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第62話:じわじわと効く「井上さんのVoice Training」

これから、この徒然草に折を見て、Voice Trainingについて書いていきたいと思います。

私のトーストマスターズでの経験の中で、Voice(発声)の問題が改善されたのは実は大きな意味を持っています。人の前で「話をする」ことの恐怖感が消えたのもVoice問題の改善が大きいです。もともとトーストマスターズに入った目的のひとつに、人前で話をする恐怖感を何とかしたいというのがあったので、その意味でもVoice問題の解決は大きかったのです。

厚木座間クラブに入った2000年。入会して1年くらいたったころRegular Meetingで、会員の前でPrepared Speechをしていた私の目に、下を向いて何か別のことをしている人やつまらなさそうな表情でどこかを見ている人の姿が飛び込んできて、話をしながらだんだんいやになって来ました。いやになってくると、だんだん声も弱弱しくなってくるのがわかりました。しかし、私のスピーチが終わって、ベテランメンバーのスピーチになると、出席者がみんなその人のほうを楽しそうに注目して楽しんで聞いている姿をみせ、私は二重にショックを受けました。
ベテランの人のスピーチを聞きながら、「声」にその鍵があることがわかりました。

その後、あるきっかけで青山ランチクラブ(当時はACCJ TMC)井上さんにVoice Trainingをやっていただき、自分の体を楽器のように共鳴させて鳴らす、自分の声を前に飛ばすということを体感したことの意味はとても大きかったのです。2002年6月9日のことでした。

もちろんトレーニングを受けてすぐに問題が解決されたわけではないのですが、このトレーニングで体感した「声を前に飛ばすイメージ。聴衆のところまで確実に届けるイメージ」を常に持ち続けたことが現在の私のスピーチのときの声につながっているのだなと思っています。まさに4年かけて「じわじわ」と効いてきて、そしてこれからも漢方薬のように効き続けるのでしょう。

井上さんは、「東洋の神秘」のような雰囲気をお持ちの不思議な方ですが、その井上さんに処方していただいたトレーニングの後に書いた議事録を井上さんに許可をいただきましたのでここに掲載します。

このトレーニングは、恥ずかしさをすてて馬鹿にならなければできません。馬鹿になるとは自分の殻をぶち破ることです。まず馬鹿になって自分の殻をぶち破らなければ、その後の発声の上達など見込めないことをあらかじめお断りしておきます。

それから、やるにあたっては一人でやってもむなしいので、クラブでゲームのようにワイワイとやるのがよいでしょう。何でもそうですが、楽しくなければ上達しないですからね。

みんなと一緒の楽しい雰囲気の中でやれば、きっと恥ずかしさも快感となり思い切り馬鹿ができ、本当に良い声が出せるようになるでしょう。

> 日時     : 2002年6月9日 14時から17時
> 場所     : 横浜開港記念会館二階9号室
> Workshop名: Voice Training
> 講師     : ACCJ 井上さん
> 参加者    : 厚木座間TMC, 横浜TMC 有志 9名
>
> はじめに、出席者全員1分の持ち時間で「VoiceTrainingへの抱負、参加の動機」についてスピーチを行った。
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> 基本的なVoiceTraining項目
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> 以下のトレーニング項目を毎日3年続ける。
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> ★一人で行うVoiceTraining
> - 起床時に大きくあくびをする。
> - 起床時に伸びをしながら「あーよくねたー」「今日も良い一日にするぞ」をいう。
> - 積極的なため息をつく。
> - 1から10までゆっくりと数える。(鼻で息を吸い息を吐きながら数える。腹式呼吸)
> - おなかから息を吐きながらハ行で笑う「ははははははははー」「ひひひひひひひひひー」
> - 活舌(滑舌)の練習 「ア・エ・イ・ウ・エ・オ・ア・オ」「カ・ケ・キ・ク・ケ ・コ・カ・コ」
>
> ★二人一組、あるいは二人以上で行う。(ひとりで行っても良い)
> - 相手にめがけて飛ばすつもりで気合をいれて勢いよく「ハイ!」という。
> - 二人一組になり「あ行」で会話する。つぎは「か行」で会話する。以下「さ行」「た行」
>
> ここで休憩を取る前に各人1分の持ち時間で、前半学んだこと学んだ技法を使いながら具体的に説明する。(スピーチする)
>
> ========================================================
> VoiceTraining項目応用編
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>
> ★名前ゲーム(5人一組で行う。)
> ①その中の一人を4人が囲む。
> ②真ん中の一人は過去からの自分のニックネームを3つ思い浮かべる。
> ③4人組の中の一人が「なんて呼ばれたいですか?」と真ん中の人に聞く。
> ④真ん中の人はニックネームを答える。(たとえば「としちゃん」)
> ⑤すると囲んでいる4人は両手を上に挙げたままいったんしゃがみ「としちゃーん」
> と
>   叫びながら両手をひらひらさせながら立ち上がる。
> ⑥つぎに4人組の質問者をかえて「なんて呼ばれたいですか?」と質問し真ん中の
>  人は次のニックネームを答える。(上の④、⑤を行う。)
> ⑦ニックネームを3回答えたら、真ん中の人は次の人に交替。
>
> ★オオカミと少年(ナレーションおよびボーカルバラエティーの練習)
> 次の文章をできるだけ話中の登場人物になりきって読む。一人三役で
> ナレーター、オオカミ、少年の役を演じわける。
>
> ナレーター「オオカミがやってきました。」 (中立的な声で読む)
> オオカミ「オオカミだぞー。食べちゃうぞー」 (低いうなるような声で読む)
> ナレーター「オオカミはそういって少年に近づきました」 (中立的な声で読む)
> 少年「きゃー、オオカミだー。たーすけてー」(少年らしい高い声で万歳しながらさけぶ)
>
> ★すし屋ゲーム
>
> 二人一組で、すし屋の主人と客の役割を分担し、客と主人のテンポ良い会話を展開する。
>
> 会話例
> 主人「へい、いらっしゃい」
> 客「あついねー。ビールもらおうか」
> 主人「へい、ビールお待ち。なにか握りますか?」
> 客「そうだね。まずはしめ鯖もらおうか。しめ鯖ですし屋の実力がわかるからね」
> 主人「あいた、きびしいねぇ」
>
> ★舌を口からだして会話をする。(言葉は悪いが嘔吐する要領で声を出す)
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> そのほか
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>
> ★ Positiveな思考を心がける。嘘でも良いから「すべてうまくいく。自分はツいている」と思い込む。
>    思考が変わると行動が変わる。行動が変わると運命が開ける。
> ★ 鏡を見て笑顔を作る練習を継続して行う。
> ★ 馬鹿になりきることが大事。
> ★ 録画、録音は自分のパフォーマンスを客観化して見つめるのに大変有効。
>    顔の表情、BodyLanguageという「声」を補完するツールの有効性を点検できる。
>
> 最後に、出席者全員3分間の持ち時間で本日学んだことについて英語+日本語でスピーチを
> 行う。(準備時間は5分)
>
> 以上

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