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第319話:スピーチコンテストでの「受付」を考える ~ 先憂後楽

世界から2000人近いトーストマスターが集まる世界大会の受け付けをどのようにやっているかご存じでしょうか?

  • 参加Districtごとに受付が分かれている?
  • 参加国ごとに受付が分かれている?

実は、単純に名前のアルファベット順にやっているのです。

手元に2007年のフェニックスでの世界大会の写真がありますが、受付には4つのテーブルがあり、第一テーブルの上にはRegistration A-H, 第二テーブルの上にはRegistration I-P, 第三テーブルにはRegistration Q-Zと書かれています。第四テーブルは当日券です。これから受付をする人は、それをみて自分が並ぶべきテーブルを決めます。私はKiminariですから、第二テーブルのRegistration I-Pに並ぶわけです。

それぞれのテーブルには、テーブル担当者が1人、その後ろにどのテーブルにでもさっとサポートに行ける人が何人かいました。

受付で、自分の名前を告げると、引き出しのなかにずらっと並んだ封筒から私の名前の封筒を探してくれ、「はい」と渡してくれます。一人にかかる時間は30秒以内だったと思います。

これから、D76でもスピーチコンテストが始まりますが、受付は簡単そうで意外と厄介です。受付がうまくいかないと、会場の入り口で人が滞留して、混乱が生じ、会計が合わないということにつながります。

これまで私が経験したD76でのスピーチコンテストの受け付けは、ほぼすべて、次のような配置でした。

  • District コンテスト:Division別にテーブルが分かれており、そこで名前を伝えると、「どちらのクラブですか?」と再確認されたことが多かった。(かくいう私も、大和バイリンガルが主催したD76日本語ほら話コンテストでは、Division毎に受付を用意しました。)
  • Divisionコンテスト:エリア別に分かれており、そこで名前を伝える。
  • Areaコンテスト:クラブ別。

トーストマスター歴の浅い人や、逆に歴の長い人だけど最新のエリア、ディビジョン構成を知らない人は、自分の所属エリア、ディビジョンを知らない事があります。(自分のクラブ以外に興味のない人は、ディビジョンとディストリクトを混同している事すらあります。)

また、一人で複数のクラブに入っている人(そんなにたくさんいませんが)が、受付でクラブ名を聞かれて、自分が申し込んだときのクラブと、違う別のクラブ名を伝えて、やや混乱することもあります。

自分の名前はそんなに簡単に変わりませんし、自分の知らないうちに名前が変わっている事もありません。

入会したばかりの、自分の所属クラブ以外にどんなクラブがあるか知らない、エリア、ディビジョンなんて言葉を聞いたことがない会員でも、参加者の名前がABC順か50音順に並んでいれば、対応しやすいと思います。

ABC順がよいか、50音順がよいかは、わかりませんが、受付業務はシンプルな方がよく、参加者の受け付けにかける時間は一秒でも短い方がよいに決まっています。とくにコンテスト開始15分前から混雑が始まりますから、ここのスピードアップをどのようにするかが勝負です。

