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第301話:高円宮杯全日本中学生英語弁論大会を参観して

第388話:高円宮杯の出場を考えていらっしゃる方へ」もあわせてご覧ください。

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11月21日(金)に、ある縁があって東京大手町の読売新聞本社で行われた高円宮杯全日本中学生英語弁論大会の決勝予選を参観しました。

前日から行われたコンテストの2日目です。何しろ47都道府県から151人もの中学生たちが制限時間5分のスピーチをするから大変です。

私が参観したのは、第4部の南部日本地区代表(四国・九州)の代表40人のスピーチです。ここから7人が翌日22日(土)に帝国ホテルで行われる決勝に進みます。(決勝は27人で競います)

私もただ聞くだけだと勉強にならないので、ジャッジになったつもりで全員のスピーチをトーストマスターズのスピーチコンテストよろしく、内容50点、構成30点、発表・言語20点という基準を設けて審査してみました。

決勝予選のジャッジは、5人です。私が参観した第4部は、3名が英語を母国語とする方(いずれも大学の先生)。2名が日本人(大学の先生&元外交官)です。

40人のスピーチの内容もバラエティに富んでいます。

自分自身の性同一障害、アルツハイマーのおじいさんから学んだこと、農業のススメ、いじめ、卓球から学んだこと、日本の外交のあるべき姿まで実に多様なテーマです。

決勝に進む7名の方のスピーチはいずれも聞いていて心にずしっとくるメッセージを持ったものばかりでした。

翌22日(土)の高円宮妃をお迎えして(皇太子殿下もご参観されたそうです)の決勝で、1位から4位まで私が参観したこの南部日本地区の代表が総なめにしたそうですから、私はとてもラッキーだったわけです。

このコンテストを見ていて、予選を勝ち上がるには次の事が必要になると思いました。

  • お腹から声を出すことが必須。決勝予選にはマイクがありません。声が小さなコンテスタンとの方の声はジャッジまで届いていないように思えました。(私はジャッジのすぐ後ろに座っていました) ジャッジの方はスピーチを聞きながらいろいろとメモを取っており、スピーチをするコンテスタンを見ていない時間もあります。声が小さいといくら効果的なジェスチャーを入れてもジャッジが見る事はないのですね。よく通る声のコンテスタントのスピーチは、ジャッジの方もよく顔をあげて聞いておられました。(決勝のDVDを見るとマイクがあります。これをみて「マイクがあるから声を張り上げなくても大丈夫」という作戦で予選に臨んだ方には裏目に出ます。)
  • ジャッジの気持も考慮する:40人のスピーチを審査するジャッジは本当に大変です。実際には20人聞いたところで10分の休憩が入り、後半の20人の審査があります。10人のスピーチを立て続けに聞くと相当しんどいです。集中力も低下します。その中でジャッジの心をとらえるスピーチが良い点を取ることは言うまでもありません。疲労しているジャッジに振り向かせるためのユーモアも必要ですね。
  • 身振り・手振りを入れても勝てる:高円宮杯コンテストでは「身振り・手振りを入れると減点になる。」という噂がありますが、今年決勝で2位になった男の子は卓球の話で実に多彩なジェスチャー、多彩な声で楽しいスピーチをしていました。トーストマスターズと同じで、ジェスチャーや声がそのスピーチのメッセージをうまく支えるものであれば、高円宮杯コンテストでも同じように良い結果が出ます。
  • 普遍性のあるテーマ・身の丈に合ったテーマ:やはり「ある困難な状況で自分は何を学んでどのように成長したか」を骨子として普遍的なメッセージに展開するスピーチが良い点を取っているようです。事実私もそういうスピーチに何度も感動しました。
  • 都道府県大会と全国大会の採点の違い(推測):ここからは推測です。都道府県大会のジャッジの方々は、英語教育の専門家が担当されるようですので、どちらかというとスピーチよりも英語(発音、文法)重視。ジェスチャーを毛嫌いされる方もいらっしゃるようです。(これは伝聞) しかし全国大会になると、下のジャッジコメントにもあるようにスピーチそのものが問われるようです。それもそうでしょうね。都道府県大会を勝ち上がってきた方々は、総力をあげて英語に磨きをかけてきますので、英語ではそれほど差が付きませんから。
  • 心から話す:最後のジャッジコメントで「英語の発音の良し悪しは問題としなかった。それよりも、どれだけ心から話をしていたかを重視した。」とありました。
  • 自分らしく:優勝したお子さんは、男の子でしたが長髪を後ろで縛った「あの子何者?」という風貌でした。しかしご自身の性同一障害でのいじめをピアノを通して乗り越えたストーリーを踏まえて自分らしく生きることの大切さを訴えたスピーチでした。彼(彼女ですね。)は性同一障害だったから勝てたのではなく、なによりも素直に自分を語っていたからこそ聞き手の胸をうち良い結果が出せたのだと思います。

40人の中学生のスピーチを聞きながら、日本の将来に希望を持ちました。こんな優秀な青少年たちが自分を信じて頑張っている事に。

そして、われわれ大人の役目はそんな彼らが活躍できる舞台を用意することなのだなと強く思いました。

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Comments

はじめまして
私は今回の弁論大会に県代表として出席しました
結果は中央大会で落ちてしまいましたが、
同じ代表生徒との交流で本当にいろいろと学びました。

中学生会議という交流会では
本当にJNSAの人達のお陰もあり、最終日は号泣でした。

世界は広いんですね・・って感じでしたよねshock

Posted by: じょにぃ | November 24, 2008 at 08:54 PM

じょにぃさん。中央大会進出ということは決勝予選を突破されたのですね。それはすごい!どのような練習をされたのか、ぜひ聞かせてください。本当によい経験をされましたね。

Posted by: Azuma | November 30, 2008 at 08:15 PM

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