第251話:やってみませんか?チームビルディングゲーム

今日(5月23日)から中国昆山市におります。昆山市は上海から西へ車で約90分のところにあります。上海蟹の産地である陽澄湖があるところでもあります。
そこで、私の勤務先の中国の現地法人のITマネージャーさんたちが参加するチームビルディングトレーニングに参加していました。

トレーニングを行うのは外部の専門のトレーナーさんたちです。昨日、4つの課題が終わりましたが、その中でとても面白いトレーニングを経験しましたのでその話をします。なんという名前のトレーニングなのかはわかりませんが、「めくら蛇の宝探し」とでもしておきましょうか。(この記事の最後にビデオをつけておきましたのでご覧ください。百聞は一見にしかず)

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ここで紹介する理由は①楽しく②チーム内のよりよいリーダーシップとコミュニケーションが学べる。からです。単純な遊びのように見えて実はとても奥が深いゲームです。

★概略
チームごとに分かれ、前の人の肩に両手を置いて「蛇」をつくり、制限時間内にその場所にあるボールをたくさん集める。(ボールは軟式のテニスボール)Sany0286

  • ★ルール
    「蛇」を作る人は全員目隠しをして見えないようにする。ただし最後尾の人は目隠しをしない。
    ゲームが開始したら、しゃべってはいけない。コミュニケーションはすべて体を使います。
    全部で2ゲーム行う。一ゲームが終わったところで反省時間が設けられ、どうすればさらにうまく探せるかの話し合いができる。

★ボールの捜し方
最後尾の人は、そのチームで決めたシグナルを使って「蛇」の先頭の人に右、左、進め、止まれなどの合図を送る。「蛇」の中の人は後ろから来たシグナルを正確に自分の前の人に伝令する。

★ゲームを開始する前に
15分ほどの作戦タイムがあります。ここで各チームごとの合図を決めます。作戦タイム内で、実際に練習してみながら合図の精度を上げていくことができます。

たとえば、「右へ曲がれ」はどうやって先頭に知らせるのか?右肩をたたくのか?それとも自動車のハンドルのようにグイっと前の人の肩をよじるのか?チームごとに決めてよいのです。

★勝負の分かれ目
なんといって作戦タイムと1戦目の後の反省会での時間の使い方です。

  • ここで、わかりやすい合図を決めること、あるいは合図を改善すること。
  • 各自が自分の役割をきちんと理解すること。

リーダーが限られた作戦タイムを効率よく使えるか、チーム内のコミュニケーションをうまく交通整理し、メンバーにわからせることができるか?にかかっています。

★私たちのチーム
残念ながら相手チームに大差をつけられて2敗しました。
以下、相手チームが勝った理由、私たちのチームが負けた理由です。

  • 相手チームのリーダーが優秀だったのと、メンバーがリーダーの言うことを尊重した。(私たちのチームは、リーダーがしゃべっているときにも自分の意見をめいめい言う人が多かった。)
  • 相手チームには、気の効いた人がいた。どこかから集めたボールを入れるスーパーのポリ袋を見つけてきて、蛇の先頭の人はそれを腰につけていた。たくさん集めた際にもそれで対応できる。(私たちのチームは1戦目のときに、先頭は集めたボールをズボンのポケットに入れていました。ズボンのポケットのキャパはせいぜい4つでしょう。)
  • 相手チームは、右、左、止まれ、進め以外に、ボールがある場所についてから、ボールをどのように捜すかのシグナルまで用意していた。

★トーストマスターズへの応用

  • 単純に、クラブの「遠足」やバーベキューのときの余興として行うのもよいでしょう。ルールが簡単なので子供でも参加できます。(日差しの強い野外で行う場合は、アイマスクをはずす際にゆっくりはずし、ゆっくり目を開けるようにご指導ください。強い日差しに目を慣らす意味です。)
  • Club Officer Trainingの際に、講義が始まるまでのアイスブレーキング、かつチーム意識の醸成のためにこのゲームを行って、それから講義に入るのもよいなと思いました。(ある程度広い部屋でやったほうがよいです。できれば屋外がよいですね。)

★用意するもの

  • 人数分のアイマスク。(こちらではアイマスクの下にティッシュを重ねて、さらに厳重に見えなくすると同時に他人が使ったアイマスクからの眼病の感染を防止していました。)
  • 柔らかなゴムボール(テニスの軟球など)。ただし、ボールでなくてもよい。

★補足
私以外は全員中国人、香港人、台湾人という中華世界でのトレーニングです。中国人たちが母国語でディスカッションをするのを見たのは初めてです。これまで見たのは中国人による英語のディスカッションでしたので、英語ができる人が主導権をとっていました。母国語でのディスカッションはとても活発で、英語による会議よりもはるかに盛り上がりました。実は今回参加したのは、中国人がどのように会議を行うかを見たかったという理由もありました。

★ビデオでわかるもの

  • 蛇の最後尾の人はアイマスクをしていません。この人がボールを見つけて、シグナルを送ります。
  • このビデオでは、最後尾の人がボールを見つけて合図を送り、蛇のそれぞれの参加者が前にシグナルを送って、先頭の人がしゃがみこんでボールを見つける様が映っています。

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第240話:クラブ役員選挙の例

大和バイリンガルクラブを立ち上げた翌年When You Are The President(通称President Manual)を見ていて、トーストマスターズクラブの役員選挙の進め方を見てびっくりしました。それまでは推薦委員会(Nomination Committee)から候補者名簿の発表があって、会員がそれに投票して選んでいましたが、このマニュアルにある方法はやり方がまったく異なりました。

実際にPresident Manualのとおりにやると、40分から1時間くらいかかってしまい、途中で退屈にもなり文句も出るのですが、やはりこれが標準としてある以上やってみる価値はあります。実際に世界大会のInternational Directorの選挙でもこの手順です。

もっと手際よくやる方法、楽しくやる方法も考えられそうです。

というわけでちょっと見てみましょう。英文は2004-2005年版President Manualからの抜粋で日本語の会話分はそれに基づいて実際の進行を想定してみました。

STEP 1 : Accept nominations for the office of President. A member of the nominating committee should nominate the committee’s candidate(s) for the office.

  • 橋本会長:それでは来期会長候補の受付を行います。推薦委員長の渡辺さん、会長候補を発表してください。
  • 推薦委員長:来期会長候補は、豊臣さんです。

STEP 2 : Ask for the seconding speeches. Any member may stand and second the nomination and give a short speech (usually two minutes) on the qualifications of the nominee. Seconding speeches should be given in alphabetical order by candidates’ last names.

  • 橋本会長:ありがとうございます。豊臣さんへの応援演説のある方、お願いいたします。
  • 田中さん:(挙手して)はい、会長。
  • 橋本会長:田中さん。2分以内でお願いいたします。
  • 田中さん:会長、ご指名ありがとうございます。豊臣さんは私たちの来期会長としてふさわしい方だと思います。現在豊臣さんは教育担当副会長ですが、就任されてから今日まで例会のプログラムのアレンジや、数々のワークショップを企画され、トーストマスターズの教育プログラムに対する深い理解だけでなく、しっかりとしたリーダーシップも発揮されました。来期会長としてふさわしいと思い応援いたします。

STEP 3: Ask the nominee if he/she will accept the position if elected. Allow the nominee two minutes to speak on his/her behalf.

  • 橋本会長:それでは、会長候補の豊臣さん、この推薦を正式にお受けになりますね?
  • 豊臣来期会長候補:はい。お受けいたします。
  • 橋本会長:ありがとうございます。それでは豊臣さん、受諾演説を二分程度でお願いいたします。
  • 豊臣来期会長候補:会長、ありがとうございます。皆さん、こんにちは。このたび推薦委員の皆様から来期の会長候補として推薦をいただいたときは「この私に勤まるかな?」と不安を覚えました。しかし現在の会長の橋本さんからPresident Manualを見せていただき、会長というのはやりようによってはクラブをとても楽しくすることができることに気がつき、ぜひ挑戦してみたくなりました。謹んでこの推薦をお受けしたく思います。

STEP 4: Ask for additional nominations for the office of President. If others are nominated, repeat steps 2, 3, and 4 for each nominee.

  • 橋本会長:豊臣さん、ありがとうございました。それでは、ほかに本日会場からの立候補はありますか?
  • 橋本会長:ありませんか?

STEP 5 : Entertain a motion to close the nominations for the office of President. This requires a second and a vote.

