第374話:久松さん!おめでとう!!(D76英語コンテスト)
5月31日のD76スピーチコンテストで新しいチャンピオンが誕生しました。久松さんです。本当におめでとうございます。
久松さんは、2005年に"In One Second"というスピーチでD76スピーチコンテストで優勝し、日本(D76)から初めてInter-Districtに進んだ方です。
彼女がベストな状態で今年のコネチカットのInter-Districtに勧めるように、求められればサポートをいたします。(私が2007年のアリゾナのInter-Districtに出場したときにも彼女からいろいろと話を伺いましたので。)
さて、肝心の私ですが2位でした。
「残念でしたね。」と暖かな声をかけてくださる方が本当に多く、トーストマスターズの仲間の皆さんの優しさを本当にうれしく思いますが、実は私はこの結果に本当に満足しているのです。何の悔いもありません。(強がりではありません。ほんまでっせ!)
The second place winner is .....Kiminari Azuma! という根木コンテスト実行委員長の発表がつくばのノバホールに響き渡ったとき、正直第三者的に「チャンピオン交代だな!」と思ってちょっと苦笑してしまいました。2年連続で優勝した人間がV3を達成するのもそれはそれですばらしいのですが、新しい人、別の人がチャンピオンになることも組織にとっては健全なことだと思います。
実は今回の「A Drop of Water」は、エリア、ディビジョンでやった「The Missing Piece」とはまったく違う新しいスピーチです。「The Missing Piece」は、今年1月の東海TMCのワークショップで披露した私の過去からの学びが、1月末の神奈川TMCでの「ありのままに」という日本語スピーチにつながり、最終的に4月5日のエリアコンテストで披露しました。ところが、エリアコンテスト終了後、この歌あり踊り(に近い)ありのスピーチのことを考えていて、「これはいったいスピーチなのか?演劇なのか?」と思った瞬間、モチベーションが急速に下がってしまいました。そんな中で迎えたDivision Cコンテストは優勝したものの非常に不満足なできでした。技術で無理やり勝ちをもぎ取ったかのような。「The Missing Piece」はその使命を終えたのだなと感じ、別のスピーチを作りはじめました。それが今回の「A Drop of Water」でした。
「A Drop of Water」の方針は、次の3つ
- 1、できるだけ「演説」に近づける。(演劇的な過剰なパフォーマンスはやらない。)
- 2、今の日本で私が非常に不安に思っていること、不満に思っていること。危惧していることを語りきる。(Darren LaCroix/Mark Brownの”命が明日終わるとしたら、何を言葉として残すか?”の実践。)
- 3、私の個人的な経験、ストーリーは極力排除し、理念、観念的なものを語る。(David BrooksのPublic Speaking is "Tell a Story, Make a Point"は今回はやらない。)
ノバホールは、音楽のコンサート用に設計されたすばらしいホールです。ステージから客席を見ると、まるで谷底にいるような感じです。ピアニシモからフォルテシモまできれいに響きます。残響もまたすばらしい。
こんなすばらしいホールで、私は自分の好きなメッセージをノーミスで存分に伝えきりました。
スピーカーとしてこんなに幸せなことはありません。
以前から、来年春のコンテストは出場しないと決めていました。3年連続でスピーチのために体を酷使してきて、今年はかなり肉体的にきついと感じていました。スピーチを推敲するときは本当に体を捻りながら、うんうんいいながらやるのです。
ネタもそろそろ尽きてきました。しばらく春のコンテストを休んで充電後、話したいトピックが見つかったとき再び挑戦すると思います。(秋は、自分のスキルビルディングのためにも挑戦します。)
休みに入る前のよい思い出となりました。
アドバイスを下さった皆様、サポートしてくださった皆様。「残念ね!」と声をかけてくださった皆様。本当にありがとうございました。
そして、新チャンピオンの久松さん、本当におめでとうございます。コネチカットに向けてがんばってください。


Comments
お疲れ様でした。2位入賞おめでとうございます。
そこまで行けない方がほとんどなのですから、まずはその功績を湛えましょう。そして2位の方は1位の方が万が一欠場となった場合は、繰り上がりで出場することもあるのですから、備えあれば憂いなし、の姿勢でいられると良いと思います。
Posted by: h2o | June 01, 2009 at 11:56 AM
h2oさん、先日はお疲れ様でした。D76への貢献に対する表彰おめでとうございます。
