第421話:やまのてトーストマスターズクラブでのある「挑戦」

10月にやまのてトーストマスターズクラブ(東京、中目黒)へのご招待を受けまして、先週12月18日(金)の例会に参加させていただきました。

やまのてTMCには、いろいろな思い出があります。ただ、その参加するタイミングがどうもいつも12月のような気がするのですね。

今回は、英語のPrepared Speechと日本語の総合論評をというご依頼を受けました。英語のPrepared Speechは、ファンタジスタTMCで「ユーモアスピーチと笑いのブートキャンプ」のプロデューサーをやってきたから、やはりユーモアスピーチしかないと、次のマニュアルとプロジェクトで臨むことにしました。

Speech Title "Natto Quest"  (<== またか!と思った貴方は私との付き合いが長いです)

Advanced Manual : Humorously Speaking

Project 5 : The Humorous Speech

Objectives:
- Use exaggeration to tell a humorous story.
- Entertain the audience.
- Effectively use body language and voice to enhance the story.

Time: 5-7 minutes

今回の挑戦は

  1. ジョハリの窓の「自分も他人も知っているエリア」の拡大。
  2. 「パブリックスピーカー」として構えて話すのではなく、友達と食堂や飲み屋で会話するようにスピーチをする。
  3. 原稿をきっちり作らない。
  4. 原稿をWord by Wordで暗記しない。

さて、今回は練習にちょっと工夫をしました。

  1. スピーチのストラクチャーのみ頭に入れる。
  2. オープニング+3つのエピソード+結び。
  3. 練習のときは、それぞれの絵が明確に頭の中に浮かぶように練習する。
  4. 「オープニング」が苦労なく言えるようになったら、「結び」の練習に行く。「結び」が苦労なく言えるようになったら、「3つのエピソード」へ行く。

この練習を、前日くらいからはじめ、当日も例会40分前から、会場近所の公園で何回か繰り返して臨みました。

結果は、「なるほどこうなるのか?」という手ごたえがありました。もちろん、スピーチコンテストに臨む前に比べれば格段に練習量が少ないですから、同じ品質ではないですが、それでも少し自信がつきました。

さて、久々のやまのてクラブですが、少々ダウンサイズされていて、元気が無いように見えましたが、それでも樋口さん、高木さん、山田さん、Helenさん、小島さんというコアメンバーの存在が、しっかり守っているように思いました。

初めてお会いしたのですが、矢島さんという方の日本語の論評は、論評の枠組みがとてもしっかりしていて、また身振りや声を使っての表現もきっちりととても明快でした。

次の論評コンテストが楽しみです。

21時15分に終了し、メンバーの皆さんは忘年会に向かわれましたが、私は翌日も翌々日もスピーチがらみの用事が控えており、失礼させていただきました。

次に伺うのは、また来年末でしょうか???

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第413話:ユーモアスピーチのフレームワークと6つの要素(ファンタジスタ例会)

スピーチでもっと効果的に笑いを取りたい!

そんな思いで10月から始めたFantasista TMCの「ユーモアスピーチと笑いのブートキャンプ(Humorous Speech and laughter Boot Camp)」も先日11月21日で4回目を迎えました。

  • 10月17日に、赤羽会館で学んだ「Setup=>Pause=>Punch Line」という展開のフレームワーク。(Advanced ManualのHumorously SpeakingのProject 1より)
  • 11月5日夜に武蔵小杉の中原市民館でやった練習会で学んだ6つの要素。(Advanced ManualのHumorously SpeakingのProject 2より)

これを評価軸として、11月21日の例会に臨みました。

私を含む7人のスピーカーが3分以内の自作の笑い話・ユーモアスピーチを披露し、2人ないし3人終わったところでフィードバックセッションです。

どこが面白かったか、どうすればもっと笑いが取れたか?などどんどん意見を出し合って学びを共有していきます。

その後もクラブのメーリングリストで、話が続きます。

6つの要素と、展開のフレームワークの組み合わせについて

★Target:おちょくる(からかう)「対象」

Every story is directed at someone or something, and the someone or
something is being ridiculed. Targets can be people, places, ideas, or
objects.