  • 橋本会長:無いようですので、立候補受付締め切りの動議を受け付けます。
  • 会員A:立候補受付締め切りを提案します。
  • 会員B:提案を支持します。
  • 橋本会長:立候補受け付け締め切りの動議が提出され支持を得ました。
  • 橋本会長:賛成の方は「賛成」とおっしゃってください。
  • 出席者:賛成
  • 橋本会長:反対の方は「反対」とおっしゃってください。
  • 出席者:....
  • 橋本会長:賛成多数と認め、立候補受付を締め切ります。

STEP 6 : Instruct everyone to cast their ballots. If there is only one nominee, entertain a motion that the Secretary be instructed to cast a single ballot on behalf of the candidate. This must be seconded and voted upon. If more than one candidate is nominated, hold a secret ballot.

  • 橋本会長:さて、会長候補はお一人ですので、「書記が候補者の代わりにクラブを代表して一票を投じる」動議の提出をお願いします。
  • 会員C:書記が候補者の代わりにクラブを代表して一票を投じてはいかがでしょうか?
  • 会員D:提案を支持します。
  • 橋本会長:「書記が候補者の代わりにクラブを代表して一票を投じる」動議が提出され、支持されました。
  • 橋本会長:賛成の方は「賛成」とおっしゃってください。
  • 出席者:賛成
  • 橋本会長:反対の方は「反対」とおっしゃってください。
  • 出席者:....
  • 橋本会長:賛成多数と認め、書記に代表して投票していただきます。
  • (書記が投票)

STEP 7 : Ask two people to tally the votes.

  • 橋本会長:それでは村田さんと佐藤さん、開票してください。
  • 村田さん:豊臣さんです。

STEP 8 : Announce the winner.

  • 橋本会長:豊臣さんが、来期会長として選出されました。

以上の手順を、教育担当副会長(VPE)、会員担当副会長(VPM), 広報担当副会長(VPPR)、書記(Secretary), 会計(Treasurer)、会場・管財係(SAA)まで繰り返す。

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この前提としてやることがいくつかありますが、ここでは割愛します。(候補者は前回の例会ですでに発表されていること、、など)

Step 5と6でParliamentary Procedureが使われているのがお分かりになると思います。

またここでの投票は、挙手ではなく声による投票(Voice Vote)にしました。その理由は時間短縮のためです。大和バイリンガルクラブでは過去2回この方式でやりましたが、決議をとる際に挙手による投票を行いまして、ここで非常に時間がとられました。書記(Secretary)が形式上とはいえいちいち数えたからです。

候補者が複数いる場合は、それなりの手順になりますが、ここでは割愛します。

個人的には、Step5でいきなり信認投票に持っていってさっさと決めてしまいたいです。

大和バイリンガルの選挙は5月10日。楽しい選挙になればとよいと思っております。

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第164話:クラブプレジデントの"報酬"(給料とボーナス)

クラブのプレジデントの仕事に対する見返りの考え方はいろいろとありますが、能力開発の観点からみると4つの"報酬"があると思います。もちろんこれは「まじめに」(自分の尺度で)勤め上げたときに限ります。

その4つとは次のものです。すべて比ゆ的に言っていますので、何のことか想像してみてください。

  • ① 給料(毎回の例会が終わってからの支払い)
  • ② ボーナス1(7月から始まって翌年の5月ころに支払われます)
  • ③ ボーナス2(6月末で任期を全うして支払われます)
  • ④ ボーナス3(3月あたりに支払われることがあります)

それぞれについて説明します。

① 給料(毎回の例会が終わってからの支払い)==> スピーチの力

クラブプレジデントは、そのクラブでいちばん話をする機会が多いとおもいます。この機会を前向きにとらえ、あたかもPrepared Speechを準備する要領で、原稿を書き、練習し、Vocal Variety, Body MovementなどのDeliveryや、もっとも大事なTime Managementに注意を払って磨きこんで本番をこなせば、間違いなく人前で話をすることに対する抵抗感が薄まり、スピーチがうまくなります。

正確に言うと毎回の例会の直後に実際に給料みたいにきちんきちんと目に見える形で「支払われる」わけではありませんが、間違いなく血となり肉となっていっています。

② ボーナス1(7月から始まって翌年の5月ころに支払われます)==> 人脈

毎回の例会をまじめに回し、また秋・春の役員研修やコンテストに地道に足を運んでいると、顔見知りも増えます。お互いのクラブの情報交換をしているうちに同じ苦労をしていることに気づき親近感が沸き、合同例会をしよう!につながって個人的な信頼関係がどんどんまして行きます。これはかけがえのない宝だと思います。私も多くのトーストマスターと知り合いになり、同じ釜の飯、酒を通じて、いまでも親しくお付き合いさせていただいています。この人脈は年月を経て熟成し芳醇なものとなりトーストマスターズで得た最高の財産だといつも感謝しております。

③ ボーナス2(6月末で任期を全うして支払われます)==> 経験

一年間クラブを運営するとプレジデントとしての仕事が実地で体験できますので、学んだ知識を整理整頓し、またOfficer Manual(When You are the Club President)を読み直しながら考えてみると、リーダーシップとマネージメントというものについて自分なりに合点で行くようになります。いつか機会があればもう一回やってみるとさらに理解が深まります。私自身の学びを振り返ると、リーダーシップというものはコミュニケーションそのものだということの気付きが一番大きかったです。リーダーとして組織を回すにはよいコミュニケーションが欠かせない。リーダーシップのスキルを向上するにはコミュニケーションのスキルもあげないといけない。トーストマスターズがCommunication and Leadershipといっているのはここにあるのか!という気づきが大きかったです。

④ ボーナス3(3月あたりに支払われることがあります)==>次のステップ

例年3月ころから次期ディストリクト役員の選出の準備が始まります。指名委員会が「○○さん、来期の◎◎◎をお引き受けいただけないでしょうか?」とコンタクトしてくることがあります。これもまた次のステップへのチャンスです。

エリアガバナー、ディビジョンガバナー、ディストリクト5役はDistrictを全体的に俯瞰できるまたとないポジションだと思います。ECミーティング(Executive Committee)が年に5回ほどあり、遠方で行われることも多く経済的な負担は確かにありますが、トーストマスターズのサービスリーダーシップについて考えを深めるまたとない機会です。

御自身のスキル目標を勘案してこの機会を前向きに利用するのもよいと思います。

私は過去にエリア32(厚木座間、鎌倉、湘南、田園都市、三笠、横浜の各英語クラブのエリア)のガバナーを勤めさせていただき、大変充実した一年を送ることができました。

それだけでなく、Districtの運営、予算の流れ、TMIがDistrictをどのように見ているか、TMIがToastmastersをどのように大きく発展させようとしているかなどさまざまな仕掛けを見ることができたのは大収穫でした。

では、この”報酬”の額はどのように決まるのでしょうか?

それは自分自身が決めるものだと思います。より大きな見返りがほしければ自分でそれなりの段取り、勉強と活動をすることだと思います。

クラブプレジデントは間違いなく「やったもの勝ち」です。

蛇足ながら、今年の国際大会でInternational Directorたちに出会ってしまった私としては、彼らの"報酬額"の巨大さに圧倒されてしまいました。ものすごい(すばらしい)仕事です。

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第127話:「リーダーシップ」のプロセス

昨日の大和バイリンガル例会へは、初めて手ぶらに近い状態で出席しました。今年6月末で役員の任期が終了し、7月から「ヒラ会員」になりました。「ヒラ会員」は例会に持っていくものがとても少ないのです。逆に言うと役員はさまざまな資料を準備し例会に臨みますので、荷物が多い。役員と一般会員の背負っているものの重さの違いを体感いたしました。

昨日の大和バイリンガルの例会中、私は初めて「口を挟みませんでした」。新しい役員さんたちですので、それほどスムーズに進むわけではありませんが、それでも黙って見守っていました。いちばんの理由は「私が助け舟をださなくてもほかの会員の方々が、フォローされていたのを見て安心したこと。」にあります。(もちろん、「ヒラ会員」になったら私は新役員さんを信頼してお任せします。と宣言をしたこともあります。)

昨日の大和バイリンガルの例会での体験を振り返って、リーダーシップについてまたひとつ学んだ気がしました。つまりリーダーというのは「まず教える。やってみせる。やってもらう。任せる。」というプロセスであること。このプロセスがうまく回るとクラブは組織として成長するということです。

