第209話:母が体験したThe Moments of Truth
今回の台湾旅行に福岡から参加した私の母にとって、台湾は初めてだったにもかかわらず着いた初日から「台湾大好き」になってしまいました。
母がなぜ「台湾大好き」になったかの話を聞きながら、私はThe Moments of Truthを思い出しました。
台湾到着してからの2時間
母の飛行機は12時30分、私の飛行機は12時50分に台北到着の予定でした。ところが私の飛行機は成田での故障が見つかり出発が2時間遅れ、台北到着も2時間遅れました。母も私も日本アジア航空でしたので、先に到着するであろう母に「二時間遅れる」旨連絡していただきました。
14時50分に台北に到着し、飛行機からでるとそこに母が座っていました。ボーディングブリッジを降りてすぐのところです。(入国審査のはるか手前)
母がしてくれたのはこんな話です。
- 「飛行機が台北に近づくと、機内アナウンスで私の名前が呼ばれ、飛行機を降りたら空港係員にコンタクトするように言われた。」
- 「飛行機を降りるや、係りの人が自分の名前を大声で連呼していて恥ずかしかった。そこで飛行機の遅れを知った。」
- 「座って待っていると、空港の人が入れ替わり立ち代り、日本語で何か不自由なことはないか、困ったことはないか、本当によく気にかけてくれた。みんなとても優しかった。」
- 「免税品店の人が、喉が渇いたでしょうとお茶を持ってきてくれた。」
母を連れて入国審査の方に行こうとしたら、「ちょっと待って」といって、母はあちこちに「ありがとうございました」とお礼を言って回りました。私もお礼を言いました。
スカンジナビア航空の元CEOで「The Moments of Truth」の著者のヤン・カールソンいわく「「顧客にサービスを提供する現場の従業員の最初の15秒間の接客態度が、企業の成功を左右する。」 この15秒間こそがThe Moments of Truthなわけです。
母に起こったこの2時間の忘れられない体験が、母をたった2時間で「台湾大好き」にしてしまったのです。
そして
その晩の鼎泰豐での、Sherryさん、黄さん、洪さん、えみさんと日本からの参加者たちとの夕食。Sherryさんと黄さんが母にとても優しくしてくれました。
翌日19日の10周年記念例会とパーティーでは皆さんがかわるがわる親切にしてくださいました。
20日の桃園では成功クラブの会員の皆さん、蕭さん、陳さんご夫婦のもてなしと3日間立て続けに心が震えるほどのすばらしい感動を経験する機会をいただきました。
ダメ押し
この旅の最後に起こったことは母にとって生涯忘れられないでしょう。蕭さん、陳さんご夫妻が私たちを空港まで送ってくださったこと。そして朝7時ととても早いのに車で一時間も離れている台北からわざわざえみさんが母にお土産をもって駆けつけてくれたことです。
ここまで至れり尽くせりの歓待を受けた母は感動を胸に帰国しました。
しかしなんといっても最初の2時間の「The Moments of Truth」がとても重要だったことはいうまでもありません。台湾の空港の皆さんは模範を示してくださいました。
あらためてお礼を申し上げる次第です。
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