さて、2位はバックアップスピーカーとして万一1位が参加できないときに1位の代行を務める。
このことをころっと忘れていていました。
「あぁ、もうスピーチの練習をしなくていい。うれしい!」と春季大会から帰宅すると、ブルちゃんから電話がかかってきて、いろいろな話をされまして、途中で彼が、「You are the ultimate speaker!」(お前は究極のスピーカーだ!)というのでThank youと返事したら、No, you are the alternate speaker. (お前は、1位欠席の場合の代理スピーカーだ)ということでようやく、まだまだやることがあることに気づいたしだいです。
Posted by: azuma | June 02, 2009 at 06:32 AM
Kiminariさん、お疲れさまでした。2nd winner is...の発表の瞬間、あなたの顔が一瞬、無表情になったように見受けましたが、チャンピオン交代に心から拍手を贈る前向きの姿勢は、さすが百戦錬磨の大人の対応と感じ入りました。注目していたA drop of waterは一種の社会批評ですね。トーストマスターらしからぬテーマを選んだという点で、とてもchallengingであり、長い間ジャーナリズムの世界に身を置いていた小生にとってもfreedom of speech は興味をそそるテーマでした。内容的には必ずしも同意できない点もありますが、ソクラテス風のスピーチは、従来のトーストマスターズの殻を破るもので、その意味でも新境地開拓への挑戦と受け止めています。素晴らしいスピーチ、ありがとうございました。また、センターステージへ帰ってきてください。
Posted by: Taka | June 02, 2009 at 10:21 PM
長い間張り詰めたものもあったと思います。
大変お疲れさまでした。
そして準優勝おめでとうございます。
Divの同志としてかつて同じステージに立てた
ことを大変光栄に思います。
しばらく充電していただいて、その間わたくしは
しっかりと修行に励みます。
また一緒にやりましょう。
楽しみにしております。
Posted by: MarkII | June 03, 2009 at 01:17 AM
Takaさま。いつも応援をありがとうございます。おっしゃるように、今回は新しいことへのチャレンジでした。いちばんの動機は、世界大会でWorld Championship of Public Speakingで毎年チャンピオンが誕生しますが、彼らが「World Champion of Public Speaking」にふさわしいスピーチをしているんだろうか?ということから来ています。これがToastmastersの世界だけなら、いくらでも「いすからひっくり返ろうが」「ステージで走り回ろうが」して良いと思いますが、仮にもWorld Champion of Public Speakingを名乗るのであれば、もっと人類の視野、地球的な視野のスピーチがあってもよいのではないかと思ったのです。
もちろんパーソナルな話から深遠なテーマに掘り下げることは大事です。しかし、あまりにもパーソナルなスピーチに偏っています。「それじゃぁいかんな」と思ったことがひとつ。
もうひとつは、私自身のパーソナルストーリーを語ることに少々躊躇しているところがあります。「こんなストーリーを私は皆さんにしたり顔で語っていていいんだろうか」と。何年かやってちょっとそのあたりに自信がなくなってきました。
7分30秒では、広げることも深掘りすることも本当に難しいです。しかも英語です。しかし、制約事項ってものは人生のいたるところにあるので、それはそれでベストを尽くしていくしかないですね。スピーチコンテストへの連続出場でこんなことも学んだように思います。
来年春は出場しません。コンテストに出場する人をサポートするためです。
もうすこし本を読んだり、映画を見たり、考えたりして、自分をもっと高めてから、春のコンテストへの再挑戦を考えます。
今は、録りためたテレビ番組を見るのに忙しいです。DTMにも挑戦したいです。いろいろなことができるこの自由度が楽しいです。
ありがとうございました。
Posted by: azuma | June 03, 2009 at 10:40 AM
MarkIIさま。ありがとうございます。今年はDivision Cに優勝カップを持ち帰れませんでした。でも勝負を度外視して、「新しいことに挑戦してやりきった満足感」というものを皆様と共有できると思います。
ぜひMarkIIさまもチャレンジして行って下さい。応援します。
Posted by: azuma | June 03, 2009 at 10:44 AM
Kiminari-san
Thank you for the impressive and outstanding speech.