2004年7月にデモ例会をしてから新人さんがたくさん入会されました。クラブを立ち上げたのは初めてだったので、トーストマスターズの「常識」をまったく知らない大量の新人さんを前に、正直うろたえ例会中も「助け舟」を称して口を挟みました。

例会中、二次会、トーストマスターズのイベント、メールでトーストマスターズの「常識」をマニュアルから逸脱しないように、皆さんにお伝えしました。ほかのクラブのメンバーにもクラブに来てもらい、例会や二次会に参加してもらったり、ワークショップをやってもらったりもしました。

そのうちにトーストマスターズの面白さに気がついた会員さんたちが今度は自分たちでどんどん新しい「学び」を求めてほかのクラブに出張することも増えてきました。

例会を重ねるうちに新しい会員の皆さんも、プログラムを体で覚えていきました。たとえばタイマーの方が時間の報告を忘れたらすぐに「タイマーズレポート!」と助け舟を出したり、TMODが壇上で立ち往生してもすぐに助け舟を出したり、まさに自然に体が反応するようになって来ました。

2004年7月11日にデモミーティングをやって3年がたちましたが、大和バイリンガルクラブは体力もつき今期初めて創立者が独りもいない執行部が誕生しました。

「まず教える。やってみせる。やってもらう。任せる。」

このプロセスを頭の中で反復しながら、トーストマスターズの「Learn by doing, Recognition, Delegation」を思い出しました。そして山本五十六元帥の『やってみて、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば人は動かじ』 という有名な言葉を思い出しました。

私の次のチャレンジは、「ヒラ会員」の立場からいかにクラブを応援していくか(誉めてやらねば人は動かじ)だな、と思いました。

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第77話:Stay Focused - John LauからいきなりSkype

先日(9月24日)の朝10時ころ、迫り来るコンテストの準備にいそしんでいたら、パソコンに向かっていた家内が「John Lauがコンタクトを求めています、ってSkypeが言ってるで。」(注:大阪弁)といいます。
「何? John Lau? たしかToastmasterのInternational Directorにそんな人がいたような?」。でSkypeに向かうとたしかにExecutive Toastmasterの雰囲気を漂わす写真つきのコンタクトリクエストが画面に出ています。
「これは、面白いことになった」と、早速JohnにSkypeで電話をかけてみました。2回やって、2回失敗。JohnのSkype上の状態を見るとまだ「オンライン」です。「まだ、彼はパソコンの前にいる。急げ!」と、今度はSkypeのテキストチャットに切り替え、しばしチャットで簡単な自己紹介をしあいました。やっぱりInternational DirectorのJohnでした。(The Toastmaster magazineの表紙を開けるとInternational Officerのリストがありますが、その中の一人です。)

そのうち、Johnから「Skypeでの音声通話ができるようになったからかけてくれる?」といわれ、早速かけてみました。

ここからは、一言一句は再現しませんが、20分の彼との会話で非常にたくさんの重要なことを学びましたので、お知らせいたします。

Skypeについて
Johnは、Skypeを使って世界中のToastmasterたちとコンタクトを取り合っている。私を見つけたのは、Skypeの検索機能でToastmasterをキーに検索していたら、Toastmaster Azumaというのを見つけたので、かけてみた。
Johnの、Skypeのコンタクトリストには世界各国200人以上のToastmasterが登録されている。
Johnは、ToastmastersのInternational Directorという職責上、世界中のToastmasterからメールをもらうがそのメールの最後(Signature)にSkype名を入れている人が多い。

John自身について
Johnは、マレーシア領のボルネオ島に住んでいる。(東の注:ボルネオはマレーシア領の部分とインドネシア領の部分に分かれています)
Johnは、これまでの5年間で24のクラブを立ち上げてきた。(26だったかもしれない)

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さて、私はここで「2年前にクラブを立ち上げたが、安定飛行に持っていくのがなかなか大変と感じている。アドバイスをいただけないでしょうか?」とお願いしたところ、非常にシンプルで当たり前のことですが、私が忘れていたことを教えてくれました。

つねに「Stay Focused」を忘れないこと
つねにメンバーにFocusすること。メンバーが何を求めているかを知ること。メンバーの教育的な欲求が満たされればメンバーの満足感は高まる。
ClubにFocusするのではない、つねにメンバーにFocusすべきだ。
そのためには、つねにメンバーとメールや電話で連絡を取り合って、気軽にどんなことを求めているかを常に聞くようにすると良い。
John自身も、自分が立ち上げた24のクラブのPresidentにいつも連絡をとり、クラブが何を求めているかを知るように心がけている。

たった20分ほどの会話でしたが、International Directorになる人のエネルギーの強さ(5年で24クラブ。私は3年で1クラブ)、そして本当に基本(Stay Focused)に忠実にやっていることについて学び、いろいろとややこしいことで進路が見えにくくなっていた私の視界が晴れて来ました。

昨年、マレーシアクアラルンプールのD'Utama Advanced Toastmastersクラブで出あった最高のToastmasterたちに引き続き、また偉大なToastmaster's Spiritsに触れることができました。赤道に近いところにいるToastmasterたちは、とても熱くすばらしいです。

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第60話:「主婦」と付き合う

2004年、2005年と子供の小学校のPTAの副会長、会長をやりまして、そこでどっぷりとお母さんたちつまり主婦の皆様と御一緒させていただきました。この経験はサラリーマンである私にとって非常に貴重で、トーストマスターズクラブ運営にも役に立つと思い一筆取ることにいたしました。私のクラブにもたくさん御家庭で主婦をされている方がメンバーとしておりますが、こういうメンバーの方々とお付き合いしていくには、やはりそれなりのノウハウが必要だということに気づいたのです。私の知りえたノウハウをここに共有し、とくにサラリーマンの皆様がクラブ運営していく際にはずしてはならないポイントを見て行きたいと思います。

「主婦」の属性
古来「彼ヲ知リ己レヲ知レバ。百戦シテ危ウカラズ」(孫子の兵法)というように、まず主婦なる人々はどのような人なのかをよく知ることが大切です。

- 主婦とは、結婚されて家事、育児、親の世話、地域の付き合いのいずれかあるいは全部を担当されている女性をさす。
- そのライフサイクルにおいては、出産して育児に入って子供の高校を卒業するまで、老境に入った親の介護の時期は、超多忙で時間管理が成否を決める。
- 育てている子供、面倒を見ている親は往々にして「待ってくれない」ため最優先となる。そのしわ寄せはたいてい夫へのサービスレベルの低下という形で来る。
- 夫や家族の理解が必ずしもあるわけではない。
- さらに、PTAの役員、子ども会の役員、自治会の仕事など住んでいる地域に対する貢献も暗黙のうちに要求されている。
- 場合によっては、家計を支えるためにパートに出かける。
- そういう多忙な中でも自分を高める努力は惜しまない。惜しみたくない人が多い。
- 起床は、朝5:30から6:30(推定)。就寝は23:00から01:00(推定)
- 孤立すると、非常にストレスがたまる「職場」での仕事である。
- 有給休暇は、基本的にない。24時間、365日体制の仕事である。

ある意味有休があり福利厚生のあるサラリーマンよりも過酷な労働条件といえるかもしれません。

PTAで学んだこと
PTAを2年やっていてわかったことです。

- 役員をお願いしても、なかなか引き受けてくれない。(推測:未知の業務への不安と家族の理解が得られるかという不安と思われます)
- しかし引き受けたからには絶対にやる。PTAで役員をされる主婦の人たちは、非常に責任感が強いです。ですから、そうでない人には厳しい見方をされます。
- 一度決めた計画を簡単に変えてはいけない。PTAの役員を引き受けた時点で御自身の年間予定にPTAの活動計画を入れてしまい、そこから他の都合(パートを休む、子供会、自治会との調整、家族の行事の調整など)を決めてしまいます。したがって、予定を変えると、しかも直前に変えると再度スケジューリングをやり直すことになるので、大変困った顔をされます。
- やって欲しいことは、明確に伝える。しかし、恐怖を武器に指示・管理をしてはいけない。ある学校ではっきりものをいう女性がPTA会長をやっていたときに、彼女と役員さんたち、運営委員さんたちとであちこちで衝突が発生し、「PTAやると大変だよ。」といううわさが流れ、翌年PTA役員の候補者探しで苦労したそうです。

トーストマスターズへの応用
さまざまな属性を背負ったメンバーがいる中で、主婦だけにフォーカスしたクラブ運営はバランスを崩す可能性があります。
ここで提案したいのは、クラブ運営の際には、「時間的に融通がきくメンバー」と「そうでないメンバー」がおり、主婦は、時間的に融通のきかないメンバーと位置づけ、彼女たちが活動しやすい配慮をしていくということです。

そのためには、やはり一年間の活動計画をしっかりと立てて、立てたらあまり変えないということが「主婦と付き合う」際の肝要のように思っております。

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第49話:がんばれPresident (夏バテからの脱出)

新しいTM Yearとなり、皆さんがPresidentとなって2ヶ月が経ちましたね。いかがですか?期待通りだってでしょうか?期待以上だったでしょうか?