すべてのストーリーは人か物に向けられます。そしてその人というのは、からかわれるのです。ターゲットは、人であったり、場所であったり、考え方であったり、物であったりします。

★Hostility:その対象にむけるおちょくりの「気持ち」

The humor comes from making fun of the target in either a subtle or obvious way.

ユーモアは、ターゲットを微妙にあるいは明白にからかう気持ちからきます。

★Realism:リアルさ

Most humorous stories are based on truth.

ユーモアストーリーの大半が、真実(実際に起こった事)を基にしています。

★Exaggeration:誇張

The speaker expands on the subjects, greatly distorting it.

話し手は、テーマを大袈裟にし、またかなりねじ曲げます。

★Emotion:感情

The speaker must emotionally involve the audience by making the story
come alive.
Vocal variety, enthusiasm, and body language,all contribute to
attracting and keeping the audience's interest.

話し手は、ストーリーを生き生きとさせる事で、聞き手を気持ちの上でも書き込みます。
声の変化、熱い心、身振り、手振りなどはすべて、聞き手をひきつけ、関心を保ち続けます。

★Surprise:びっくり

Humor must be unexpected. As discussed in Project 1, a successful
humorous story leads listeners in one direction, then at the last
minute fools them by suddenly changing direction.

ユーモアは不意でなければなりません。プロジェクト1で学んだように、成功するユーモアストーリーというのは、聞き手をある方向に誘導し、最後の瞬間に突然方向を変えて聞き手をからかいます。

====
私は、この6つの要素は、ストーリーの中で出現する場所が違うと思っています。
ユーモアストーリーの構成のフレームワークである、Setup-(Development)-Pause-Punch
Lineに当てはめると、どのように使えばよいかわかると思います。(注:Developmentは、Humorously Speakingには明確に出ていませんが、必要不可欠な要素ですので、私が追記しました)

●Setup Phase
-  Target - 明確であることが必要
-  Hostility - 最初から明確な方がよい場合と、最初はぼんやりだがだんだん強くなっていく方が面白いやり方があると思う。
-  Realism - 明確なほうが、巻き込みやすい。
-  Emotion - 明確なほうが、巻き込みやすい。
-  Exaggeration - 明確なほうが、巻き込みやすいし、笑いも取りやすい。
-  Surprise - この段階では必須ではない。

●Development
-  Target - いちどターゲットとして狙いをつけたら外さない。
-  Hostility - だんだん強くなっていく。
-  Realism - 必要。より詳細にもっていくと共感を呼びやすい。
-  Emotion - 必要。より詳細にもっていくと共感を呼びやすい。
-  Exaggeration - どんどん誇張する。
-  Surprise - この段階では必須ではない。

●Pause
- 絶対的な沈黙と、適度な長さ。で、6つの要素は不要。

●Punch Line
-  Target - ぜったいに外さない。
-  Hostility - 一気にTargetにぶつける。
-  Realism - 必要だが、Punch Lineは短く。Realismを追求しすぎると間延びする。
-  Emotion - 必要だが、短く
-  Exaggeration - 誇張Max
-  Surprise - 命をかける!

====

自分でユーモアスピーチを作ってみる際に、この6つの要素に当てはめて、自分のスピーチの中で6つの要素がどのように働いているか、またSetup-(Development)-Pause-Punch Lineと明確に構成されているかを点検してみると、面白さがいっそう増しそうです。

ファンタジスタの「ユーモアスピーチと笑いのブートキャンプ」の今後の予定

  • 12月3日(木)19:15より、てくのかわさき(溝の口、詳細はこちら
  • 12月19日(土)13:45より、菅刈住区センター(目黒、場所はこちら

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第410話:11月14日のワークショップ(2009年秋季大会)

先日のD76秋季大会の初日の午前の部で、実行委員会からワークショップをやらせていただくチャンスをいただき、How do we, Japanese, send message in English? というタイトルでワークショップを行いました。

