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第384話:ほら話を採点基準から考える

今年の秋は「ほら話コンテスト」です。ところが、どんなほら話を作ればよいかお困りの方がたくさんいらっしゃると聞きました。今回は、そんな方に参考になればと思って書きます。

★ほら話コンテストの採点基準
採点基準をみると、スピーチの展開(30点)、スピーチの技法(25点)、身振り手振り(15点)、声(15点)、言葉(15点)です。

★スピーチの展開(30点)
この中には、導入部でのつかみ、展開、クライマックス、全体的な構成、スムーズな展開が採点要素となっています。普通のスピーチコンテストの採点基準と違うのは、このクライマックスです。

★スピーチの技法(25点)
誇張を効果的に使うこと、皮肉、ダジャレ、驚きを伴うヒネリ、ユーモア、ドタバタ。

★上から考えられる事
コンテストのほら話は3分から5分です。この制限時間内に、スピーチを展開させクライマックスに持っていき、一気にヒネリを加えて、「わはは!」と落とすような話が求められているという事です。

★日本はほら話の宝庫
図書館に行って子供の本の棚に行くと、「笑い話」「とんち話」「ほらばなし」の本がたくさんありますので、ご覧になっては如何でしょうか?
インターネットでも、Googleで「ほら話 自慢」などで探すとたくさん出てきます。

★あるほら話をコンテストの審査基準で分析
http://www.imizuko.com/htmcmplx/zumona/nusuto2/nusuto2.html#7 というサイトに、典型的な日本のほら話がありましたので、コンテストの審査基準で分析してみます。

ストーリーと審査基準の関係がよくお分かりになると思います。

                               
 

ほら話

 
 

コンテスト基準での分析

 
 

焼石岳(奥羽山脈)の西側に、羽後では一番だというホラ吹きがいた。俺の相手になる奴はいないから、手倉(旧仙北街道)越えて陸中の国へでも、ホラくらべに行ってこようと、峠を越えて胆沢に入ってきた。

 
 

導入

 
 

 一服してから先へ行こうと、通りに面した一軒家に寄って、「タバコの火、貸してくれ」と入っていくと、七歳ぐらいの男の子が、炉端で居眠りをしていた。

 
 

展開

 
 

羽後一番のホラ吹き男は、「お父さんは、畑にでも行ったのか?」と聞くと、その子供は、「経塚山(焼石連峰の山)がこっちへ倒れかかっているから、突張りをかけてくるからと、線香三本持って出かけたが、すぐ戻ってくる」と言った。

 
 

 

 

 

 

誇張。線香三本で倒れかかった山の突っ張りなんて、誇張もいいところ。

 
 

 羽後のホラ吹きは、ドキッとしたが、「じゃ、お母さんはどこへ行ったのか」と聞いたら、

 
 

さらに展開。

 
 

「昨夜から、風が強く、屋根を飛ばされるとだめなので、一寸お空へ行って、風袋の□を閉めてくるからと、馬の尻尾を一本抜いて、出かけました」と、ケロッとして、囲炉裏の灰をならしていた。

 
 

誇張。

 

馬の尻尾を一本抜く。(そんなに簡単に抜けない)

 

ちょっとお空へ行く。(行けない)

 

風袋(人間はできない)

 

ケロッとして==>子供のくせに。

 
 

 こんな子供でさえ、ホラを吹くから、羽後のホラ男も驚いた。でも羽後一番の名に掛けてもと、「昨夜俺の村の寺の鐘が、こっちの方へ飛ばされて来たようだから、結わえて帰ろうと、藁茎一本持って来たが」と言うと、

 
 

展開。

 

ホラ男も負けじと、「寺の鐘を藁(わら)の茎一本で持って帰ろうなんて」大きな事をいってクライマックスへ!

 

 

 
 

その子は「今朝まで家の軒下のクモの巣に、鈴みたいな、鐘が引っかかっていたが、さっきの風で、陸中海岸の方へ飛んで行ったようだ」と言った。

 
 

ところが、子供が「寺の鐘がクモの巣に鈴みたいな鐘」とひねり、さらに「風で飛んで行った。」とひねって落とす。

 






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