何人かのPresidentから、「こんなにめんどくさいとは思わなかった。」という声を聞くようにもなりました。昨年もちょうど9月くらいに何人かのPresidentからそんな話を聞きました。一昨年もそうでした。

そのとおり、Presidentとは面倒くさい仕事なのです。私も、初めてTMでPresidentをやったときに、ちょうど9月くらいになって「面倒くさいなー」と思いながらやっておりましたから。

いろいろな相談が、すべてPresidentに持ち込まれてきます。細かなもの、大きなもの。ひとつが解決しないうちに次の問題が来ます。こちらからは小さな問題に見えても、相談する人にとっては結構大変な問題だったりしますので、邪険に扱うことはできません。かといってあまりかかりきりになると、他が止まってしまいます。どの問題にどれだけ時間をかけるかの見立てが最初のうちはうまくできません。で、いろいろ抱え込んで飽和状態になると「あー面倒くさい!」になってしまうのです。Presidentのマニュアルのとおりにもいきませんね。

でも、もう一度言います。こんなものなのです。Presidentの仕事は。 Preisdentだけでなく組織の長の仕事は大体そうですね。組織の長の仕事は、たくさんの人を扱う仕事ですから、そこを避けて通ることはできません。

ですから、運命だと思って覚悟を決めて、そして何よりもスキルアップだと思ってやってみましょう。これまで組織の長の経験のない人にとって、トーストマスターズの環境というのは、非常にリスクの少ない環境です。最悪クラブ運営を失敗しても、クラブが倒産して多額の負債を抱えるわけでもありませんから。うまくいかなくても6月30日が来れば交代です。もしその経験を「失敗」だと思えば、何が失敗だったのか、どうすればうまくいったのか、そこから学べばよいのですから。うまくいけば儲けものです。

それよりも、ここでの経験は今後PTA、自治会などの長になったとき、会社で管理職になったとき、自分でビジネスを始めるときに必ず生きて来ます。

さて、いろいろ抱え込んで飽和状態になってきたように感じたら、次のことを考えて見ましょう。

★問題をすべて頭の中から出して優先順位を付ける
さまざまな案件は、重要度、優先度もまたさまざまです。平等ということはありません。締め切りがある案件は、他の締め切りがある案件と「締切日」で比較して優先順位を決めます。その案件がクラブ全体にかかわるものかある個人だけに関係するものなのかでも優先度は決まります。ある個人だけに関係する問題でも、その個人の名誉に関係する問題は優先順位は高いです。
複数の案件の優先度を決めるのは、頭の中ではなかなか難しいです。ですから紙に書く。頭の中から出して客観化して決めると楽です。私はエクセルを使って「重要度」「締切日」「クラブ全体かどうか」「解決しなかった場合のリスク」を各案件ごとに点数を付けて、点数の合計がもっとも高い問題から優先的に解決していくようにしています。もし優先順位を自分で付けることができなければOfficerと協力して決める。Officerで優先順位を決められなかったらクラブで決める。クラブで決められなかったら、、、コイン・トスで神様に決めてもらいますか?

★他のOfficerにどんどん任せる
本来VPEがやる仕事、VPMがやる仕事、Secretaryがやる仕事までやっていませんか?「まずPresidentが率先して」という考えも悪くないのですが、TMでPresidentをやる中で学べることはDelegation(権限委譲)です。いろいろと抱え込んできたら、本来誰の仕事なのかを考えてその人に積極的に仕事を渡していきましょう。
「Presidentばかり忙しくてVPE, VPM, VPPRが暇」というのはやはりよい姿ではありません。なによりもそんな形に自分を持っていってしまって「だれも助けてくれない」と不信感を持ってしまうのは最悪です。Officerは仕事を待っていると思ってください。どんどん任せて行ってください。それが本来の姿です。

この二つをやって、早く身軽になってください。Presidentが問題を抱え込んで動かなくなるとクラブが動かなくなりますから。

この感覚に慣れてきて、少しづつ組織を回せるようになってきたら、少しづつ達成感を味わえるようになります。これこそがPresidentの醍醐味。苦しさの向こうには、こんな喜びもあるのです。

がんばれPresident!

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第37話:愛あるDCP(その3)

DCPは結果ではありますが、Club Success Planと「愛」の気持ちをもってその過程を大事にしていくのであれば、もちろん最初から目標としていくことも大切です。私は今回の連載で、「最初からDCPのポイントを目標とするな」と言っているわけではありません。なぜやるか、だれのためにやるかをブレークダウンせずにただ盲目的に点数だけを論じるのは無意味だという事を述べているのです。

さて、最初のOfficer Meetingまでに VPEは前年の各メンバーのプロジェクト完了の進捗と、各メンバーの新年度のゴールを把握しておきます。VPMは、昨年度の新入会員の増え方から、今年度はどれくらい行けそうかを、あるいはどれくらい行くかの目標を立てます。Educationalの6ポイントとMembershipの2ポイントはVPEとVPMのコミットメント次第です。それ以外の2ポイントはPresidentのコミットメントです。最終的に全ポイントのコミットメントはPresidentが行います。

さて、第一回目のミーティングで、クラブの施政方針演説を行いますが、楽しいクラブにするためにさまざまなアクション、プログラム、夢を存分に語ることはよいでしょう。その中でDCPについて語ってもよいと思います。

ただし、DCPというのはあくまでメンバーにサービスするOfficerの掲げる目標であり、クラブの各メンバーはDCPのために活動しているわけではありません。ここを私は勘違いしていました。DCPのポイントをメンバーに訴えても、彼らの目標は別のところにありますから、ここでギャップが生じます。押し付けると、ギャップは亀裂を生み、傷となります。

家電メーカーは、株主に対して利益目標をコミットしますが、消費者に販売するときの広告に「今年度は利益率XXパーセントを達成したいから、このMP3プレイヤーを買ってください」という広告は載せませんね。同じ事です。

フォーカスしなければならないのは、あくまでメンバーの個人の目標にあります。この達成を助けるのがOfficerであり、DCPのブレークダウンであり、Club Success Planなのです。

さて、Officerに就任してたとえば6ヶ月たち、Club Success Planが順調に推移し、その成績表であるDCPのポイントがよい形になってきたら、その時に初めてクラブメンバーに対して発表してもよいと思います。「私達ってなかなかやるじゃん!」と自分のクラブに対して誇りを持つ事も大事な事だからです。だからといって、ここぞとばかりにDCP10ポイントを達成したいからといってDCPそのものを押し付けるのは良くありません。気持ちはわかりますがその気持を抑えて、あくまでメンバーへの愛を忘れずにClub Success Planを淡々と粛々と進めていくことが大事なのです。

数字にだけ目を奪われると、Officerだけが嬉しいDCPですが、その内容をブレークダウンして、クラブメンバーの目標の達成にフォーカスしていけば、Club メンバーにとって本当に価値のあるDCPとなります。

これが、私がTMに入って5年目にしてようやく気づいた「愛あるDCP」なのです。

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第36話:愛あるDCP(その2)

Educational Achievement以外のGoalを「愛」の視点で見てみましょう。

7. Four new members 
8. Four more new members

メンバーが入会するということはクラブにとって大変嬉しい事です。Induction Ceremony(入会式)の事を思い浮かべてください。拍手とメンバーの笑顔に迎えられて、入会するときの新メンバーは本当に嬉しそうです。上のDCPポイントを二つとも達成するということは、8人の方が笑顔で迎えられ、クラブにとっても嬉しい事が8回あったということです。新メンバー一人一人は無限の可能性を秘めています。クラブのリーダーとなるかもしれませんし、International Presidentになるかもしれませんし、スピーチの世界チャンピオンになるかもしれません。クラブにとって新しいメンバーを迎え入れ、さらによい方向に向かいように努力していくことは、大事な事なのです。