全国大会、初日の早朝にもかかわらず、遠くは熊本からもいらっしゃった方もおり本当に有難いと思いました。

時間が経ってしまいましたが、私がプレゼンテーションで使ったスライドをSlideshare.netにUploadいたしましたので、ご利用下さい。



さて、準備段階では、Basic manualを初めて取り組む皆さんが陥りやすいワナについての話も盛り込んでおりましたが、時間の関係で割愛いたしました。それをこちらに復活させました。

これは、資料だけみても分かりにくいかもしれません。

5. Your Body Speaks
6. Vocal Variety
7. Research Your Topic
8. Get Comfortable with Visual Aids
9. Persuade with Power
10.Inspire Your Audience

というテーマを初めて見ると、たとえば5. Your Body Speaksの場合、エアロビやヨガの経験でスピーチを組み立ててみたり、6. Vocal Varietyでは、歌を歌ったり動物の鳴き真似をしたり、8. Get Comfortable with Visual Aids、では手品をしたり、はたまた10.Inspire Your Audienceでは、キング牧師やオバマ大統領ばりのスピーチをしようとしてみたりと、結構苦労されます。

もしこうなったとしたら、それはアプローチの間違いなのですね。

そうではなく、どんなプロジェクトであっても、まず自分が話したいトピック、メッセージをしっかり決める。

そのうえで、たとえば5. Your Body Speaksであれば、そのメッセージにふさわしい手の動き、体の表情を使いなさいと言う事です。

6. Vocal Varietyであれば、声の強弱、緩急、高低、アクセントなどを効果的に使って自分のメッセージを送り届けなさいということです。

10.Inspire Your Audienceですが、何もキング牧師やオバマ大統領のようなエネルギッシュな伝え方をするばかりがInspireではありません。夕暮れ時の灯台、大平原に一本立っている大樹から、何かを感じるように、静かな表現でも力強いメッセージを伝える事が出来ますよ。ということを理解しておいて損はないと思います。

Toastmastersのスピーチマニュアルの使い方については、前からお話ししたいと思っておりました。またどこかで皆さんと対話ができればと思います。

==
さて、今回はD76秋季全国大会の場で50分もの時間をいただいた事は大きな挑戦であり大きな学びでもありました。8月からずっとこのワークショップの事が頭を離れた事はありませんでした。10月の下旬に、それまでの構想を再点検して自己満足であると結論付け放棄し、方針を転換しました。

新しい方針とは、「私のWSに来て下さった人と、その向こうにいる参加できなかった人にも役にたつWSをやろう。」ということです。ですから、まず私のWSに来て下さった方々にぜひ私の話を聞いて、クラブで待っている仲間に話したくなるような、そんなWSにしようと思いました。

もっと改善する余地はあったでしょうけれども、私が伝えたい事は伝えきったと思います。

今回、私以外に5人の素晴らしいプレゼンターがWSをされました。6つのWSはD76でも初めての試みです。この素晴らしい企画に拍手です。

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第408話:ラフターヨガの体験

私が会員になっているファンタジスタトーストマスターズクラブでは、10月から12月まで「Humour Speech & Laughter Boot Camp」と称して、コミュニケーションの中のユーモアと笑いにフォーカスをした活動をやっています。

その中でまず笑いについて知ろうと、10月7日に他のファンタジスタ会員5人と代々木の東京ラフターヨガクラブを訪問して体験してみました。

★ラフターヨガとの出会い(そもそも編)
今から10年以上前だったか、NHKの「やさしいビジネス英語」(ぜんぜんやさしくないことで有名)で、ラフターヨガの話が出ていて、面白そうだったのでインターネットで調べてみました。

インドのラフターヨガの家元がやっているサイトにたどり着き、日本ではどこでやっているか問い合わせを入れると、数日して返事をもらい「日本ではまだやっていないから、あなたがやってみないか?」と誘いを受けましたが、腰が引けてそのままになっていました。