Divisionのより、良かったです。いつも、お父さん、お母さん、息子さんなどがでてくるのに、今回のは違っていました。今までのはすごくemotionに訴えるものでしたが。いつも、研究熱心さではだれも及ばないし、ポーズのとりかた、しゃべり方など上手で、厭味な演技じゃなくじょうずだなと思っていました。Nobody beats you.それだけの情熱、時間、をかけてやっていらっしゃるようでした。今回はemotionはおさえ、言葉の力、構成力などで訴えるスピーチでした。私は今回のが今までより良かったと感じました。とにかくスピーチは芸術だと感じさせてくださってありがとう。Looking forward to your further excellent speeches in the future.
MomTam from Den-en Toshi
Posted by: MomTam | June 03, 2009 at 10:58 AM
MomTamさま、いつも応援ありがとうございます。今回のA Drop of Waterへのコメントを本当にうれしく思います。正直なことをいうと、これまでのスピーチで自分が一番感じていた自分自身へのFrustrationは、自分の語彙力、表現力の弱さでした。ですからどうしても、Emotionに訴えるスピーチになってしまう。そうすると「間」が必要。結果的に7分30秒で700Wordsも話すとTime Overしてしまう。昨年Calgaryに行って、英語Nativeたちのスピーチを聞いてうらやましいと思いました。同時にもっと言葉で表現しよう、と思ってこのスピーチでそれを実現しました。
そこをMomTamさまにわかっていただき、鳥肌が立つくらいうれしいです。
これからも精進してまいります。ありがとうございました。
Posted by: azuma | June 03, 2009 at 11:06 AM
お疲れさまでした。
2位入賞、おめでとうございます。
V3を逃したのは残念でしょうが、1位になった方をたたえ協力を惜しまないAzumaさんの態度に敬服の意を覚えます。
Azumaさんの文章を読むと、いつも「スピーチとは何ぞや」ということを考えさせられます。
今回の文章でも、世界的なトレンドへの疑問が述べられている個所や、これまでとは違った趣向で新しい内容のスピーチを完成させて大会に臨まれたというあたりに、スピーチとは「どうあるべきか」という問いの答えを模索していらっしゃるAzumaさんの姿があり、その求道的なあり方に自分も巻き込まれてしまいます。
スピーチ道を究めんとするAzumaさんの真摯な姿勢にこれからも学んでいきたいと思います。
充電されたらまたよろしくお願いします!
Posted by: かんちゃん | June 04, 2009 at 01:21 PM
お疲れ様でした。
Toastmasterのスピーチにとどまらず、Public speechを強く意識している点がAzumaさんらしいなと思いました。
充電後のAzumaさんのスピーチに期待します。
Posted by: YAKO | June 06, 2009 at 01:17 AM
かんちゃん、ありがとうございます。コンテストがおわり一週間になりますが、職業病なのか何を見ても、「これをどうスピーチとして料理しようかな?」なんて考えています。楽しいです。
Posted by: azuma | June 07, 2009 at 07:19 PM
YAKOさん。ありがとうございます。そうですね。トーストマスターズに入ってもうすぐ9年ですが、つぎの課題が見えてきました。山を上ると次の山ですね。
Posted by: azuma | June 07, 2009 at 07:22 PM