VPMは、その大きな愛の視点で、アクションを取っていく事が大事だと思います。

さらに

9. Minimum four officers trained each training period

Club Officer Trainingで、他のクラブのBetter Practice、そしてBest Practiceを学ぶということは大事です。そこでパワーアップされたOfficerに引っ張られているクラブは幸せだと思います。

10. One semi and one officer list submitted on time

TMIに対してきちんと期限を守って報告、送金を行うということは、TMIから、Districtからサポートを受けるために必要です。

以上、ご覧になったように、DCPとはすべて結果です。

たとえば、

- 最低8人にその人の立てた目標を達成させ幸せな気持ちになってもらうことにコミットする。
- 最低8人を入会させ、その8人を幸せな気持ちにし、クラブに元気を与えることにコミットする。
- よいOfficerとしてクラブに貢献し、さらに楽しいクラブ活動ができるよう、勉強する事にコミットする。
- 送金、報告に関するクラブの義務を果たしメンバーが当然受けるべき権利を保障するようコミットする。

そのことに忠実にOfficerが活動していけばDCPで10ポイントを獲得する事ができます。

DCPを目標にしてもよいのです。でも、その実現には「愛」の気持ちをもってプランニングすることが大事です。

そのことは、Club Success Planに書かれています。

では、その気持ちをどうメンバーに伝えて実行していけばよいのでしょうか?

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第35話:愛あるDCP(その1)

ちょっと昔の話に戻ります。

2000年の9月にTMに入会した私は、初めて手にしたBasic Manualをめくりながら、早くこのマニュアルをマスターして上手なスピーカーとなりたいと思いました。Projectを終えるごとに自分の目標に着実に近づいているようで、わくわくする気持ちが次第に高まっていきました。Project10を終えたときは本当に嬉しかったです。感動がありました。VPEをやって多くのメンバーのCTM達成のお手伝いをしたときも、Project10のスピーチを終えたときの皆さんの嬉しそうなお顔を見るに付け、自分がCTMをもらったときの喜びがよみがえってきて、二重の喜びとなって、そして力をいただきました。

D76は2004-2005に、新CTMが96人、新ATM(B,S,G)が35人、DTMが1人、CLが32人、ALが1人の合計165人がご自分の目標を達成されました。今年一年で165人の方が素晴らしい感動を味わわれたことと思います。

この達成感こそが、私達を前進させる原動力であり、Club Officerは一人でも多くの方にがんばってもらい、この幸せな気持ちを味わってもらう事が仕事だと思います。

そういう視点でDCPの各項目を見てみましょう。

まずEducational Goalsからです。

1. Two CTMs (達成した2人の笑顔を思い浮かべてください。)
2. Two more CTMs (達成した2人の笑顔を思い浮かべてください。)
3. One ATM-B, ATM-S, or ATM-G (Advanced Manualは難しいですから感激もひとしおです)
4. One more ATM-B, ATM-S, or ATM-G (Advanced Manualは難しいですから感激もひとしおです)
5. One CL, AL, or DTM(CLはClub Officerの経験が必要、ALはDistrict Officerの経験が必要です。DTMは最高の賞です)
6. One more CL, AL, or DTM(リーダーとしての経験も必要で、達成感も大きいです)

以上、全部達成できたクラブのMeetingを一年間振り返ってみると、ものすごい事が起きているといえると思います。経験の少ないメンバーも、経験豊富なメンバーも飽きることなく止まることなく、常にご自分のターゲットにチャレンジし続けているのです。どこのクラブでも同じだと思いますが、経験豊富なメンバーはどうしてもEvaluationのほうにアサインされがちで、ご自分のスピーチがなかなかできません。そのハンディ(?)を乗り越えてAdvanced Manualを二冊を終了されるのはやはり大きな事です。新しいメンバーは、先輩メンバーがさらにがんばり続けているという姿を見て、すごく励まされるのではないでしょうか?

クラブのOfficer,とくにVPEは黒子に徹して、多くのメンバーがこの目標を達成できるようひそかに(別にひそかでなくてもよいですが)シナリオを作るのです。愛の気持ちを持って。

他のポイントについては、次の号でお話します。

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第34話:愛なきDCP(その2)

さて、DCPで7ポイントを達成し、新しいTM YearはPresident職を離れVPPRになりました。7月のミーティングで、Successful Club SeriesのなかのHow to be a distinguished clubというワークショップを行いました。「去年は7ポイントを達成しました!今年は10ポイント目指しましょう!」と力強く締めくくった私のワークショップを、あるベテラン会員さんにEvaluationしてもらいました。そのEvaluationのなかで、この方は「とても力強いワークショップだったけれども、私はポイント、ポイントと尻を叩かれるのは好きではない。」と仰いました。

「えー、何を言っているの。この人はTMの年数は長いけれども、全然わかっていないな。」と正直思いましたが、実はその方を説得するだけの明確な論拠も当事は持っておりませんでした。

考えてみれば、なぜDCPをやらなければならないのか?一般のメンバーにとってどんなよいことがあるのか?

実はわかっていなかったのは私だったのです。

つまり、「愛のない」DCPの運営をさかんに説いて回っていたのです。2002年も2003年もわかった顔をしてあちこちでDCPは大事だよ。と触れ回っておりました。

ところが、昨年やまのてクラブで大嶋さんのHow to be a distinguished clubのワークショップを聞いて、自分の間違いに気が付きました。DCPは結果であって、OfficerとしてClub Success Planに基づいてクラブを成長させる計画を立ててそれを実行していく事が大事で、DCPはその結果だ。というストーリーでした。

考えてみれば当たり前なのですが、得点主義に凝り固まって盲目だった私はそこから、DCPとは何か、Club Success Planとは何か、考えるようになり、つい最近「愛あるDCP」に目覚めたのです。

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第33話:愛なきDCP(その1)

TMに入会した翌年、2001-に2002のAtsugi Zama TMCのPresidentになることにした私は、一年間何を目標にクラブを引っ張っていくか悩んでいました。President ManualやらClub Success Planなるブックレットやら見ているうちに、DCP(Distinguished Club Program)なるものを見つけました。

「これは、いい。項目が具体的でゴールとして掲げるには最適だ。」と感心し、7ポイント獲得をクラブのゴールとして掲げる事にしました。7月の最初のMeetingでクラブに配布した資料にも残っています。slide06

さて、新しいTM Yearがスタートすると、実はDCPのことなどすっかりどこかに行ってしまい、月日だけが飛ぶように過ぎていきました。6ヶ月たったある日、あるベテランメンバーから「Atsugi ZamaはDCPで5ポイント獲得しており、現在日本一である!」。これにはびっくりし、一気にやる気が出ました。それからTMIのWebサイトで自分達のDCPのステータスをチェックするようになりました。クラブに対しても、メールでこの快挙を伝えたり、Meetingでもこの話をほぼ毎回メンバーに伝えました。

やがて、一ポイントを追加し6ポイントになり、6月には私自身がCTMになりさらに一ポイントを追加で7ポイントをGetし、Select Disctinguished Club Awardをいただきました。

Atsugi Zamaは、実は2001年の9月11日に米国で起こったテロのおかげで、米軍厚木基地を追い出されてしまい、各地の公民館や生涯学習センターを転々とし、流浪の民と化しておりました。メンバーのモチベーションも下がっており、あるときは7人でMeetingを行うという悲惨な状況に追い込まれました。

初めてPresidentになった年に本当に苦労しましたが、DCPで7ポイントも取る事ができたのは、そんな状況だったからこそとても嬉しく、以来DCPの敬虔な信者となって布教するようになったのです。 DCPの本当の意味もわからずに。

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第31話:来期の目標設定の方法についての提案

私の所属する大和バイリンガルクラブでは、本日次期役員の選挙が無事終了しました。
Officerマニュアル「Presidet2004-2005」の43ページにある手順に忠実に実践し、クラブとしてもよい経験を蓄積することができました。

いよいよ2005-2006に向けての準備が本格的に動き出します。日本全国(District76)にあるすべてのクラブでも同じ動きをしていると思います。

さて、次期Presidentになる何人かの方から、クラブとしての目標をどのように設定したらよいかわからないという相談をちょくちょく受けます

目標設定については、このToastmasters徒然草でも過去に「不安でいっぱいの新任Presidentからの相談」でも触れましたが、もう少し具体的な方法を提案してみます。

大変簡単です。2005年District76日本語スピーチコンテストで3位になった大嶋友秀さんの「死ぬまでにやりたい100のリスト」の中で説明された手法と基本的に同じです。来期やりたいことをすべて書き出せばよいのです。

