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第435話:渋谷で論評を考えた夜(1月19日江戸トーストマスターズ訪問記)

1月19日は5年ぶりに江戸クラブを訪問いたしました。前回は2005年ころでしょうか。千駄ヶ谷で例会をされていたときでした。

今回は平松さんのお招きで総合論評と論評のワークショップをやらせていただきました。

19時から21時という限られた時間で総合論評とWSの合計で40分もいただきました。

この日、参加者の皆さんにお伝えしたのは次のことです。

  • 私の論評の歩み。
    2000年9月に入会した私の最初の悩みは「Evaluation(当時は英語クラブに在籍しましたので)で何をしゃべってよいのかわからない。」ということでした。結局試行錯誤でいろいろなことをやってみました。
  • 各スピーチプロジェクトの目的を、私の論評スピーチで披露してみました。しかしこれをやると、確実にタイムオーバーしました。
  • スピーチの中のフレーズを、私の論評スピーチで繰り返してみました。しかしこれでもタイムオーバーしました。
  • 3つほめて1つ改善点を述べて最後にほめるというサンドイッチ方式あるいはC-R-Cをやってみました。これは基本的にうまくいきました。しかし論評用の語彙をそれほどもっていかったので、ベーシックマニュアル(CCマニュアル)の論評ガイドから必要な言葉をすべて拾い出し、プロジェクトごとに論評用語彙が自由に使えるようになるようの練習しました。これはうまくいきました。
  • で、2007年だったかEvaluationは「相手をモチベートすることだ。」というトーストマスターズの論評の基本に気が付きました。その内容で2007年秋のD76秋季大会でワークショップを行いました。
  • 2009年にファンタジスタの例会で「論評ブートキャンプ」をやったときに、「自分の言葉が相手に伝わったと実感したいときに、ものすごくモチベーションがあがる。」ということに気が付きました。逆に言えば、話し手に対して「あなたのメッセージは○○ですね。」と正確に伝えることで話し手のモチベーションがあがるということに気が付いたのです。
  • さらにファンタジスタでのディスカッションの中で、トーストマスターズとは、技・知識・心を充実させる場であることに気が付き、論評での学びを技・知識・心のポイントで整理して考えられるようになりました。
  • 現在、技・知識についてはそこそこのレベルにきていますが、やはり心という観点ではまだまだやることがあると気が付き、がんばろうと決意を新たにしているところです。

経験別論評上達法

  • トーストマスターズというのは、「そこで人が成長する場所」です。例会でお互いに相手が成長するように助けあう場所ですから、そこでの論評も間違いなくその路線に沿っていなければなりません。
  • そうはいっても、最近入会した人にいきなりそんなことを言ってもなかなか難しいので、経験に応じた上達法を考えてみました。
  • 学ぶというのは、まねぶ、つまりまねをするというところからきていると聞いたことがあります。新しい組織にはいるとき、まずそこにいる人のやり方を真似る。あるいは、まず形から入るというやり方があります。
  • トーストマスターズに入ったばかりでどのように論評をやっていいかわからない人は、まず「サンドイッチ方式」をお勧めします。3つほめて1つ改善点を述べて最後にほめる。あまりわからなくてもよいからとにかくがんばってよい点を3つ探して、改善点をかならず1つ述べて最後にもう一度ほめて終わる。そのやり方でやってみる。トーストマスターズに入ってスキルがないときはなかなか難しいかもしれないけれども、基本マニュアルの課題を10まで進めるとなんとなくできるようになってくる。
  • その際に、タイマーのカラーシグナルを利用して時間管理をするのもひとつの手です。黄色が出るまでに3つのよかった点を述べる。黄色から赤まで改善点を1つ。赤が出たら再びほめて終わり。
  • この「サンドイッチ方式」によって、まず「技」から論評に入る。
  • 次の段階は「知識」。基本マニュアルが終了したあたりから「知識」を意識してもよいかもしれない。基本マニュアルの論評ガイドをしっかり読み込んで知識を増やす。あるいは、「知識」から「考えること」に展開してみる。
  • 基本技法を踏まえて、たとえばスピーチがわからなかったときに、なぜわからなかったのかから考えてみて、そこに改善点の機会を見出すなど。
  • スピーチがわからないからといって恥じることはない。わからなかったのに、それを隠して相手をほめるよりも、素直にわからなかったことを伝えるほうが、トーストマスターズの例会が「そこで人が成長する場所」であることを考えるとよほど価値がある。
  • この「知識」の段階がいつ終わるのかわからないですが、その次に「心」の段階があります。自分の心から論評し、相手の心に届けるフェーズです。
  • 正直私もこの段階にはまだ到達していないので、どのようなものかはわからないのですが、すくなくともこの段階になると、相手のスピーチの改善点を、相手の立場に立って徹底的に考え抜いて、相手と同じ場所に立ってフィードバックができるようになる気がしています。
  • この「心」の段階まで来て論評というものが、本当の意味で相手をモチベートするように思います。

そんな話をさせていただきました。

この日の会場は決して広い会場ではありませんでした。狭いだけに窮屈といえば窮屈です。

その狭い部屋をスピーカーの皆さんの心の言葉が満たしていきます。狭い部屋に立ち見が出るほどの盛況振りでしたから、部屋の温度も上昇していきます。そのせいか、気分が高揚していきます。

でも高揚したのは室温のせいだけではなかったと思います。

ワークショップを始める前に、総合論評者として論評者の方々のスピーチを客席から見ていました。

そして会場も見回しました。

この会場で座っている人、立っている人みなの視線が論評者の一挙一投足に注がれています。

みなものすごい集中力です。この集中力こそが、「みなの心がひとつになった」一体感を生み、そのことで高揚感を生んだということが正解でしょう。

コンサートで、客席とステージが一体になったような、そんな幸せな一体感がありました。

その一体感を、ワークショップのプレゼンターとして感じることができました。一緒に論評について考えることができた。

プレゼンターとしてこんなに幸せなことはありません。

スピーチも論評も相手があって初めて成り立つコミュニケーションです。話し手と聞き手の両者がうまくコラボして作り上げていく共同作業ともいえます。

その意味で、1月19日の渋谷の夜は、忘れられないものになりました。

** おまけ **

当日参加者に配布した「Fantasista Tips 今日から使える「論評が “ちょっと” うまくなるアイデア」集」です。 (「Fantasista_Tips_For_Edo_TMC.pdf」をダウンロード

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