★ラフターヨガとの再会(ひさしぶり編)
とはいえ、ラフターヨガそのものへの興味が薄れたわけではなく、ときおりインターネットでチェックはしていました。

あるとき、YouTubeでLaughter Yogaを調べていたらものすごくたくさんの動画が出てきました。見ているだけでおかしくなってくる。楽しそう。

それを見ていて、これならできそうだなと思い、大和バイリンガルクラブでちょっと真似事をしてみました。しかし真似事は所詮真似事。

★ラフターヨガとの再会(ちょっと本気編
9月のファンタジスタのリブートキャンプ(合宿)で行われた向こう6ヶ月の例会の内容を決める公開コンペで、私の「ユーモアスピーチと笑いのブートキャンプ」が1位で当選し、10月から12月までの例会の運営を任されることになりました。そこで浮かんだのが、ラフターヨガ。さっそくクラブに提案し、10月7日に行ける人たちと参加と相成ったわけです。

★10月7日(不思議な体験編)
東京代々木の国立オリンピック記念青少年総合センター、カルチャー棟にある会場に行くと、リーダーのタドさんが私たちを待ち受けていました。さすがラフターヨガクラブのリーダーだけあって、自然に心の底から笑っていらっしゃる。そのうちに20人を超える人たちが集まってきました。

基本動作をやったのちに、ほとんど即興の応用動作でした。とにかく笑う。ラフターヨガだから笑わないといけない。おかしくなくてもとにかく笑う。笑いを感情の表現ではなく「ヨガの中の一運動」と考えて笑う。

NHKの「やさビジ」では、「最初はおかしくなくてもやがて本当におかしくなる。」

またYouTubeの動画を見ているとみな本当に楽しそう。しかしやってみると、別におかしくないのに笑う。ラフターヨガだから笑わないといけない。頭は結構さめているのに、心は大笑いしているときの爽快感がある。

これは実に不思議です。一緒に参加したメンバーは頭痛が治ったといっています。

★ふりかえり
ファンタジスタの「ユーモアスピーチと笑いのブートキャンプ」の例会は、10月17日、11月5日に行われましたが、その冒頭で準備運動として10分ラフターヨガをやっています。準備運動ですので、思いっきり笑うことを推奨しています。

今、ラフターヨガを振り返って、あの終わった直後の爽快感が、実感としてはっきりとして思い出すことが出来ます。

また有志でやってみたいと思います。

★参考
東京ラフタークラブ  参加料:寄付制 1000円程度

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第407話:スピーチクリニックの方法論

名古屋での合同例会の一週間後、以前からの約束だった溝の口トーストマスターズクラブでのスピーチクリニックでした。

5人のスピーカーの皆さんに実際にスピーチをしていただいて、ひとつ終わるごとに30分程度のフィードバックセッションを行うという拡大版の論評セッションです。

名古屋の公開講座でのスピーチクリニックも入れると短い期間で7人の方のクリニックを行ったことになります。短期集中で行ったことで、今後スピーチクリニックを行ううえでのいくつかの指針が見えてきました。

★スピーチクリニックの成功イメージ

  1. 実際に、Speech Manualに基づいたスピーチをしていただく。
  2. クリニックマスター(あるいはドクター)が、スピーチのあとで、Contents/Delivery/languageで、意図の質問、その上でのアドバイス、そして別のやり方の提案を加える。
  3. 実際に提案をスピーカーにやっていただき、効果を実感してもらう。また聴衆にも提案前、提案後のどちらがよかったかの意見を出してもらう。
  4. そのうえで、「これならできる。よしやってみよう!」という気持ちになってもらう。

★一人当たりの所要時間

  • Basic ManualのProject 1から10までならば、スピーチに最大10分。クリニックに最低30分。理想的には40分から50分をかけてみたいと思います。
  • ただ、スピーチコンテスト向けのクリニックの場合はこの限りではなく、体力の続く限りということもあるでしょう。

★だれがスピーカーになるか?