ここでは、私が来期も自分のクラブの会長を続投するつもりになっていくつか書き出して見ます。(実際は、私は来期はVPEです。あくまで来期もやる「つもり」)

①D76日本語ほら話コンテストを無事成功させ実行委員の皆さんとおいしいお酒を飲む。
②7月の最初の例会で、Installation Ceremonyを大和の北京飯店で行いおいしい料理とスピーチを楽しむ。
③大和バイリンガルクラブ初のCTMの誕生を祝う。
④DCPで9ポイントを目指す。
⑤年間でワークショップを6回行う。
⑥「子連れ」で参加できる例会を実現する。
⑦SAAチームを結成し、会場の設定をもっと効率よく行えるようにする。また備品の在庫管理を行い、TMIに対して定期発注できる体制とする。
⑧クラブのWebサイトをYahooのHTMLベースのものからBlogに変換する。これにより、クラブのWebサイトは専門家がいなくてもだれでも更新できるようになる。
⑨クラブからD76スピーチコンテストへのコンテスタントを出す。
⑩クラブ内Officerトレーニングを行い、By Lawsの内容の確認、Parliamentary Procedureのトレーニングも実施する。

とりあえず10個の「やりたいこと」が出てきました。

では、これがすべて実現したらどんなことが起こるでしょうか?2005-2006も私たちのクラブはいつもわくわくの連続のすばらしい活動ができ、2006年6月30日の任期の最終日には皆で「よくがんばったねー」と大きな達成感を味わうことができます。これがPresidentとしてのゴールです。

それを具体的にするには、それぞれの「やりたいこと」にたいして、When(いつ), Where(どこで), Who(だれが), Why(なぜ)、How (どのように)、How much(いくらかかるか?)を決めていきます。とくに、WhenとWhyとHow muchで、実行の優先順位が決まります。

優先順位に関しては、それぞれの項目がMandatory(必須)なのかNice to have(あったらいいな)なのかの二つの観点も入れてみると、より鮮明に優先度が浮かび上がります。

やりたいこと、優先順位、実行責任者が決まれば、あとは「Just do it!」。勇気を持って恐れずやるだけです。

もし、やりたいことが出ない場合は(そんなことは無いでしょうけれども)、逆に「自分のクラブの直したい点」を書き連ねたらよいのですが、だんだんと暗い気持ちになるかもしれません。しかし、それがそのクラブの現実の姿であれば、それを謙虚にとらえて地道にやるのも貴重な経験になり、かつ次のTM Yearの幸せのためになるかと思います。

お楽しみください!

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第23話:不安でいっぱいの新任Presidentからの相談

来期Presidentに選ばれた新米さんは、やっていけるかどうか、不安がいっぱいです。そこでTMIさんに確認することにしました。以下、新米さんとTMIさんとの仮想の会話です。

新米:TMIさん、私はこのたび来期のクラブのPresidentになりますが、何をどうすればよいのでしょうか?人に聞くのは恥ずかしいのでこっそり教えてください。

TMIさん:はいはい。質問してくれてありがとう。あなたみたいな新米Presidentは世界中にいっぱいいるので心配はいりません。まず、TMIから送った「President」というマニュアルはもう読みましたか?

新米:あ、あれですね。現在のPresidentから入手しましたが、まだ見ていません。

TMIさん:そうですか。まず、これに目を通すことをお勧めします。世界中で9000あるToastmasters ClubのPresidentはすぐれたリーダーシップを持った人ばかりではありません。また、「私がやります!」とすすんで手を挙げた人ばかりでもありません。いろいろな事情で、これまでリーダーになったことのない人が困惑しながらも引き受けている例もいっぱいあるのです。このマニュアルはそういう人がPresidentになることも想定しています。ですから、まずこのとおりにやっていただければ、迷わないように必要なことはすべて網羅しています。

新米:それはありがたいですね。ぜひ読んでみます。これを読めば何とかなりますか?

TMIさん:そうですね。ところで、新米さん。次のTM Yearのクラブの目標はもう決まりましたか?

新米:そこなんですよ。どうやってクラブを引っ張っていけばよいのでしょうか?

TMIさん:もっともなご質問です。TMIは、あなたのような新米Presidentさんたちが目標を立てるときに役に立つように、Distinguished Club Program(DCP)というゴールとそれを達成するためのClub Successful Planというものを用意しました。いわば目標設定の「すぐに使える雛形」なのです。わからないときは、まずこれを達成できるように使ってみてください。DCPは、10のゴールからなっていますが、ここにGoal設定のエッセンスがすべて含まれています。ところで、SMARTという言葉を聴いたことはありますか?

新米:SMARTですか?えーっと賢いとかスマートなとかそんな意味でしたっけ?

TMIさん:SMARTとは、Goal設定の際に気をつけなければならない5つの項目の頭文字を並べたものです。
GoalはSpecific(具体的)でなければいけません。
GoalはMeasurable(数値化されていること)でなければなりません。
GoalはAchievable(達成可能)でなければなりません。
GoalはRelevant(本業と関係のある)ものでなければなりません。
GoalとはTime bound(時間の制限がある)ものでなければなりません。
どうですか?DCPの10のゴールは、SMARTのすべてが入っているでしょう? Time boundというのはそれぞれのゴールにはかかれていませんが、DCPそのものが7月1日から翌年6月30日までの中で行われることを考えればお分かりいただけると思います。

新米:なるほど、Goal設定の方法、エッセンスは良くわかりました。では、これをどのように実行していけばよいのでしょうか?

TMIさん:Club Success Planはご覧になりましたか?こちらに、ゴールを達成するために何をしなければならないかが書かれています。設定したゴールを達成できるようにクラブを引っ張っていくのがリーダーであるあなたの使命です。しかし、あなた一人でやるのではありません。あなたと一緒にクラブをサポートするOfficerたちとやるのです。Officerたちにどんどん仕事をしてもらいましょう。あなたがやりすぎてはいけません。Officerたちにどんどん仕事をしていただき、チームとしてDCPが達成できるようにClub Successful Planを実行に移していきます。

新米:人に仕事をお願いするのは苦手です。「Presidentになったから偉そうになった」と言われるのもいやだな。

TMIさん:そうですね。TMで給料をもらっているわけではないし、Presidentだからといって別にVPEやVPMの上司でもなんでもないですからね。 ただ、PresidentをはじめとするOfficerはクラブからリーダーシップの権限を付託されて、リーダーとして一年間クラブを運営していくことを任されているわけですから、その信任に応えなければなりませんね。 べつに威張る必要はありませんが、任された仕事は忠実に行わなければなりません。

新米:いえ、そこはわかるのですが、人に物をお願いするのが苦手といっているだけなのです。

TMIさん:あぁ、そうでしたね。人にお願いする際には、Basic Manualで学んだCommunicationのスキルを使うと良いのですよ。まずIcebreakingで相手を和ませます。そして、やってもらいたいことを遠慮なく明確に伝えます。そして理由をきちんと述べます。これはSpeechのOrganization。お願いすることをやってもらうとどんなすばらしいことが起こるかを伝えるのもコツです。

これはPersuade with PowerでありInspire the Audienceです。TMのプログラムは、本当にどんな場面でも応用がききます。たんなるPublic Speakingだけではなく日常のCommunicationの中でもいろいろと応用がきくからすごいのです。

新米:なるほど。ちょっとわかってきました。Club Success Planをどのように実行に移していけばよいでしょうか。

TMIさん:まず、新しい任期が始まる前にOfficerで集まって、来年度のことをいろいろと話すとよいでしょう。その中でOfficer's Roles and Responsibilitiesをみんなで理解するのが大切です。ときどき誰の仕事がわからない仕事があります。そのときに、全員が役割をきちんと認識しておけばもめることはありません。また、いろいろな事務作業的な雑用は、実はSecretaryの仕事になることが多いのでそこも確認しておいたほうがよいです。

TMIさん:新しい年度が始まったら、毎月一回のOfficer Meetingを欠かさずもち、自分たちの進路とスピードが適切かを確認するとよいです。また毎月15日ころに更新されるTMIのDCPステータスを見て、自分たちのクラブ、他のクラブの進捗から自分たちを見つめることもよいと思います。年二回あるArea Governor Visitをうまく使って、Area Governorから他のクラブのクラブ運営の方法を教えてもらうのもよいと思いますよ。

新米:なるほど、よくわかりました。最後にひとつ教えてください。実はDCPについて疑問を持っています。なぜDCP、DCPとお尻をたたかれなければならないのか?なんか違うのではないかと思っています。そこに抵抗感を感じてしまいますけどね。変でしょうか?

