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第45話:非日常的な異空間 (成功するクラブ運営その4)

過去5年のトーストマスターの活動の中でいろいろな人に出会いました。

印象的だったのは、ご自宅でご主人の親御さんの介護をされ日常生活では本当に疲れているのだけれどもトーストマスターズにくると楽しくてそんな疲れも吹き飛ぶとおっしゃっていた女性メンバーでした。このようにおっしゃる方に実は少なからずお会いしているのです。そんな方々にとって、トーストマスターズのレギュラーミーティングはまさに日常のつらいことを忘れさせてくれる「非日常的な異空間」なのです。

私が2000年に入会した厚木座間トーストマスターズクラブは当時、米海軍厚木基地の中にある将校クラブでレギュラーミーティングを行っていました。基地のゲートで米兵に厚木基地の入るためのパスを見せると敬礼して通してくれます。一歩中へ足を踏み入れると、そこはアメリカです。将校クラブの前の広い駐車場を通って、将校クラブの中の瀟洒な部屋でのトーストマスターズのRegular Meetingはまさに当時の私にとって驚愕に値する「非日常的な異空間」です。日本人が本当に格好良く英語でてきぱきと司会をしているのも、米軍基地の将校クラブが持っているオーラが合わさってのものすごい効果を放っていたと思います。米軍基地の中はアメリカですから、日本人メンバー同士も基地の中では英語で話をするのが慣例でした。

911以降、基地を追い出されて近隣自治体の公共施設でのミーティングは、「日常生活の延長」で、厚木座間TMCの持っていたオーラが剥がれ落ちたのを強く感じました。私は当時のPresidentでしたが、新米Presidentにとって会員の参加率が極端に落ちたのは大変ショックでまさに試練であったことを覚えております。何しろレギュラーミーティングでのPrepared Speakerが2名という状態がざらという事態が結構続きましたから。その後、他のOfficerの方々と相当奮闘して会員数を増やしミーティングの内容も工夫し、Prepared Speakerが5名という状態まで持っていきました。これに2年を要しました。このとき、私の頭にはディズニーランドも異空間なる考え方もなかったのですが、結果としてその実現に近いことをやっていたのでしょう。

どこのクラブも多かれ少なかれ「非日常的な異空間」を無意識のうちに演出しています。それがレギュラーミーティング後の飲み会であるかもしれませんし、お好み焼きパーティーかもしれませんし、お茶にケーキかもしれません。もちろん、レギュラーミーティングそのものであることはいまさら言うまでもないと思います。

声の大きな人の意見ばかりが通る、時間を気にせずメリハリのない話がだらだらと続く、役割と責任が不明確な組織。そんなところにいる人が、トーストマスターズの「愚直なまでに基本に忠実」な会の運営に触れると新鮮なすがすがしさを感じ、たまらない魅力を感じるでしょう。
長老が支配し、新しい企画がまったく通らない前例主義の組織に属していると、楽しいことがどんどんできる「いつも何かが新しい」トーストマスターズクラブが、本当に笑ってしまうくらい爽快でしょう。

そして、この両輪がうまく回っているクラブに所属していると、心地よい緊張感の中で同じ価値観を持つ仲間に囲まれて楽しく自分のスキルを磨いていくことのできる「非日常的な異空間」にいることに気がつくと思います。

成功するクラブ運営とは、まさに徹底的に「愚直なまでに基本に忠実」に、かつ「いつも何かが新しい」運営を続けることだと思います。その結果が強力な磁力のような「非日常的な異空間」的魅力をもったクラブとして、ディズニーランドのように多くの人々を惹きつけてやまない存在になるのです。

そんなクラブがあるのでしょうか? ご安心ください。ちゃんとあります。

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