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February 2010

第442話:「スピーチコンテスト審査の考え方」ワークショップ(ディビジョンB役員研修(日本語):2月28日(日)川崎)

エリア24ガバナーの伊奈さんからの依頼を受け、「スピーチコンテスト審査の考え方」ワークショップの講師を務めました。

今回のワークショップは、ディストリクト公認のジャッジトレーニングではなく、審査の「考え方」にフォーカスしたものです。ディビジョンBの日本語クラブの役員さんたちを対象に行いました。

★本ワークショップの目的
①審査員の仕事が「一言」で言えるようになる。
②スピーチコンテストの審査員の仕事を実際に体験していただく。
③審査のポイントを体得していただく。
④審査基準について理解する。
⑤審査委員倫理規定について理解する。
⑥国際スピーチスコンテスト審査用紙および同点決着審査用紙の使い方を理解する。

★当日の流れ
①スピーチコンテストジャッジブリーフィング(20分)
②モデルスピーチ(8分)
③採点 (2分)
④解説 (45分)

★スピーチコンテストジャッジブリーフィング(20分)

参加者の皆さんをジャッジに見立て、また私がチーフジャッジとなって、ジャッジブリーフィングを行いました。

私がいつもジャッジブリーフィングで力を入れるのは、倫理規定です。

通り一遍の解説ではなく、客観的に審査するとはどういうことか、時間を考慮しないとはどういうことか、審査結果の公表はどのように行い何をやってはいけないか?について、お話させていただきました。

ジャッジである以上倫理規定は非常に重要です。審査基準の倫理規定はそのまま読めば「なるほどね。」で終わるのですが、いくつか注意しなければならない点があります。その部分をフォーカスして説明しました。

たとえば、

  • いつも良いスピーチをするMさんが、今日のコンテストではいまいち不振だった。でも、きっと上のレベルのコンテストでは実力を発揮してくれるから良い点を入れる。
  • Yさんは、何度もコンテストに優勝しているから、今回はあまり上のレベルのコンテストを経験したことのないPさんにチャンスを上げよう。Pさんに良い点をつける。
  • 「審査委員はコンテスト出場者のスピーチの時間を測定しない。審査を行なう際にスピーチが時間不足あるいは時間超過となり得る可能性を考慮しない。」というが、たとえば、コンテスタントが70分話した場合どうするのか?

というケースを交えて考えて頂きました。

次に審査基準です。内容、話し方、言語について、実例を交えながら、そしてスピーチ作りの観点でお話をいたしました。

構成、効果、価値と言われても、やはり実例が入らないとなかなか分かりにくいと考えての説明です。同様に話し方、言語についての実例を交えての説明です。

ここで注目したのは、「そのスピーチのメッセージは何か」を考えて審査するということです。スピーチの構成、効果、価値、身振り、声、態度、言語の適切性と正確性は、すべて「そのスピーチのメッセージを伝えるためにある。」ということです。その観点から説き起こしました。

以上、基準を説明したのち、審査用紙の使い方の説明です。スピーチコンテストでは、最初のスピーカーにつけた点数が、どうしてもその後のスピーカーの点数を基準となります。しかし、それでは倫理規定にある、客観性を必ずしも保証できない。そこで、昨年5月のディストリクト春季大会で国際理事のモハメドさんが行ったジャッジトレーニングで学んだ用紙の使い方を紹介しました。

さらに、仮に8人のスピーカー全員を採点した結果、全員が同点だった場合どうするか?という点から、再度ジャッジの仕事とは何かについて説き起こしました。

★モデルスピーチ(8分)
以上の説明を終えた後、いよいよコンテストよろしく、実際にスピーチを聞いて皆さんに採点していただきます。スピーカーは立川トーストマスターズクラブの松崎さん。

★採点 (2分)と解説 (45分)

スピーチ終了後、2分間の審査時間を経て、まず参加者の審査用紙を回収しました。

皆さんがそれぞれの項目に何点をつけたのか、読み上げていきます。もちろん採点者は匿名です。ここで、人によっていろいろな点数をつけていることがわかります。ある項目に満点をつけている人もいれば、半分の点数という方もいます。

ジャッジは、通常自分の採点を他の人と共有することはないため、今回のように実際の採点結果を匿名で共有することで、どのように点数をつければよいかの目安となったと思います。

自分の採点、他人の採点がわかったところで、再度松崎さんのスピーチと審査基準を照らし合わせながら、ジャッジの観点でどのように聴いて、分析して、採点するのかについて、話をしていきます。

審査基準に書かれていることをどう理解して、採点につなげていくかの解説です。

★質疑応答:覚えている限り列挙してみます。
以上、説き起こした後で、Q&Aタイムです。私はQ&Aタイムが大好きです。

① 東にとっての満点のスピーチとはどんな基準か?