TMIさん:いえ、正常な感性ですよ。Presidentから見るとDCPというのはゴールが10個集まったパッケージです。でも一般のメンバーからすると自分の成長がゴール、興味の対象です。DCPではありません。 ですから、PresidentやOfficerは、「DCP」というパッケージを押し付けるのではなく、それをさらにブレークダウンしてさりげなく各メンバーに「Yさん、がんばりましょうよ。あとこれだけやればCTMが取れますよ。ちょっと無理してみませんか?」「Mさん、今度クラブでWorkshopをやりますがそこでSuccessful Club Seriesから何かやってみませんか?そうすればCLが取れますよ。」と言う形でDCPを感じさせずにそーっと(でも強く)押すのがコツです。で、3月くらいに、あなたのクラブのDCPのポイントが6ポイントくらいになってきていい感じになってきたら、初めてクラブ全員に「みなさん、今DCPで6ポイント取れています。これは、D76のなかでも現在3位です。後、2ポイントとるために、これとこれが必要ですが、不可能ではありません。ちょっと無理してがんばりませんか?そうするとなんと私たちはD76でTop Achieverになるのです。」と披露すると、メンバーも「なんだ。私たちって意外とすごいじゃん!もっとがんばってみよう。」という気持ちでがんばってくれます。ここで初めてDCPというパッケージの意味が生きてきます。

新米:なーるほどね。がんばってみます。

TMIさん:すばらしいです。ぜひ、がんばってください。

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第20話:プレジデントをやってみませんか(その2)

私:「どうですか?だいぶ整理がついてきたかと思いますが、どうでしょうか?」

Aさん:「役目はわかりましたが、でもPresidentになると忙しくなるでしょう?」

私:「はい、それは確かです。毎回のMeetingのBusiness Portionを回すための準備、クラブのMeeting以外のイベントへの出席などあります。」

Aさん:「クラブのMeeting以外のイベントへの出席ですが、具体的にどんなイベントがありますか?」

私:「はい、まず7月か8月に新任Officer対象のClub Officer TrainingというものがD76後援で行われます。
その前後にArea Governor主催のArea Council Meetingというのもあります。前者はトレーニング、後者は情報交換の場ですね。
10月には、各エリアでコンテストがありますのでこちらへの出席も予定した方が良いでしょう。
11月には、D76主催のFall Conferenceがあり、その中にDistrict Council MeetingがありますのでVPEと一緒に出席します。
1月か2月に第二回目のClub Officer MeetingとArea Council Meeting
3月には、Area Speech Contest
4月には、Division Speech Contest
5月には、D76のコンテストおよびSpring Conferenceがあります。District Council MeetingがありますのでVPEと一緒に出席します。
だいたいこんなところです。」

Aさん:「いそがしいなぁ。」

私:「忙しいですね。でも、こちらに出席すると、非常に熱心な方との出会いを通して啓発される事も確かです。素晴らしい人との出会いは、良書との出会いに似て人生に大きな意味を持ってきます。」

Aさん:「私は、今のPresidentのようにうまくBusiness Portionを回していく自信がないのですよ。」

私:「ふむふむ。私がPresidentをやったときは、最初の6ヶ月くらいは、毎回Scriptを作ってPrepared Speechのように練習してからMeetingに臨んで、さもその場で思いついた事を話しているかのようにやっていました。いろいろなやり方がありますからそこはなんとかいけると思いますよ。」

Aさん:「正直言って、人前で失敗してみんなの冷たい視線や、自分がバカに見えるのではないかという恐怖感があるのです。」

私:「私だってそうでしたよ。みんなを笑わせようと思ってもジョークをはずしてしまい、冷たい視線にさらされる恐怖。考えただけでもぞっとしますよね。  でもね、他人って自分が思っているほど、何にも考えていないのですよ。別に冷たい顔をしているわけではなく、そういうときにはそう見えてしまうだけなのです。だからその辺はそんなに神経質になる事はないと思います。 Presidentは、常にBasic ManualのProject8,9,10のスピーチをやる機会に恵まれているのです。いかにして自分のスピーチにみんなを乗せてやるか。 Presidentの任期の最後の方で、だんだんとSkillがアップしてきてこうした遊びにも挑戦できるようになってきます。 私もPresidentの最後の一ヶ月である6月にBusiness Portionを楽しんでできるようになりました。みんなの視線も怖くなくなりました。これができるようになったことがその後スピーチを楽しめる下地になっています。」

Aさん:「うーん、私って才能ないからな。」

私:「Presidentって才能ではないのですよ。Skillなのです。さまざまなSkillの積み重ねなのです。才能は学べませんけど、Skillは学べます。Toastmastersには、Presidentに役に立つさまざまなマニュアルやワークショップが揃っています。そして、何よりも実際にPresidentをやってみることが何よりのPresidentのトレーニングなのです。」

私:「Toastmastersは、練習の場なのです。ですから失敗ももちろんありです。失敗から学べますから。本番で失敗しないようにToastmastersという練習の場があるのです。」

私:「Presidentをやってもお金をもらえるわけではないし、苦労も多いし、結構大変です。皆さんも思ったほど感謝してくれるわけではありません。しかし、私は、この経験を通して段取りのスキル、時間管理のスキル、英語力、素晴らしいトーストマスターズの友人を得る事ができました。そしてToastmastersの教育プログラムの素晴らしさを本当に感じる事ができました。」

私:「この経験は、すべて仕事にプラスに作用しています。私はToastmastersをやって本当に良かったと思っています。そして4年前の三月のある日に「東さん、来期のPresidentをやってくれませんか」という電話に「はい、やらせていただきます。」と答えて本当に良かったと思います。」

さて、Presidentをやってみませんか?

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第19話:プレジデントやってみませんか(その1)

私:「Aさん、クラブのPresidentをやってみませんか?」

Aさん:「とんでもありません。私には無理です。誰か他の人を探し下さい。」

私:「ははは。難しく感じますか?いきなりPresidentやってくれといわれても、難しいかもしれませんね。」

Aさん:「そうですよ。」

私:「やっぱり難しいですか?どういうところが難しいでしょうかね?」

Aさん:「私は、まだクラブを引っ張っていけるような器ではないし、英語もうまくありません。」

私:「なるほどね。でもやりながら覚えるという手もありますよ。最初からうまくできる人はもちろんいますけど、多くの人は先輩メンバーや前任者に教えてもらいながらうまくなっていくのです。ですから、その件に関してはそんなに心配しなくても大丈夫ですよ。」

Aさん:「うーん、でもやっぱりできませんよ。自信がありません。」

私:「そういうえば、Presidentが何をやるか説明していませんでしたね。失礼しました。こちらの表を見てください。
こちらがPresidentの役割です。
    - Chief Executive Officer
    - Presides at Executive meetings
    - Sets the Club's vision and provides leadership
    - Trains, supervises, coaches & applauds fellow Officers
    - Votes on behalf of the Club at Area, Division, District, Region & International

Aさん:「うーんよくわかりません。」

私:「ははは、そうですね。まぁ一言で言えば、最初に決めたゴールにみんなを連れて行くためのリーダー役なのです。そのために、一緒に仕事をするOfficerを通して、たとえばVPEを通してクラブの行事がゴール達成のためにうまく企画され実施されているか、VPMをとおしてメンバーが高い満足度を経験しているか、VPPRを通して新しいメンバーが入ってくれるように宣伝しているか、Treasurerをとおして集めた会費の管理とゴール達成のために適切にお金が使われているか、SAAを通してクラブを運営するための備品、消耗品が適切に補充されているか、会場の確保は大丈夫かなど、うまくコーディネートしながら進めていくのが仕事と思ってよいのです。Secretaryに上手にクラブ内外のコミュニケーションの管理を頼む事も成功の秘訣です。
よく、リーダーだからといって全部自分でやってしまう人がいますが、それは良いやり方ではないし、リーダーシップのスキルは学べないし、醍醐味は味わえません。」

Aさん:「やっぱり難しく感じます。」

私:「たしかに、毎回のMeetingでBusiness Portionを主催しなければなりませんね。でも、英語クラブの場合これを毎回やることで誰よりも英語を使いますので、初めての人も一年やるとかなり英語が上達します。日本人ですので、英語がうまくないのは誰もが同じです。そんなに心配しないでよいですよ。」

