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June 2006

第64話:スピーチを「研ぎ澄ます」

私は、スピーチを「研ぎ澄ます」工程が大好きです。もちろんそのまえにある頭の中にあるアイデアをうんうんいいながら「発酵させる」工程も夢があって楽しいのですが。
アイデアを頭の中から取り出して、紙の上に書き出して、そこから推敲を重ねる。この工程は、自分ひとりで行う、刃物研ぎのような工程だと思っています。

研ぎ澄ます工程は二段階あります。①原稿を読みながら研ぎ澄ます工程と、②頭の中に叩き込んだあとさらに研ぎ澄ます です。

原稿を読みながら研ぎ澄ます
紙に頭の中の言葉を書き出してみて、それを読みながらとにかく10回音読してみます。そうすると、うまく話し言葉に乗らない言葉は、なんか喋っていてごつごつした感じに思えてきますので、それをスムーズに流れる言葉に言い換えます。10回繰り返す頃には、最初のバージョンに比べてかなり研磨されてきて、滑らかになっています。

頭の中に叩き込んだあとさらに研ぎ澄ます
そこからさらに、原稿を頭に叩き込んで、今度は一切原稿を見ずに、ストップウォッチをもって研磨の仕上げをやります。聴衆の反応を想像して、あたかも本番のイメージトレーニングをやるかのように、繰り返します。原稿読みの段階ではOKだった流れや言葉も、Vocal Varityを工夫し、Body Actionをつけ、間をとって、さらに聴衆の顔をイメージしていくうちに、どうしても納得できないところが出てきます。そこを、もう一度原稿に戻って、考え直します。自分では気に入っている部分も、全体の調和を考えて、あっさり削除することもあります。でもそうやって「研ぎ澄ます」と、全体でバランスの取れたものになるときがあります。

しかし、怖いのは出来上がったときに「これは本当に自分のいいたいことなのか?違うんじゃないか?」という疑念が浮かんだときです。そのときは、陶芸家がまるで焼きあがった作品を容赦なく叩き壊すように、大規模に作り直すことがあります。
しかし陶芸と違ってスピーチは叩き壊さなくても、冷静に原稿を点検していけば、ちょっとした言葉の選び方で自分の気持ちにぴったりさせることができますから、それほどいつも心を鬼にする必要もありません。

納得いくまで、何度も何度も研ぎ澄まし、本番を迎える。この作業が、結構好きです。

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第63話:番外編:上海雑技団を見る

5月28日から6月3日までの予定で上海に出張できております。5月30日の夜に会社の人たちと、上海雑技団(Shanghai Acrobatic Troop)を見に行きました。非常に名高いアクロバティックな演技で世界的な名声を博している雑技団の常設シアターがあるのです。

雑技団の演技を見るのは2004年の1月以来ですが、人間の体の限界と重力の法則に限りなく挑戦している超絶な技の数々に圧倒されつつも、トーストマスターという一パフォーマーの視点で、90分のプログラムをあたかも一つのスピーチのように見立てて、Contents, Organization, Deliveryと見ています。

唯一のRoom For Improvementは、「演技が変わるタイミングで音楽も変わるのですが、ここがもう少しスムーズに行ったらいいのに」ということだけで、あとはただただすばらしいの一語に尽きます。

とにかく、ミスは大怪我や命にかかわるだけに、本当に練習に練習を重ねているのでしょう。技も安定していて何よりも自信をもってやっているから、見ていて本当に感動します。

プロの仕事というものがどんなものなのか強く教えてくれる、大変実りの多い90分です。自分のCommunication & Leadershipのトレーニングに重ねて考えても本当に収穫が多いのです。(なんて真面目だ==>自分)

参考:上海雑技団というと、上海馬戯城と上海商城劇院があるようですが、今回も含めて2回とも上海商城劇院に行きました。場所は、静安寺(地下鉄2号線)から徒歩15分のところにある、ポートマン・リッツカールトンホテルの中にある専用劇場です。時間は、2年前も今回も毎日19:30-21:00までです。チケットは会場で買えます。値段は200元、150元、100元ですが、迷わず200元を買ってください。開演30分前に行ってチケットを買ったのですが、劇場の真ん中で、ステージがま正面に見れるすごくいい席でした。
所在地は、上海市南京西路1376号です。

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