過去に対する見方を変えることはできます。(ある素晴らしい女性TMのスピーチより)。「失敗してしまった、とってもいやな気持ち」というのは、過去を主観的にNegativeに見たときのことです。しかし、「次回はぜひこうやって見よう」と客観的にPositiveにとらえると、次回はきっとうまくいきます。うまくいくまでやり続けるといったほうがよいかもしれません。これは大事なことです。

練習1, FIFO 浮かんだイメージをすぐ言葉にする(5分)
質問者:What is your favorite color? 回答者:Red
質問者:Where would you like to go, if you had 1 million dollars? 回答者:Antarctica
のように、単語での回答もOKにしてとにかく浮かんだイメージをすぐに言葉にします。FIFOを徹底するための第一歩です。
二人一組でチームになり、交代交代で問題を出し合ってもらいます。

練習2, FIFO 浮かんだイメージをすぐ言葉にし、理由を述べる。(10分)
まず、パートナーを交代しました。途中でもう一回交代しました。
質問者:What is your favorite color and why? 回答者:I like Red because red makes me feel strong.
日本人は、Becauseの使い方が得意だとは思いません。同じアジア人でも香港人、シンガポール人と話しているとBecauseを使ってどんどん話を展開していきます。ここでは、あえて浮かんだイメージに対しての理由を述べる練習を行いました。途中でパートナーを交代し、雰囲気を新たにした上で重点的に行いました。注意すべきは、理由を述べることも大事ですが、やはり浮かんだイメージをすぐに言葉にすることです。すぐにイメージを口にすることは、決断力がいることであり、この決断力はスピーチを展開する際のエネルギーになりますから。

練習3&4, FIFO 浮かんだイメージをすぐ言葉にし、理由を述べ、具体的な事実、例を1つあげる。(がんばって3つあげる)(15分)
まず、パートナーを交代しました。途中でもう一回交代しました。
質問者:What is your favorite color and why? 回答者:I like Red because red makes me feel strong. When I had a red tie during the negotiation, it made me confident for some reason, and I want to wear red things.
さらに、理由をサポートするための具体的な例(Examples, Facts)を述べます。客観的な例、事実を述べることで理由がより明確になります。

講義 FIFOからPREPへ。PREPからTable Topics Speechへ。
FIFOの4つの練習は、PREPを学ぶための導入として使いました。PREPの講義をした際には、受講者はPREまでは体験している仕掛けです。あとは最後にPを付け加えたら感性であることを学びます。
またPREPをTable Topics Speechらしくするには、「Thank you, Table Topics master」というイントロを加えるのもよいことをお話しました。小技になりますが、こういうイントロを加えることで考える時間をとることができます。

実戦編 参加者が、一回交代でTable Topics Masterになり質問を出す。  

Workshop開始前に、参加者一人ひとりにTable Topics Questionを用意しておいてもらいました。この質問を使って、最後の実践を行いました。ひとりづつ自分の作った問題を読んでもらって、回答者を適当に指名します。これを6セッション行いました。

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反省 : 次回のために
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反省:途中で休憩を挟まなかったために、受講者は負担を感じたとのこと。最初の60分で休憩を入れればよかった。(あまりに盛り上がっていたので休憩不要かと思った。)

反省:一番最後の実戦で参加者が一回交代で自分の質問を出すセッションは、当たってしまうともう当たらない安心感からか、後半はちょっと間延びした感じがした。

反省:FIFOの練習をちょっと任せっぱなしにしすぎた。途中で誰かに例をやってもらい、それを使って指導できればQualityをさらにあげることができたかもしれない。

反省:なぜ、Table Topicsを行うのか、どんなよいことがあるのかを明確に説明すべきだった。

良かった:二人一組でパートナーを作ってやったのは良かったと思う。また途中で交代できたのも良かった。

良かった:Non-TMのゲストにも参加してもらい、Table Topics Sessionを実際に経験してもらった。

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最後に
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Table Topics Work Shopにはさまざまなやり方があります。このPREPに誘導する今回の方法がベストではありません。いろいろなやり方の中のひとつです。これまで世界中のToastmasters ClubやイベントでいろいろなWorkshopが行われていましたし、これからも行われるでしょう。
今回のWorkshopも、2004年厚木座間クラブの一泊二日の「Magical Mystery Tour」という合宿の中でTさんという大先輩TMがされた「イメージトレーニング」と、2002年の横浜クラブと厚木座間クラブのJoint meetingの中でのSpeechの作り方のWorkshopで青山ランチクラブ井上さんが教えてくださった「PREP」の間をつなぐMissing Linkを探す中から考案したものです。

今後とも、自分のImpromptu Speakingの技を磨くために、アンテナを高く上げて情報収集の努力を怠らないようにしようと思います。

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