Aさん:「うーん。」

私:「それからPresidentになると、Toastmasters Internationalから、Presidentマニュアルが送られてきます。これが大変良くできていて、まずこちらを読むことをお勧めします。これはPresidentのためのガイドブックなので困ったときはこちらを参考にすれば大丈夫なようになっています。私も過去にPresidentをやりましたが、これを繰り返し読みました。Toastmastersのプログラムについて正確な知識を得ることができ、メンバーからの質問に答えるときもこまることはありませんでした。」

Aさん:「そうですか。」

私:「6月頃に、他のOfficerのマニュアルと一緒に送られてきますので、新しいOfficerの人たちと一緒に読むというのは良い事です。」

以下、次号に続く

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第18話:トーストマスターズクラブの作り方

私は、昨年厚木座間TMCのメンバー4人と一緒に神奈川県大和市に大和バイリンガルクラブを設立しました。
そちらでの経験を簡単にまとめてみました。

私はもっとたくさんクラブを作ってよいと思います。人口と生涯学習熱の高まりのなかトーストマスターズクラブの絶対数はやはり不足しています。これをお読みになりぜひ作ってみたいというお気持ちになれば幸いです。

【作り方(要点のみ)】
①まず、District76に対して「クラブを作りたい!」という意思表示(メール、電話、直接)をします。
②How to build a new Toastmasters Clubというマニュアルを入手します。(よくできています)
③TMIに「APPLICATION TO ORGANIZE A TOASTMASTERS CLUB」という申請書と95ドルを送付します。(カードOK)
④Charter Kit 1が段ボールで届きます。Basic Manualが20冊もこの中に入っています。
⑤デモミーティングを行います。
⑥メンバーが合計20人(うちNon-Dualが17人)になったら、チャーター申請書一式とメンバー数分の会費を送ります。
⑦District 76にチャーターした旨連絡します。
⑧Charter Kit 2が段ボールで届きます。Gavel(金槌といってはいけません)も入っています。
⑨チャーターセレモニーを行います。District Governorからチャーター証書がクラブに、チャーターメンバー証書がメンバーに手渡されます。

【ノウハウ編】
①会計は非常に大事です。始めに発起人一同がいくらかお金を出し合ってその中から活動費を捻出するか、あるいはとりあえず支出は個人で行い、レシート(領収書)を会計担当に渡し、会員が増え会費がある程度のレベルに達したらそこから払い戻すかを決めたほうがよいです。大和バイリンガルは後者でした。
②発起人の中に地元に顔が利く人がいると、大変スムーズです。ただしこういう人にはかなり動いてもらうことになりますので、親しき仲にも礼儀ありの気持ちを忘れずに充分礼を尽くすことは必要です。(物やお金によるお礼ではなく気持ちでという意味です。)
③デモミーティングの日に17人以上の新入会員を集めるくらいの勢いでがんばりましょう。そのために、PRは欠かせません。公共機関にビラをおかせてもらい、スーパー・銀行にポスターを貼らせてもらい、自治体の住民向けの広報誌の仲間募集欄、口コミ、テレビ局、ラジオ局、新聞社に声をかけてみましょう。すべて「だめもと」の精神でよいのです。
④新しく入った仲間のケアをこまめに行ってください。会費をいただいたのであれば、早めにBasic Manualを渡してあげてください。コピーした資料などではなくTMIの正式なテキストを渡すことで皆さんのモチベーションもあがります。これは大事です。
⑤新しいクラブは、ほとんどが新人さんですのでワークショップで、トーストマスターズ、および教育プログラムについて知ってもらうことはとても大事です。始めのうちはEvaluation, Table Topicsのワークショップから初めだんだんと裾野を広げていけばよいでしょう。
⑥新人さんには、かならずメンターをアサインしてきちんとケアしてあげてください。やめられるとチャーターが遠のきます。
⑦TMIへの申請書は送りっぱなしではなく、私はかならずTMI宛にメールを送ってフォローしておきました。メールの内容は「届きましたか?不備はありませんでしたか?」で、別便で送った申請書をスキャンしたものを添付して送っておきました。
バナーは、自分たちでオーダーしなければなりません。クラブ番号が取れてからの発注になり、かつ納期が90日から120日(クラブ名などを入れる場合)かかりますので、チャーターセレモニーにバナーを!と考えている場合はその辺の考慮が必要です。

【チャーターは早めに】
チャーターには、メンバーが合計20人(うちNon-Dualが17人)から集めた会費およびサービスチャージ、およびチャーター申請書一式をTMIに送付し、TMIからクラブ番号が与えられ証書が発行されることが必要です。
私は、一日も早くチャーターすることが発起人としての義務だと考えていました。チャーター前のクラブにおいては、Dualメンバー以外の会員は、クラブから見たらメンバーですが、TMIから見たらメンバーではありません。この人たちは、がんばってBasic ManualのProject10を終わらせてもCTMにはなれませんし、Toastmasterマガジンも送られてきません。コンテストに出ることもできません。クラブに会費を払っていてもチャーターしたクラブのメンバーと同じ扱いは受けられないのです。
ですから一日も早くチャーターしてあげて同じ扱いを受けることができるよう全力を尽くしました。

商売では、一定期間勤めると「のれんわけ」してもらい自分の店を持つことがよくあります。トーストマスターズのメンバーであればクラブでいろいろなスキルを身につけリーダーシップスキルを向上させたら、ぜひクラブ作りにチャレンジしてみてください。

クラブを作るのに必要なコミュニケーションスキルはBasic Manualの10までやれば身につきます。

クラブを作ってスキルアップ。面白いですよ!

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第11話:リーダーとマネージャー

リーダーとマネージャーは言葉も役割分担も違います。しかし多くの場合混同されていると思います。でも、やはり本来の意味からすると違います。

リーダーとは、ゴールの決まったある作業をチームで行う際に、そのゴールを達成できるようチームを引っ張っていく(Leadする)人のことです。
それに対して、マネージャーとはリーダーに引っ張られたチームが確実にゴールを達成できるよう、遅れが出ていないか、方向が狂っていないかに常に目を配り是正していく人のことです。(羊の群れを正しい方向に行くよう後ろから「しっしっ」と追う仕事がManageの語源だと聞いたことがあります。)

会社で、よくマネージャーが組織の長であったりしますので、この混同が起こっているのかもしれませんが、会社でもマネージャーはあくまで中間管理職の呼称です。リーダーはやはり社長でしょう。それに対して野球部のマネージャーは、まさに役目と呼称が一致して理解されている好例ですね。

リーダーというと、いつも思い出すのがアメリカの映画「アポロ13」です。打ち上げ後の宇宙空間における事故により船内の酸素が激減したアポロ13と3人の乗組員を地上から救うNASAの話です。あのときのNASAのアポロ13飛行の飛行責任者(Flight Director)ジーン・クランツが、「3人を生還させる」とゴールを宣言しプロジェクトが始まりました。彼の指揮のもとNASAの各部門のエンジニアとロケットを開発したメーカーの技術者が懸命にアイデアを出し合い不可能と思われた生還を可能にしてしまったストーリーです。とにかく、あれもないこれもないと悲観しても仕方がない。今使えるものは何か、今生きている機能は何か、何を優先して何を捨てるか、残りの酸素は?残りの電源は?乗組員の健康状態は?そして残り時間は?絶望的な状況の中でも、望みがあればそれを最大限に生かしパニックにならず事実を積み重ねて限られたオプションの中から最良のオプションを選択して不可能を可能としてしまったのは、このジーン・クランツの強力なリーダーシップの賜物といえます。この映画は私にとってのリーダーシップの教科書です。

では、マネージャーの教科書と呼べる映画はなんでしょうか?明智光秀は優秀なマネージャーだったのだろうと思いますが、そうした側面を描いた映画があるのかは残念ながら知りません。もしマネージャーの教科書と呼べる映画があれば教えてください。

さて、リーダーという仕事はやはりいちどやってみる価値はあります。トーストマスターズではクラブのPresidentを経験すればリーダーについて学べます。一年間非常にエキサイティングに過ごせます。英語クラブでPresidentをやると英語力も飛躍的に高まりますしね。マネージメントを経験したければやはりVPE, VPMを経験するとよいと思います。リーダーとマネージャーの仕事が練習できる場はなかなかないことを考えるとトーストマスターズの存在は貴重ですね。と自画自賛して今回はおしまい。

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