  • いちばんよいのは、「ぜひ、自分のスピーチを診てほしい。」と手を上げられた方にチャンスをあげる事です。
  • 候補者としては、壁にぶつかっている方です。あるいは「ぶつかる」ほどではないけれども、自分のスタイルをもう一度見つめなおしてみたいと思っている方。さらに、コンテストを控えて、勝ちたいと思っている方もよいと思います。
  • Basic ManualのProject 1や2の方は、明確な目標と高い問題意識を持っている方ならばOKですが、まだクリニックには早い気がします。
  • また超ベテランの方は、そのクラブでもアドバイザー的な役割を持っていることが多く、クリニックで自分のスピーチを診てもらうことに消極的ですが、ベテランだからこそ、あえて第三者に診てもらうという態度を示せば組織に対してとてもよい影響を与えると思います。

★クリニック中の基本的な態度 (非常に重要)

  • スピーカーのスタイルを見極める。
  • 自分の好みに合わないからといって、そのスタイルを否定はしない。スタイルを認めたうえで、どうすればそのスタイルが生きるのかを一緒に、会場と一緒に考える。
  • 全部自分で解決しようとしない。スピーカーと対話したり、会場から意見を求めて一緒に作り上げていく。
  • アドバイスをした場合、このアドバイスは納得できるかをスピーカーに確認する。

★事前準備

  • スピーチクリニックが決まったら、診断をするスピーカーの方と「どんなことで困っているか。どんなスピーカーになりたいか?」をあらかじめ聞いておきます。また、このスピーカーの答えは、クリニックの最中に、会場の皆さんに公開して共有してよいか聞きます。
  • スピーカーから一週間ほど前に原稿を送っていただきます。(ここが論評・Evaluationとは異なります。論評・Evaluationでは、私はそのときの発表がどのように聞こえたか予断なしに見たいのですが、クリニックの場合は、原稿まで掘り下げたいので、必要です)
  • 原稿と、スピーカーのご希望と合わせてどんな貢献ができるか考えます。
    できるだけ、原稿(ストーリーライン)を頭の中に入れます。

★当日

  1. スピーカーご本人に挨拶をします。
  2. ステージには、スピーチの邪魔にならないところに、いすを二つ用意してもらいます。(クリニックで使います)
  3. 本番が始まったら、スピーチ自体に集中するか、原稿を見ながらスピーチを見るかです。なるべく原稿を見ないでスピーチに集中したほうがよいでしょうね。

★クリニック

  1. 司会者から紹介されたら登壇します。
  2. スピーカーの労をねぎらい、会場にスピーカーに対しての拍手を求めます。
  3. スピーカーに着席を促します。
  4. まず、スピーカーに二つの質問をします。① 今、どんな気持ちか。② どのような意図でこのスピーチをやろうと思ったか。
  5. そのうえで、スピーカーが「どんなことで困っているか。どんなスピーカーになりたいか?」に対して答えた内容を共有します。
  6. そのうえで、最初から順を追ってみていきます。気になったところ、改善したほうがよいところは、適宜もういちどやっていただき、改善を一緒に考えてみます。
  7. たとえば、スピーカーが笑いを意図したのに、聴衆からの笑いがうまく取れなかった箇所があったら、聴衆にどのように聞こえたか?なぜ笑わなかったか?も掘り下げます。徳島TMCで初めてスピーチクリニックをやった際に、この堀さげをやって、聞き手の皆さんがとても協力してくださり非常にうまくいきました。
  8. 改善に関しては、Delivery(声、顔の表情、身振り、手の使い方)という即効性のあるところにどうしてもフォーカスが行ってしまいますが、たとえば「声が出ない、声が小さい」というのは、実はスピーチトピックの選び方に起因することがありますので、その場合は、トピックの選択や原稿の書き方にも話が及ぶこともあります。
  9. 最後に、時間があればもう一度全体を通してやっていただきます。
  10. なお、スピーチコンテスト用のクリニックは、言葉の一つ一つにもこだわりますし、またジェスチャー、ステージでの動き一つ一つにも、その表現の裏にある、あるいは底にある心の動きともあわせて、さらに意味を求めて掘り下げます。

スピーチクリニックは、トーストマスターズでの正規のプログラムではなく、私が考案したEvaluation Sessionの応用プログラムです。ですから、トーストマスターズのマニュアルにもそのやり方は掲載されていませんが、やり方、考え方は、Basic Manual、Evaluation Guide、ToastmastersのVision, Missionに準拠しています。

私が考案したといっても、実際には同様のことを実践された方、クラブもきっと多いと思います。

それは、例会の個人論評は3分程度とあまりにも短く伝えきらないうちに時間が来てしまうからです。終わった直後にフィードバックをもとにもう一度練習して考え方、スキルを深めるというのは「鉄は熱いうちに打て」の言葉通りとても大事です。