とくに基準はなくその時その時でつけていく。ただし、あまりにも素晴らしくあらゆる点で突き抜けているスピーチが出た場合は、正常にジャッジできないことがあるかもしれない。

② 文法的におかしなところが仮に二つあったとして、どうやってそれを10点満点の採点に反映していくか?

スピーチ全体の中から、そのミスはどれくらいなのかを考えて採点する。

③ すべての採点が終わって見直したときに、仮に第一スピーカーが89点で、第二スピーカーが85点だった。しかし今にして思えば、第二スピーカーのほうが良かったように思う。修正してよいか?

あくまで東自身の個人的な経験と考えだが、修正はしない。自分が採点した時の印象と自分自身を信じる。(少々自信がなかったので、ワークショップにいた、オンビーさんに意見を求めましたが、彼も同意見でした。)

④ たとえばある人のスピーチの最中、室内の温度が異常に高く、正常に審査するのが困難だったが、その後冷房が入り快適に審査ができた。人間なので暑いときの心理状態がそのままコンテスト結果に反映されそうだが、、、

がんばって、客観的に審査をしてください・

⑤ スピーチって、後からじわじわと効いてくるスピーチがあるので、コンテストの中での短時間で採点するのはとても難しい。そのときいいと思ったスピーチがあとから考えるとそれほどでもなく、そのときは何とも思わなかったスピーチがあとから素晴らしいと思えてくる場合がある。

それはとてもよくあることだが、やはりこれはコンテスト。そういうセットアップの中で、ルールに従って採点、審査する以上、そういう懸念は排除して、今目の前に行われているスピーチに集中して審査、採点すればよいと思う。

===

以上、今回のワークショップは参加者の皆さんが実践的に使えるようなワークショップとして作ってみました。

伊奈さんのもくろみとして、審査基準を通してよいスピーチについての考えも深めることができるようなワークショップとしてほしいとのことでしたので、スピーチの構成、効果、価値、身振り、声、態度、言語の適切性と正確性は、すべて「そのスピーチのメッセージを伝えるためにある。」という観点も強調しました。

出席者の皆さんにとって、スピーチ審査でも、スピーチ作りでもともに役に立つものであったことを祈ります。また私自身、この機会を通してスピーチ審査について、またスピーチ作りについても考えを深めるきっかけとなりました。

最後に、私自身のワークショップ講師としての目標は次のとおりでした。

  1. ワークショップそのものの目的を達成する。(ほとんど達成できた。①審査員の仕事が「一言」で言えるようになる。について最後にもう一度強調すべきだった。)
  2. 65分間に笑いをどんどん入れる。(これはよくできた)
  3. 参加者を巻き込む。(かなりできたと思う。)

ファンタジスタで培ったファシリテーションのスキルのおかげです。

機会を与えてくれた伊奈さんと熱心に参加して下さった皆さんに感謝です。

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第441話:USTREAM : 2001年世界チャンピオンのワークショップのビデオ(86分48秒)

オンラインで実況ライブ中継ができる話題のメディアUSTREAMで、「Live Coaching of Public Speakers with Darren LaCroix 」なるビデオを見つけました。

時間は、86分48秒。アメリカのどこかのDistrictのイベントでやったもののようです。

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第440話:Googleストリートビューで、TM巡礼の旅

トーストマスターズの最初のミーティングは、1924年10月24日(金)カリフォルニア州サンタアナのYMCAの地下の会議室で行われたそうです。

では、実際にそのYMCAに行ってみましょう。

より大きな地図で Toastmasters Birthplace を表示

サンタアナには、YMCAには三ヶ所あります。一ヶ所づつGoogleのストリートビューで確認しましたが、Toastmasterマガジン2009年10月号の「Toastmasters Then and Now」の写真の建物とどうも違います。