そのために思いつくことを徒然なるままに、、、

  • 当日:受付業務をシンプルにするためには、受付にクラブのベテランを投入しリーダーになっていただくのがよいと思います。このリーダーは、受付の実務をこなすよりも、むしろ受付業務全体を見渡しながら(お客様をお迎えしつつ)、順調に流れているかに目を配り、問題が起こったらすぐに手当てをします。
  • 当日:当日は、そのリーダーが受付業務を仕切ります。このリーダーに任せることが大事です。このリーダーよりもベテランがいたとしても、指示系統が混乱しないようにするためにも、リーダーにがんばってもらうことです。(もし、リーダーが仕切れない場面が多発するようであれば、それは多くの場合リーダーの準備不足です。当日までに、経験者に話を聞き、自分なりに流れをイメージし、できればリハーサルまでしておけば、仕切れない場面というのはそうそうありません。トーストマスターズの受付業務はそもそもそんなに難しいものではありませんから。)
  • 当日:受付開始15分前までに朝礼を完了しておくとよいです。受付担当は遅刻厳禁。リーダーの「おはようございます。」から始まって、役割分担、受付業務の最終確認。朝礼なしに受付を開始すると、意思を統一することなしに受付を始めることになり最悪混乱し、しんどいです。受付の混乱は、当日お金を扱う場合、会計が合わないという最悪の事態になります。
  • 当日:朝礼に参加していない人が受付をするときは、リーダーは要注意です。指示外のことを勝手にやることがあります。
  • 当日:同一名簿を2箇所で受付処理するのは厳禁です。たとえば、受付名簿を50音順で作ったとします。ア行からタ行までの担当の人がさばききれなくなっているときに、別のテーブルで、別の人が当日になって機転を利かせて「ア行からタ行の方、こちらでもやっています。」と別の受付をオープンすると、あとで照合作業が大変になります。
  • 当日:受付はクラブ経験の浅い人が担当することも多いのですが、そんな人にこそコンテストを見せてあげたいですよね? 受付をコンテスト会場の外に置く場合は、ベテランはコンテスト鑑賞の機会を新人に譲ってあげるか、うまくローテーションを組んで新人さんにコンテストを見せてあげる機会を作ってこそベテランの風格が漂うというものでしょう。
  • 事前準備:事前振込みの場合は、入金確認と会計を行った人が、当日の会計を行うのは必須。
  • 事前準備:事前申し込み製の場合は、参加者名簿をあらかじめ準備しておくことは必須です。アルファベット順?50音順?
  • 事前準備:アルファベット順にせよ、50音順にせよ、名前の読み方を各参加クラブに明記してもらうことが必須です。
  • 事前準備:申込用紙の発送者と、申し込み先は同一にしたほうがよいです。2005年のD76日本語ほら話実行委員長をやった際に、全国のクラブの会長さんあてに、申込用紙をメールで発送しました。その際に、申込書の送付先、返信先は渡辺さん(大和バイリンガル会員)にお願いします、と明記したいにもかかわらず、大半が私宛に送られました。忙しいトーストマスターの会長さんのことです。返信を渡辺さんというのを読み飛ばしたのでしょう。ならば最初から渡辺さんが発信するか、送付先は東としたほうがシンプルでした。
  • 事前準備:遅刻者対応。遅刻者を、入室させる場合の手順を事前に決めておく必要があります。スピーチが始まると基本的には入・退室は禁止です。受付が外にある場合ですでにコンテストが始まりドアが閉まっている場合、どのタイミングで中に入っていただくかの判断が必要です。また受付がコンテスト会場の中にある場合、遅刻者の入室をどのようにハンドリングするか、こちらも詰めておくとよいと思います。
  • 事前準備:(受付業務とは直接関係ないのですが)パーティーを予定している場合、お店が「人数が増える分にはかまわないのですが、少なくなる場合は二日前までに連絡してください。ない場合は、当日ご来店いただかなくてもお金をいただきます。」という場合があります。トーストマスターズって連絡なしにドタキャンする結構人がいます。あとでもめないように、パーティーをする場合は、「連絡なきキャンセルもお金をいただきます。rain 返金もしません。heart」(あるいは、キャンセルOK。返金にも応じる)というキャンセレーションポリシーを早い段階で各参加クラブに明確にしかしFriendlyに伝えておくことは肝要です。ここをあいまいにしておくと、結局主催クラブの会計で穴埋め、最悪の場合は実行委員会のだれかのポケットマネーで穴埋めすることになります。ban
  • 終了後:会計が受付名簿とぴったりあったらリーダーは受付の人に、きちんと謝意をあらわすことが大事ですよね。(逆に、いただいた現金と受付名簿上での金額が合わないうちに現場を撤収してはいけません。後からの対応ではわからなくなりますから)

受付業務は、段取りに尽きます。まさに「先憂後楽」の精神で行くのがよいと思います。

以上、HOWの話をてんこ盛りで展開しましたが、そもそもコンテストでは何をするのか?(What), 何のためにやるのか?(Why), 誰のために行うのか?(Who、Whom)の3点を抑えるのが基本です。

そこをしっかり抑えて、Howを展開していけば、「ぶれない」コンテスト運営ができると思います。

そんな「ぶれない」コンテスト運営ができると、コンテスタントにとっても、参加してくれたオーディエンスにとっても、そして運営メンバーにとっても、ハッピーなコンテストになると思います。

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