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第237話:コメントシートのチカラ

私の所属する大和バイリンガルトーストマスターズクラブのパーキンスさんは、これまでクラブ例会やコンテストで聞き手の皆さんに書いてもらったコメントシートをすべて保管しています。彼の宝物なのだそうです。

私もベーシックマニュアルに取り組んでいるときは、プロジェクトが終わるたびにいただいたコメントシートをベーシックマニュアルに貼り付けていました。そういえば最近はやらなくなりました。初心を忘れてしまったようだと反省心が沸いてきます。

コメントシートに書かれた短いコメントに、これまで何度も助けられました。短く「Good speech!」「I was impressed!」とだけ書かれたものを見てはニンマリしたり、逆に「Your pronunciation was very bad」と書かれたものをみて正直ムカッと来たり。

でもやはりそうはっきり書かれたものは、あとからも気になって結局本屋で発音の本を買ったりそれまで以上に発音に気をつけたりと、結局役に立っています。

一般的に、論評の上手なメンバーは、コメントシートの書き方、コメントの仕方も同じように上手だと思います。論評の上手なメンバーは時間管理もうまい。決められた時間の中で何を伝え、何を言わないかの取捨選択もうまい。そのスキルがコメントシートを書く際にも反映されるのだと思います。

コンテストでコメントを書くのはスピーチとスピーチの間の一分間ですから、3つのよい点や改善点まで掘り下げて書く時間はなくエッセンスだけになってしまうのは仕方ないかもしれません。だから、ときとして本意でなくてもきつい一言になってしまうのでしょうね。

私は8年近くトーストマスターズをやっていてきついコメントに対する耐性もそれなりについています。しかしきついコメントをもらった新しいメンバーが二度とクラブに来なくなってしまったという話は、きつい論評をもらって来なくなってしまった事例とを同じようにたまに聞きます。

過去、私も心無い論評やコメントでメンバーを傷つけてしまったことが多々あります。今思い出しても心が痛みます。

その反省もあって、現在は私はどんな理由があってもきついコメントは書かないように心がけています。スピーチを聞いて心の中が泡立ったら落ち着くまで待ちます。それがトーストマスターズだと思うからです。しかし未熟さから知らないうちに人を傷つけているかもしれません。(そうならないように祈るばかりです。)

私のコメントの方針は、論評と同じです。良い点を認める。改善提案は①これならできる。②次回やってみたい と思えるようなものを書きたいと思っています。書ききれない分はなるべく本人に直接伝えるようにしています。こうすれば無用な誤解を避けることができます。

多くのメンバーのトーストマスターズの入会の動機は、スピーチができるようになりたい、英語がうまくなりたい、司会ができるようになりたい、と様々ですが、みな「○○になりたい」というスキルアップという点で一致していると思います。

それゆえ、何人たりともそのスキルアップの希望をつぶすようなことがあってはいけないと思います。

  • ベテラン(あるいはスキルの高い人)からすれば、入会したてのメンバーのスピーチは欠点だらけかもしれません。でもそのときこそベテランの腕の見せ所でしょう。コメントシートの短い一言でこの新人さんをどれだけ元気付け才能を開花させることができるのか?
  • あるいは、自分の嗜好とまったく異なるスピーチをした人がいたとしてコメントを書く場合は、自分の感情をそのままぶつけないように気をつける必要があります。
  • あるいは、パブリックスピーキングではまったくふさわしくないスピーチをした人がいた場合、その人が悪意でやっているのでなければ、その人が気づくような建設的にコメントを書くのが理想です。しかし短時間でそこまで書ききれないのが現実だと思いますので、落ち着いた環境で話ができるのがよいと思います。(悪意でやっている場合は、役員さん経由でしかるべき対応が必要でしょうね)
  • 武蔵小杉クラブの小野君と話していて気がついたのですが、自分の名前を署名するのは自分の言葉に責任をもつ意味でも大人としての最低限のしかし当然の「マナー」だと思います。

コメントシートという小さな紙には、実はその人のトーストマスターズのスキル、さらにいえば「人間力」が凝縮されているのですね。

そういうものが凝縮されているだけに、コメントシートのチカラは絶大です。

(本日の記事は、元祖公園スピーカーの小野君(武蔵小杉クラブ)の言葉にヒントをもらいました。小野君ありがとう。)

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Comments

私もコメントシートを全て保管しています。東さんのように、マニュアルのwritten evaluationの欄に貼り付けて後で読み返せるようにしています。
今のクラブでは、コメントシートが活発ではありませんでした。私が毎回2人のスピーカーにコメントシートを渡しているのに影響されて、他のメンバーもコメントを書くようになりました。スピーチとスピーチの間の一分間がないので、スピーチ終了後にすぐ書き込んでいます。

Posted by: kogepan | April 25, 2008 at 11:33 PM

kogepanさん、ありがとうございます。面白いですね。よい習慣をスタートされましたね。

Posted by: azuma | April 27, 2008 at 11:37 AM

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