具体的な所在地を書いているWebサイトもなかったので、YMCA of Orange Countyにメールで問い合わせをして教えていただきました。

この建物は1989年に閉鎖され、現在はサンタアナ市の所有となっているそうです。

面白い歴史が紹介されています。

「サンタアナ市のYMCAは1907年に結成され、賃貸の施設で活動を始めたそうです。1922年にラルフ・スメドレー(Ralph Smedley, トーストマスターズの創始者)が事務長に任命され、チャーチストリートとシカモアストリートの角地に自前の施設を建設する運動を始めました。この建物はサンタアナ市を代表する建築家フレデリック・エレイが設計し、建築費用は$185,000にのぼったそうです。二つの大きなロビー、ダイニングルーム、パティオ、水泳用のプール、ロッカールーム、会議室、83の宿泊室を備えたYMCAの「永遠の家」として、1924年4月25日にオープンしました。」

ということは、その6ヶ月後にトーストマスターズの最初の例会が開催されたのですね。事務長としてこの建物の建築に多大なる貢献をしたスメドレーさんだったらこそ、ここで最初の例会ができたのですね。

Toastmasterマガジン2009年10月号の「Toastmasters Then and Now」によると、その後1962年までToastmasters Internationalの本部は賃貸のオフィスを転々としたそうです。

現在の本部は、同じカリフォルニアのミッション・ビエホ(Mission Viejo)にあります。

より大きな地図で Toastmasters Birthplace を表示

Googleストリートビューの写真では、Toastmasters Internationalの文字もロゴもはっきりと分かりませんが、ここで間違いありません。Googleストリートビューを衛星写真での視点に切り替えると広い駐車場が見えますので、車の台数から中で働いているスタッフの数が想像できます。

ちなみに、例の旧YMCAビルから現在のToastmasters international国際本部まで、距離にして38Km。車で26分だそうです。これもGoogleでわかります。

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第439話:Facebook版Toastmasterマガジンマラソン その後

1月23日にFacebookに引っ越した「The Toastmaster Magazine Marathon」(通称TMM)ですが、現在参加ランナーの数が39名となりました。

日本国内の参加者は37人、アメリカ在住の日本人ランナーが2人という陣容です。

TMM内のトピックへの投稿は今のところそれほど活発ではありませんが、あくまで「自分のペースで走る」ことをモットーにしているのと、Facebookの使い方に慣れるまでちょっと時間がかかっているのかもしれません。

ディスカッションボードのトピックス(Mixiでいうところのトピ)は

  • January 2010を読んで
  • December 2009を読んで
  • November2009を読んで
  • TOASTMASTERマガジン受領日
  • 「自宅でToastmaster magazine マラソン15分」
  • お役立ち情報
  • (初心者用)書き込み練習用トピック初めての方はここに書き込みを練習して下さい
  • 雑談
  • 自己紹介をお願いします

昨晩、突然思い立って「自宅でToastmaster magazine マラソン15分」というイベントを行いました。これは、忙しい毎日の中、Toastmasterマガジンを読むきっかけがないという方のためのイベントです。会場は、参加者のご自宅です。

参加者は21時45分から22時まで15分間だけToastmasterマガジンの好きな号を読みます。

「参加者はいるかなー?」と思っていたところ、突然の思い付きだったにもかかわらず3人のランナーの参加をいただきました。あくまでFacebookに何らかの反応をした人たちだけですので、Read-Onlyで参加した人もいらっしゃるかもしれません。

ちょっと、気をよくして

  • 月曜日早朝TMマラソン (2月8日朝6時から9時までの好きな時間)
  • TOASTMASTER MAGAZINE NIGHT : 「自宅でToastmaster magazine マラソン15分」(2月13日の21時45分から22時までの15分)

というイベントを呼びかけました。すぐに参加表明をいただき、Facebook内でこうしたイベントをやるのも面白いなと思っております。

ちなみに、Facebookで面白いイベントが無いか探していたところ、「腕立て伏せ100回」というイベントがありました。自分の腕立て伏せの回数を申告するイベントです。