今回、スピーチクリニックを短期集中的に行うことを、方法論まで考える好期となりました。

東海地方のクラブの皆様。エリアガバナーの鈴木節さん、そして溝の口トーストマスターズクラブの皆様、ありがとうございました。

===
もしスピーチクリニックに興味があるけど、実際に見てみたいと思われたらご連絡ください。時間の都合のつく限りできるだけ皆さんのクラブにお邪魔してやってみたと思います。

これまで、、、
徳島TMC
鎌倉TMC
エリア41 (東海地区)
溝の口TMC

あとは、スピーチコンテストを目指しているコンテスタントの方(自分がその方が出るコンテストのジャッジでない限り)へのクリニックを行いました。

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第403話:SpeakEasy - パブリックスピーキングのドキュメンタリー

世界大会で、パブリックスピーキングのドキュメンタリーである「SpeakEasy」という映画の試写会が行われました。

私はうっかりそのことを忘れて見逃してしまいました。

SpeakEasyのWebサイト(http://speakeasythemovie.com/)をみると、パブリックスピーキングへの恐怖と、2008年World Championship of Public Speaking(International Speech Contest)へ向けてがんばる人たちの映画となっています。

この映画を見ると、「アメリカ人はみんなスピーチが上手」という思い込みが崩れます。(アメリカ人はみんなスピーチが上手って言うのは、もしかしたら日本人はみんな刀を差していると同じくらいの思い込みかも知れませんね。)

過去の世界チャンピオン達のインタビューもふんだんにあり、Toastmastersにとって見逃せない映画になっています。

 下の動画は予告編です。期待感が高まります。

The Toastmaster Podcast Episode 004で製作者のPaul Galichiaへのインタビューが聞けますが、今後の予定としてあと20から25分くらいカットして、次回のサンダンス映画祭に出品して興行の予定をたてるのだそうです。

さて、試写会の翌日、いろんな人に「あなたを映画の中で見たよ。」と教えていただきました。私がどこで何をしているところを撮られたか見ていないので、知る由もありませんが、できれば、カットされる20分から25分の対象からはずしていただければ、家族にも自慢できるかな?

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第382話:久しぶりのManualに基づいたスピーチ(7月11日大和バイリンガル例会)

私がATM-B(現在はAC-B)を取得したのは、2004年の6月。そこからAC-Sに向けてのあゆみはカメよりも遅くまさにカタツムリ並み。毎年「今年こそAC-Sを取ろう。」と思うだけ。

とくにコンテストにチャレンジしていた2006年から2009年5月まではAdvanced ManualのProjectを進めるのは正直荷が重かったです。

しかし、今年はコンテスト挑戦も5月で終わったので、まじめにAC-Sに向けてProjectをこなしていくことにしました。

現在取り組んでいるのがSpeeches by managementというマニュアル。今回は下記のProjectに挑戦しました。

Project 5, Confrontation: The Adversary Relationship

Objectives
- Understand the definition and nature of the adversary relationship.
- Prepare for an adversary confrontation on a controversial management issue.
- Employ appropriate preparation methods, stratefy, and techniques, for communicating with an adversary group as the representative of your company or corporation.

Time : Five minutes for speech, 10 minutes for question peiord.

このプロジェクトは設定をどうしようか悩みましたが、結局次のシナリオで行く事にしました。

「大和バイリンガルクラブの会員情報がうっかりネットに流出してしまい、怒り狂っているメンバーを前に経過、理由、再発防止策を説明し、怒り狂っているメンバーからの質問に答える。」

TMODには、事前に「簡単に事情を説明して暗い雰囲気を作ってくれ。呼び出しの時の拍手もいらない。」とお願いし、また何人かのメンバーには事前に「厳しい質問をばんばんぶつけて下さい。」と下ネゴし本番に臨みました。

いやースリリングなQ&Aセッションでした。

  • 「今回の情報流出により20万円を超える損害が出たがどうしてくれる?」
  • 「このことで退会者が出たらどうするんだ?」
  • 「日本企業の責任者みたいに謝らないのか?切腹は?」(あのねー)

過去形と現在完了形を間違えまくったり、Well, Ah, Ohなどの不要音をいれまくりの冷や汗Q&Aでしたが、実に面白かったです。

前回このマニュアルのスピーチをやったのが、2007年11月。ちょっと空き過ぎました。あとProject 2のThe Technica Speechをやればこのマニュアルはめでたく終了です。ワークショップを二つやってめでたくAC-Sとなります。がんばろう!