現在Facebookでは、広島で立ち上がった「もみじトーストマスターズクラブ」、台湾の「太平洋、平和国際日本語演説会 Toastmasters トーストマスターズ」のようにクラブがFacebookのページを持っている例もあれば、The Official Toastmasters International Group,
Districts Not Assigned to Regions - Toastmasters International、TOASTMASTER FRIENDS (JAPAN)、Japanese-English Toastmasters (or "JETS")、Toastmasters Japan、The TOASTMASTER Magazine MarathonなどのようなクラブやDistrictを横断したグループもあります。

Facebook自体、なにがどうなっているのか慣れるのに2週間くらいかかりましたが、いろんなことがわかってくると面白い世界です。

その面白い世界でのToastmaster Magazine Marathon。もし、Toastmasterマガジンを「積ん読」「受け取っても袋も破らずに捨てている」ので、あれば一度覗いてみませんか?

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第438話:大事な3H

3Hってご存じですか?

3Hとは、Hands, Head, Heartの頭文字をとったもので、日本語でいうとHands(スキル、技術)、Head(知識)、Heart(心、気持ち)になります。

昨年9月からFantasistaクラブの、クラブ憲章の改定作業をしていたときに、クラブのあり方の話になりました。そのときに、Matthew Ownbyさんに教えてもらいました。

この3Hですが、トーストマスターズでのあらゆる局面にこの3Hを当てはめて考えると、いちいち納得が行くのです。

たとえば、スピーチを含むコミュニケーションに当てはめてみます。

どんなに技術的と正確な知識に裏付けられた優れたスピーチでも、Heartが欠けていると、スピーチ、コミュニケーションが台無しになります。

あるいは、Heartがすごく充実していると、Hands(スキル)とHead(知識)に基づいたスピーチ、コミュニケーションが増幅して、すばらしい場が出現するとおもいます。

リーダーシップにも同じことが言えます。

「みんなのために!」という気持ち(Heart)が強く過ぎて、組織運営の知識、スキルがおろそかなままリーダーシップの世界に飛び込むと、最悪燃え尽きてしまいます。

組織運営の知識、スキルは充実しているのに、人を傷つける言動をしてしまう、つまりHeartがかけた言動をしてしまうのも、また本人にも、周りにも組織にもよくありません。

Hands, Head, Heartは、どれが欠けてもいけない。どれが突出してもよくない。調和をもった3Hを追求して行くことが大事だと思います。

(Fantasista News Flash #010, January 30, 2010の記事に加筆し、転載)

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第437話:悪夢

あるクラブのインハウスコンテストにチーフジャッジとして招かれました。

全員のスピーチが終わって、別室で集計していたら、なんとジャッジの採点用紙ではなくCCマニュアルのProject7のEvaluationガイドで集計している人がいました。

あわててそのジャッジさんをつかまえて、なぜジャッジの採点用紙を使わなかったんだ?と質問すると、「だって知らなかったんだもん。」

で、別室に戻ると採点用紙も集計用紙もどこかに消えてしまっていて、審査ができません。

よく考えれば、チーフジャッジはもう何回もやっているので、慣れっこになってしまい、つい慢心してジャッジブリーフィングをやることをすっかり忘れていたことを思い出しました。

「だって知らなかったんだもん。」を未然に防止することができなかった。

人様のコンテストを台無しにしてしまって大変申し訳なくなり、今思えばなぜそんな行動をとったのかわからないのですが、その会場をこっそり抜け出しました。逃げたわけです。

でもやっぱり申し訳なくなって、そのクラブの会長さんに電話しました。

「東さん、今日は本当にお疲れ様でした。」

「え?コンテストはどうなったの?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ここで目が覚めました。気がつけば暗い部屋の中。布団の中にいます。あまりにリアルなことで、これは夢だったのか?現実だったのか?しばらくわかりませんでしたが、どう考えても記憶に無く、夢だということがわかりました。

なんでこんな夢を見たのでしょうか?

年に一度は、TMがらみの悪夢を見ます。

前に見た悪夢は、こんなのでした。

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あと1時間でスピーチコンテストが始まるというのに、まだスピーチができていません。

あせってスピーチを作っていると、あと1時間だと思ったのは私の勘違いで、後30分でコンテストが始まるといいます。

どうしよ~。

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と思ったところで目が覚めました。

逆に、トーストマスターズがらみの楽しい夢というのは見たことがありません。記憶もありません。

きっと現実の世界では幸せなんでしょうね。

お後がよろしいようで。

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