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第332話:小道具、PROP、Visula Aid

今日、あるトーストマスターの方のビデオ添削(お送りいただいたスピーチのビデオにコメントをつけてお返ししております。初体験)をしていて、小道具、PROP、Visula Aidの使い方で苦労されていることに気がつきました。

私は基本的に、スピーチでは小道具、PROP、Visula Aidは使いません。なぜなら、ステージ上で神経を使わないといけないものを増やしたくないからです。ホワイトボードに資料を貼ると、磁石が弱くて落ちたりします。そうするとスピーチが中断します。持ち込んだ小道具がステージでうまく動かないこともある。予測不可能なものに極力頼りたくないのであまり使いません。

ただ使うときに基準は次のとおりです。(Basic Manualで学んだ記憶があります)

  • 言葉だけでは説明できないものを、見せてスピーチを進めたいとき。
  • スピーチの中の物語を、よりリアルに見せたいとき。
  • スピーチのメッセージをより強めたいとき。(ただしやったことはありません)

逆に言うと、言葉だけで上の3つが十分達成できるのであれば、小道具、PROP、Visula Aidは使いません。かえってしつこく見える危険、注意力をそちらにも向けなくてはならない、などのリスクがあります。

一瞬芸、一発芸的な使い方もあると思いますが、リスクを冒してまでやる価値がないときは、あえて手は出しません。

以上、スピーチコンテストを念頭に書きましたが、使う使わないはあくまで個人の好き好きですので、ご自身が楽しいと思うのであれば使うことは大いに結構と思います。

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第322話:スピーチクリニック@鎌倉トーストマスターズ

2月7日(土)鎌倉トーストマスターズクラブを訪問しました。昔からお世話になっている貞安さんから昨年10月ころにワークショップのご依頼をいただき、今回スピーチクリニックという形でようやく実現しました。

貞安さんとは、2003年に貞安さんがエリア22ガバナーをされた際に私がアシスタントとして一緒に仕事をさせていただいたときからの縁です。

今回は、鎌倉クラブに比較的最近入会された中島さんのスピーチに対して公開レッスンをいたしました。中島さんがオーストラリアに語学留学されて学んだことのお話を基本マニュアルのプロジェクト2に基づいてお話になりました。

鎌倉クラブは英語クラブですので、中島さんのスピーチは英語でしたが、事前に了解を得て公開レッスンは日本語でさせていただくことにしました。

1月半ばから中島さんとメールを交換をしスピーチ原稿もいただいて、準備を始めました。私のクリニックは通常のEvaluationとは異なり、必要と思うことは、その方のキャパと成長の余地を見極めたうえですべて提案します。

この日の中島さんは、非常に楽しい雰囲気で、堂々とスピーチを発表されました。中島さんは眼力(めぢから)のある方です。要所要所でその眼力を発揮されるのでスピーチが引き締まって聞こえました。私がいちばん良いと思ったのは、大変よく練習されたあとがはっきり見えた事でした。

さて、スピーチを聞かせていただいたあとのフィードバックでは、「今回のスピーチのバリューを最大化するには何をすればよいか?」という観点で行いました。

まず現在のバリューの確認です。

① 堂々としていること、笑顔がよい、眼力(めぢから)があることを中島さんの現在の強みとして認識し自信をもってやっていくことをお勧めしました。

② スピーチの結論に、「コミュニケーションしたいという意思は言語を超える。」という強いメッセージがありました。実際、このメッセージの部分になると、会場の聴衆の中から、「うん」という声による相槌が複数名から、さらに無言ながらしっかりうなづいている方も何人もいらっしゃいました。メッセージが聞き手の共感を呼んで聞き手の心をつかんだ瞬間です。ここが中島さんのメッセージである事をご本人に確認し、そのうえで、聞き手としても「ここがこのスピーチのバリューであること。」を受け止めたとお伝えしました。

それを中島さんご自身に納得していただく実験をしました。中島さんにこの部分を何回かやっていただいたのですが、何回やってもこのメッセージのくだりになると、聞き手からの「うん」という相槌やうなづきが出るのです。まるで催眠術にでもかかったかのように。

発表者である中島さんご自身に自分のメッセージ・言葉の力がいかに力強いものであったかを確認して戴きました。

ここからが、バリューを最大化するための提案です。

③ 反面、冒頭から本論で中島さんがあげたエピソードが、メッセージのもつバリューを高める役割を果たしていないことが惜しかったです。もちろんこの日はまだプロジェクト2ですので、ここができていなくても別に問題ではありません。 

しかし、ここをうまく改善点すると二つの事が改善できます。1)まずスピーチの構成がすっきりする。2)メッセージがさらに強まる。

この部分を、2人の世界チャンピオンの名言を交えて、提案を行いました。

  1. Public Speaking is "Tell a Story, Make a Point".(1990年チャンピオン デビッド・ブルックスさん)
  2. あなたの人生が明日終わるとすれば、何をメッセージとして残したいか?(1995年チャンピオン マーク・ブラウンさんが、2001年チャンピオンのダレン・ラクロイさんに教えた言葉)
  • まず、中島さんのスピーチの中にあった沢山のエピソードを、"Tell a Story, Make a Point"の観点で取捨選択することをお勧めしました。
  • では、何を基準に取捨選択するか。それは自分自身に対しての「あなたの人生が明日終わるとすれば、何をメッセージとして残したいか?」という設問での問いかけでふるいにかけます。
  • 中島さんはまだお若く「明日人生が終わる」ような年齢ではないので、もうひとつ私が自分でスピーチトピックを選ぶ規準にしている「そのメッセージで自分の魂が震えたかどうか。」も提案いたしました。

いただいた40分は瞬く間に過ぎ、また中島さんにも提案を納得いただき、スピーチクリニックを終了しました。

続くQ&Aで私の練習法を質問されましたので、「Quantity Determines Quality(質は量から生まれる)」という私の座右の銘を共有させていただきました。

鎌倉トーストマスターズクラブは、私がトーストマスターズに入会した2000年12月にチャーターし、その後クラブ設立のベストプラクティスとしてD76のイベントや役員研修でも何度もお話を伺い、大和バイリンガル設立の際にも大いに役立たせていただきました。私がエリアガバナーをしているときにも何度か訪問し楽しい時間をすごさせていただきました。

今回、このような形でご恩返しができてとてもうれしく思います。

貞安さん、丸山会長、鎌倉トーストマスターズクラブの皆さん、ありがとうございました。

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第316話:フリーのビデオ編集ソフト「ロイロ・スコープ」でスピーチレッスン

フリーのビデオ編集ソフト「ロイロ・スコープ」は、私がこれまで試したいくつかのビデオ編集ソフトよりも簡単で強力・高速でかつユニークです。

独特の操作感覚なので一般のWindowsソフトの常識(たとえば、マウスの右クリックをすればなんとかなる)が使えませんが、ロイロ・スコープの流儀がわかれば、スムーズに直観的に使う事ができます。

無料版と製品版がありますが、無料版でも私がやりたい事はたいていできてしまいますが、製品版も7000円程度なので買ってもいいかという気持です。

これを使えば、たとえば遠方の方からスピーチの練習用のビデオ(DVDなどで)を送っていただき、そのビデオの上に直接コメントを書き込んで送り返すこともできるようになります。

ロイロ・スコープは、YouTubeに直接アップロードする機能もあります。

★ 「The Painful Peacemaking Processをやっている最中に発生するもろもろ

株式会社ロイロの企業情報を見ていて、私の住んでいるところから比較的近い所であることがわかりました。杉山さんと言う方が開発されたソフトです。ビデオ編集に革命をもたらす世界でもトップクラスのソフトウエアだと思います。

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